公的資金の注入で真のオルタナティブ投資が上昇中
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- 2021年1月2日
- トピックス
真のオルタナティブ投資が求められている。(訳注:オルタナティブ投資とは、上場株式や債券などの従来の投資資産以外の新しい投資対象や投資手法のこと。)
ビットコインは、2020年に2万ドルを突破した。金価格は、1オンス当たり1800ドル付近のサポートラインを行き来した後、急激に上昇した。これにより、金は、2020年の年間上昇率が、S&P 500種株価指数をアウトパフォームした。
ドルインデックスが、2020年の年末にかけて2018年5月以来の低水準に沈んだことも偶然ではない。
バイデン次期大統領は、元FRB議長で「ハト派」のジャネット・イエレン氏を次期財務長官に指名した。これがどう関係しているのだろうか?
投資家は、公的資金と爆発的な負債の大波がこれらオルタナティブ投資へ向かっていると知っている。そして、その大波を安全に乗り切り、富を増やすために利用するため、何にでも手を出す原因になっている。
これは以下の理由から、良い波になる可能性がある。
2020年に民主党が下院を掌握した。大統領も民主党大統領になった。1月5日に行われるジョージア州の選挙で上院2議席も掌握できるかもしれない。そうなれば、バイデン次期大統領のチームは、少なくとも2兆ドル、おそらく3兆ドル近い莫大な景気刺激策を展開するだろう。つまり、失業した人々や中小企業、州や地方自治体に行き渡るお金が増える。皆により多くのお金が行き渡るのだ!
では上院の議席が民主党優位にならなかったら?それでも、2021年以降も景気対策法案は出ると考えられる。規模は、多少縮小すると思われるが、FRBが資金をより多く注入し、縮小した財政パッケージを補うだろう。つまり、金持ちの資産家や市場は、さらに公的資金を手にすることになる。
ではその先に何があるのだろうか?
財務省とイエレン氏の組み合わせ、そしてFRBにはパウエル議長が任期満了の2022年2月まで在籍する。その後バイデンが指名する人がFRB議長に就任する。
借りる、使う、紙幣を印刷するを永久に続ける方針の者ばかりだ!
それで、投資家はビットコインやその他仮想通貨に群がっているのである。金・銀・鉱山銘柄に投資資金が注ぎ込まれているのも同じ理由だ。
そしてどこもゼロ金利の世界で、市場を圧倒する収益を生み出す「セーフマネー」投資は絶賛されている。
真のオルタナティブ投資への配分を増やした投資家は、2020年の年末までの期間、そして2021年以降も大きな利益を得られると考えられる。
それではまた。
マイク・ラーソン