金は良い投資なのか?
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- 2020年9月12日
- トピックス
金は依然として良い投資なのか?
これは、多くの購読者から受ける質問だ。私の簡単な答えは「イエス」だが、 もう少し長い説明と、投資のアイデアもご案内したいと思う。
まず、今年は投資にとって激しいジェットコースターのような年だ。パンデミック、3月の流動性危機、大恐慌以来の最悪の経済危機を考えれば、なぜ市場が下がるのかがわかる。
しかし、FRBは電子印刷機を酷使し、1812年の「序曲」に合わせてマネーカノン砲を発射している。言い換えれば、上昇するためのロケット燃料だ。(訳注:ナポレオンのロシア遠征を題材にしたチャイコフスキー作曲の「1812(序曲)」から。演奏に実際の大砲(cannon)を使ったとされる。)
だから、今年は株の暴落と暴騰の両方があった。
そのような環境の中で、金は実際に素晴らしい安全資産であることが判明した。そして、鉱業株は、金属にレバレッジをかけながらも、FRBが市場に放つ「フリーマネー」の津波を楽しんでおり、良いとこ取りとなった。
私の作成した、年初来の金、鉱業株、米10年国債、そしてS&P500のパフォーマンスを示すチャートを見ていただきたい。
金は好調だ。そして、鉱業株はさらに良い。木曜日までは、10年国債さえもS&P500を上回っていた。
これからどうなっていくか?
誰も水晶玉で占うことはできない。
しかし、FRBが私たちに押し付けているような、いい加減に紙幣を刷りまくっている環境は、金属の継続的な上昇にとって完璧だ。
そして鉱業株にとっては、さらに良い兆候だと、大型であっても小型であっても、投資家はそう思っている。
現物の金を保有している取引所取引のファンドは、ゴールドバーを積み上げている。
今年は2,640万オンスを購入した。2018年と2019年を合わせたよりも多い量だ!一方、ETFが保有する金の総量は今年32%増の1億9,030万オンスとなった。
そして、私が以前に述べた金を強気にするその他すべての要因が並んでいる。
マイナス利回り債の増加、需給の圧迫, 金のピーク、今年だけで3.3兆ドルに達する連邦予算など、日に日に飛行船のように膨らんでいる。
そしてまだある!
心配性の人や金に否定的な人は、中央銀行の金の純仕入高が2018年以来の低水準となった7月の9トンを下回っており、減速していることを指摘するだろう。
しかし、すべてのものはジグザグに動く。特に金はそうだ。中央銀行は、2年連続で金を天井まで積み上げている。
もちろんたまには休むだろう。
そして、今週は金が下落した。
良いことだ!
金は大きな強気市場に入っている。下落は買いのチャンスだ。忍耐が報われるだろう。
金鉱業株に注目している人は、今週の戻しで何かおかしいことに気づいたのではないだろうか。
鉱業株が午前中に売られ、そしてその日のうちに買い戻された。
確信は持てないが、これは機関投資家が掘り出し物と見なしたものを貪り食う典型的なものだ。
下記のチャートを見て頂きたい。
確かに、下がり続けている。
「強気フラッグ」と呼ばれるチャートパターンのようだ。 ウォールストリートでは、フラッグは「半旗の位置ではばたく」(注:直近のトレンドを再び継続させ、そのトレンドと同じ値幅分伸びる可能性を秘めていること)と言われている。
さらに、この銘柄は5月と6月にも同じ動きをしたが、それが35%の上昇への扉を開いた。金は常にジグザグに動く。
鉱業株はなおさらだ。
賢い投資家は、この戻しを絶好の買い場として利用する。
よって、金は依然として良い投資だ。
鉱業株はさらに良い。
あなたの成功を願って。
ショーン