再生可能エネルギーの未来は明るい
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- 2021年1月7日
- トピックス
2021年に向けて何に投資しようか悩んでいる方に、良いアイデアがある。再生可能エネルギーだ。太陽光と風力は大規模なメガトレンドで、投資家の利益をパワーアップさせるだろう。
ここに興味深い事実がある。ブルームバーグNEF(ニュー・エナジー・ファイナンス)によると、2019年に世界で新たに発電された電力量の3分の2は太陽光と風力による発電で、合計119ギガワット(GW)に達している。
そして、水力発電を含む自然エネルギーが総発電量の27%を占め、2010年の20%から増加したことも付け加えられている。
そして、国際エネルギー機関(IEA)からも朗報がある。IEAによると、水力発電を除く世界の再生可能エネルギー発電量は2010年から5倍に増加している。
今後の見通しとしては、2020年に設置された新しい電力の90%近くが再生可能エネルギーとなり、僅か10%がガスと石炭による発電になるという。
この傾向が続けば、2025年には再生可能エネルギーが世界最大の電力源となり、過去50年間支配してきた石炭に取って代わることになる。
天然ガスはどうだろうか?天然ガスプラントの新設は10年ぶりの低水準に落ち込んでいる。
アメリカではどうだろうか?太陽エネルギー産業協会(SEIA)とウッド・マッケンジーの報告書によると、米国の太陽光発電市場は、2020年第1四半期に3.6GWを設置し、過去最高を記録した。
実際、発電所規模の太陽光発電のおかげで、米国の太陽光発電市場は、2019年の記録的な設置数に続き、2020年は33%の成長が見込まれている。
そして、エネルギー情報局は、2020年には太陽光と風力エネルギーが「最も急速に成長する発電源」になると予測している。 同局によると、風力発電の新規設置量が23.2GW、発電所規模の太陽光発電の新規設置量が2.6GWになるという。
そして世界的には、今後5年間で風力発電による発電量が80%増加すると予測されている。
COVID-19のパンデミックは、太陽光発電や風力発電の設置にも影響を与えており、スピードを落としてはいるが、停止はしていない。
SEIAによると、2020年第1四半期の太陽光発電設備は、同四半期に追加された全電力セクターの40%を占めていたが、建設の遅れと需要の減少により、今年の残りの設備の設置量は減少する見込みであるという。
それでも、ワクチン開発が進んでいる今、再び軌道に乗る可能性は高い。
バイデン氏による後押しはあるのか?
バイデン次期大統領は、グリーンエネルギーへの大規模な投資計画を打ち出している。
これは、バイデン次期大統領が以前に発表した主なグリーン政策5つの資料の要約だ。
1.今後10年間で再生可能エネルギーの推進に4000億ドルを投じ、気候変動の技術研究に特化した新機関を立ち上げる。
2.石炭やガスの発電で発生するメタンや汚染物質に制限を設定する。
3.新しいクリーンエネルギー技術を導入し、農業分野での排出量を大幅に制限する。バイデン次期大統領は、2035年までに米国の二酸化炭素(CO2)排出量を50%削減したいと考えている。
4.30%からスタートした太陽光発電の投資税額控除(ITC)は、今年は26%、2021年には22%、2022年にはゼロにまで引き下げる。この税額控除によって、設置率は平均54%増加した。
5.今後10年間で再生可能エネルギーの生産量を5倍に増加させる。つまり、現在の約100GW(ギガワット)の設置から2025年には約350GW、2030年には約500GWへの増加となる。
グローバルなメガトレンド
民主党は、1月5日のジョージア州上院決戦投票で2議席を獲得し、いわゆる「トリプルブルー」が現実化してきている。バイデン次期大統領がグリーン計画を推進していく環境が整ってきたと言えよう。
いずれにしても再生可能エネルギーは世界的なメガトレンドであるため、米国抜きでも各国で進められるだろう。
IEAのファティ・ビロル事務局長によるチャートを見てみよう。2021年までにすでに計画されているものも含め、国や地域別の再生可能エネルギーの導入状況を示している。
グリーンエネルギーの最大の導入先は中国であることがわかる。アメリカはヨーロッパは、今のところ互角となっている。
では、あなたはどうすればよいのか?個別銘柄を探し、調べ物を行うのも良いが、各銘柄のバスケットを保有するETF(上場投資信託)を購入することもできる。2つのお勧めは、 インベスコ・ソーラーETF(TAN、格付け「B」)そしてファースト・トラスト・グローバル・ウィンド・エナジーETF(FAN、格付け「B-」)だ。
再生可能エネルギーの未来は明るい。この流れに乗るべきだ。
あなたの成功を願って。
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