勢いを増す金の勢力
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- 2020年10月17日
- トピックス
先日、金が今後上昇の道を辿ることを明確に示す指標の発表があり、私は非常にワクワクしている。
確かに、一筋縄ではいかないだろう。金は常にジグザグに推移する。
しかし、金の勢いは地震によって引き起こされる津波のようなものだ。遥か沖を航海中の船にとっては、いつもより少し大きい波かもしれないが、浅瀬に向かって押し寄せるにつれ、どんどん巨大化してく。
金に何が起こっているのかを明らかにする、いくつかのチャートをご紹介しよう。
まず、米議会が1.8兆ドルの景気刺激策について協議中であることはご存知の通りだ。現時点で詳細は明らかになっていないが、今年は大統領選が行われるため、何かしらの刺激策が議会を通過するだろう。
本題はここからだ。アメリカは、すでに新型コロナウイルス対策に6兆円を投じている。その多くは億万長者達に吸い取られてしまっているが、それが議会のやり方だ。
つまり、あまりにも猛スピードで資金を消費しているため、紙幣増刷が凄まじい勢いになりつつある。そして、紙幣が増刷されて政府債務が増加する度に、ドルの価値は薄くなっていく。だからこそ、米ドルは下降トレンドに入っており、金は上昇している。ドル・インデックスのチャートを見て頂きたい。
3月にピークを迎えて以来、ドルは10.5%下落している。通貨としては、非常に大きな動きだ。同時に金は上昇した。これは偶然ではない。金はドル建てで取引されているため、この2つの動きは相反する場合が多い。
一般的にチャートは常にジグザグに形成されるため、米ドルは9月1日の安値から跳ね返ろうとしているものの、ガス欠気味のようだ。一方、金は8月をピークに、次の動きに向けて値動きを縮小させている。私は、金は今後上昇してブレイクアウトし、暴走状態になると見ている。
他に私と同じ見方をしているのは誰だろうか?
金ETF(上場投資信託)を利用している世界中の投資家や機関投資家達だ。世界の金ETF現物保有量は急増し、過去最高を更新した。
ワールド・ゴールド・カウンシルのデータによると、金ETFは史上初めて1,000メトリックトン以上を積み増した。これは、前回の金融危機時に記録した2009年の646トンを上回るものだ。
米国では、SPDRゴールド・シェア(GLD)とiシェアーズ・ゴールド・トラスト(IAU)の金保有量が、金額ベースで9月に20億ドル以上も増加した。とんでもない量だ!
ワールド・ゴールド・カウンシルによるETFの動きを示すチャートを見てみよう。
上のグラフは、ETFへの資金流入が毎月どれだけ増加しているかを示しており、昨年と今年の1月から9月までを比較している。今年に入り突然増加したのがわかる。
次に、世界の金ETF保有量 を見てみよう。
ワールド・ゴールド・カウンシルによる報告書に全て目を通すことをお勧めする。そうすれば、おそらくあなたも私と同じように金に強気の見方となるだろう。
金相場の話になると、大抵は供給面の話になる。
例えば、ここ数年は新しい大きな金の発見はなかった…鉱脈探査に充てられる費用が大幅に削減されているため、発見はさらに少なくなる…品位 (鉱石中に含まれる目的の鉱物・金属の含有率を示す値)が下がっており、鉱山会社は同じ量の金を手に入れるために、より多くの鉱石を掘り起こさなければならない…などといったものだ。
しかし、まさに今、私たちには金の需要面が明確に見えている。
それは大きいものだ。そして、さらに大きくなっている。
深海から轟音を立てて押し寄せる高波のように、私たちの陸地に達する寸前まできている。
あなたの成功を願って。
ショーン