メタバースの波に乗る2つの方法
- 1494 Views
- 2022年2月23日
- トピックス
メタバースをめぐる業界はこの数カ月間で飛躍的な進歩を遂げた。
- メタバースは、人間の交流に革命をもたらす普遍的なオンラインプラットフォームである。
基本的には、ユーザーが対話し、自分の経験を所有することができる仮想世界だ。
パンデミックにより、閉鎖されて直接交流できなかった人々のオンラインプラットフォームへの移行が大幅に加速した。
ズーム・ビデオ・コミュニケーションズ(ZM)会議や、インスタカート(Instacart)によって食料品の買い出しがどれだけ便利になったかを考えてみて欲しい。これらは急速に当たり前のものとなった。
しかし、遠隔医療の予約や遠隔授業の導入にとどまらず、バーチャルリアリティ(VR)の市場は爆発的に拡大することが予想されている。そして、それはメタバースの大きな部分を占めるものだ。
- VR市場だけでも、2026年には1850億ドルを超えると予測されている。
医療や石油・天然ガスなどのエネルギーをはじめ、多くの業界がVR技術の導入を始めたばかりだ。これらのイノベーションは、バーチャル診断や危険な環境を安全にナビゲートするのに役立つ。
大手企業は、マーケットリーダーとしての地位を確立しようとしている。
フェイスブックが早期リーダーを目指してメタ・プラットフォームズ(FB)がリブランドしたのを見れば分かる。そして、他社もそれに追随した。
590億ドル規模のデジタル決済企業であるスクエアは、事業運営にブロックチェーン技術を導入することに注力するため、ブロック(SQ)にブランド名を変更した。
他にもエピックゲームズやロブロックス(RBLX)などのアーリーアダプター(初期採用層)企業が、すでにそれぞれのバージョンのメタバースを運営している。
- グレースケール・インベストメンツは、メタバースの市場規模は何と年間1兆ドルを超えると予測している。
この市場には、ハードウェア、ソフトウェア、決済インフラ、コンテンツなどの制作を目指す企業にとって多くのチャンスがある。
ここでは、市場セグメント別にいくつかご紹介したい。
暗号通貨はメタバースの発展に重要な役割を果たすことになり、この市場に資金が流れ込んでいる。
- メタバース関連の暗号プロジェクト上位10社の完全希薄化後の時価総額の合計は、すでに430億ドルを超えている。
2021年11月までに、様々なバーチャルユニバースで2億ドル以上のアイテムが購入された。
人気のあるブランドは、リーチを増やすために参加し、バーチャル製品をリリースしている。特に、グッチとナイキ(NKE)は、ロブロックスとパートナーシップを結び、その仮想世界でデジタル製品を発売している。
メタバース市場における投資アイデア
複数の資産クラスでメタバースの台頭を利用する方法は数多くあり、それぞれに様々なリスクが伴うが、潜在的な報酬は非常に大きいものとなる。
ここでは2つの方法をご紹介したい。
1. ETF/株式
ETF(上場投資信託)や株式は、メタバースのエクスポージャーを得るための最も安全な方法だ。
分散してリスクを軽減するETFは、昨年6月に新設された最大かつ最も定評のあるファンド、ラウンドヒルボール メタバース ETF(META)だ。インフラ、コンピューティングパワー、コマース、ハードウェアなど、いくつかの重要な分野に投資している。
このETFは、時価総額が2億5000万ドル以上で、1日の平均出来高が200万ドル以上の、確立された流動性の高い企業のみを対象としている。
METAの持ち株上位3銘柄は、メタ・プラットフォームズとエヌビディア(NVDA)、マイクロソフト(MSFT)となっている。
個別銘柄については、メタバースETFの上位保有銘柄を最初に見るべきだろう。これらの銘柄は、ETFよりも上昇の可能性が高いが、本質的にリスクが高いことに留意して欲しい。
2. 暗号通貨/デジタル資産(NFT)
これらの投資は、メタバースへのエクスポージャーとしては最もリスクの高いものだが、大きな上昇局面を秘めている。
暗号通貨はデジタル商取引の主要な決済手段となり、ブロックチェーン技術は所有権を効率的に検証し、メタバースのインフラを提供する。
デジタルアセットやNFT(ノンファンジブル・トークン)は、好きなスポーツ選手や有名人、コンテンツ制作者の資産を所有したいというコレクターにとっては便利なものだが、その用途はコレクターズアイテムに留まらない。
NFTは、コンサートチケットからデジタル不動産に至るまで、ブロックチェーンで検証済の独占的な所有権を提供するものだ。
3. 仮想の土地ラッシュ
バーチャル不動産は、人の交流がオンラインに移行していけば、拡大していく可能性のある魅力的な資産クラスだ。
- ある企業では、これまでに430万ドルをバーチャル不動産に投じ、その効果を期待している。
- 21階建ての高層ビル型メタバース「(ブロックトピア)」は、仮想空間の購入に使用できる独自のトークンを作成した。
- また、NFTプロジェクトのPavia(パヴィア)は、時価総額で6番目に大きい仮想通貨であるカルダノ(ADA)基盤でローンチしたばかりだ。10万NFTの土地を提供しており、そのうち60%はすでに完売している。
これらの資産価格は、需要と供給、そして効用の認識に基づいて乱高下するが、すべての投資にはある程度のリスクが伴うことは明らかであるため、ポジションを取る前には必ず自分でデューデリジェンスを行って頂きたい。
タイミングが重要であり、テクノロジー株やその他のリスクの高い資産の市場が乱高下すると、ボラティリティーが高まる。
しかし、世界がオンラインに移行している今、メタバースはインターネットが始まって以来、投資家にとって最大のチャンスの一つになるかもしれない。
あなたの成功を願って。
ブロドリック
※ 広く一般の投資家に情報としてお届けする事を目的とした記事であり、Weiss Ratings Japanが運営する投資サービスの推奨銘柄ではありません。予めご了承下さい。