ペイパルがデジタルマネー戦争で勝っている理由
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- 2021年4月20日
- トピックス
お金の未来はキャッシュレスだ。
電子商取引の成長とオンラインでの送金が比較的容易にできることは、現金からデジタルマネーへの移行が遅かれ早かれ起こることを意味している。
デジタル決済の波は、世界的なパンデミックの影響を受けて加速した。
その上でデジタルへの移行で副次的な利点の一つとなったのは、完全なデジタル決済がより多くの人に受け入れられたことであろう。
モルガン・スタンレー(MS)のアナリストによる「Digginginto Digital Wallets:Who’s Winning C2B」と題された研究レポートで示された1960人のデジタル・ウォレット保有者を対象とした調査によると、18~34歳の参加者の67%が、デジタル・ウォレットにクレジットカードまたはデビットカードを1枚以上入れていると回答している。
デジタルに移行した一番の理由は、現金を持ち歩かない便利さであったのだ。
アップル(APPL) のApple Payは、新しいiPhoneの全てのオペレーティング・システムに組み込まれている。
スクウェア(SQ)の人気デジタルウォレットであるCashは、ビットコインに早くから登場しており、アプリケーション内の暗号通貨の売買を簡単にした。
多くの投資家にとって、これらの要因は無視できないほど重要な競争上の優位性のようだ。
一方でデジタル・ウォレットの大手は、アップルやスクエアが注目を集めているが、他にもある。
モルガン・スタンレーの報告書によると、ペイパル(PYPL)は、他社と比べ大差で勝っているという。
具体的には、加盟店の受け入れや人気、ユーザーインターフェース、顧客サービスの観点から、回答者の70%近くがPayPalを第1位にランク付けしているのだ。
このほか、アンケート回答者の59%がオンラインショッピングの際にPayPalを利用し、2番目に選んだのは、もう1つのペイパル事業であるVenmoであることを指摘した。2020年にVenmoは初めてApple Payを追い越した。
スクエアのアプリは6位以内にも入っていなかったという。
ペイパル株、スクエア株ともに、2020年はそれぞれ118%、276%の回復と好調に推移し、時価総額は2770億ドルと1060億ドルに増加した。
2021年は、いずれの株価も2月以降の調整局面を脱しつつあるようだが、私はペイパル株に投資妙味があると考えている。
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健闘を祈る
ジョン・D・マークマン