イエレンの指摘により、ビットコインが調整
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- 2021年1月29日
- トピックス
1/21までの週は、暗号資産(仮想通貨)市場全体のボラティリティが高かった。
しかし同時に、暗号資産に最も懐疑的であった人物が暗号資産の実用性に関して、アメリカ議会上院と同様の見解を示した。そのため、いまだ長期的なブルマーケットは続いているとも言える。その人物こそがイエレン新財務長官であり、彼女は暗号資産の使用方法を探ることを奨励したのだ。
ビットコイン(BTC, 格付け「A-」 )は、先週の急反発から立て直したが、1/22までの7日間で再び下落した。暗号資産の王様は上昇が短期的には止まっており、アルトコインへのローテーションが見られた。
これにより、ビットコインのパフォーマンスは市場全体を下回った。当社のタイミングモデルでも、短期的な水準訂正が顕著に見られる可能性が高いことが示唆されているが、現在のブルマーケットの全体的な健全性はまだ強いだろう。
ワイス・50・クリプト・インデックス (W50)は9.57%下落し、ビットコインによる影響を大きく受けた。
ワイス・50・Ex-BTC・インデックス(W50X)は4.58%上昇し、ビットコインが暗号資産(仮想通貨)市場の中でも苦戦を強いられていることをよく表している。
1/21までの週のパフォーマンスを時価総額で分けると、大手通貨が中小型通貨に負けていたことが分かる。
大手通貨が下落したことで、ワイス・ラージキャップ・クリプト・インデックス (WLC)は、9.76%下落した。
中規模暗号資産(仮想通貨)は、大幅なボラティリティに直面しているにもかかわらず、小刻みに上昇を続けた。実際、ワイス・ミッドキャップ・クリプト・インデックス (WMC)は2.2%上昇している。
ワイス・スモールキャップ・クリプト・インデックス (WSC)の上昇率は3.84%と一番高いパフォーマンスを示したが、ボラティリティが高く、その上昇率は小さかった。
このように、ビットコインにとっては苦しい週になった。ビットコインの暗号資産市場に対する優位性は4ポイント低下して65%となった。これはアルトコインのウェイトが上昇したためである。
通常、ビットコインからアルトコインへの大幅なシフトは、市場サイクルの終わりを告げるものであるが、この状況があくまでも短期的なものある可能性が高いを指摘しておきたい。さもなくば、私たちは失望することになる。
第二のビットコインであるイーサリアム(ETH,格付け「A-」)も、ビットコイン同様に苦戦している。1400ドル以上の目立ったブレイクアウトの持続に失敗した後、価格が1200ドル付近まで下落した。
ビットコインが利益を減らし、イーサリアムが史上最高値を更新した後、この二つのコインは異なる動きを見せていたが、最近は再び値動きが連動している。このような状況が続く場合は、不確実性が少なくなるため、大手暗号資産(仮想通貨)がどのように連動しながら前に進んでいくか注意を向けていた方がいいだろう。
また、イエレン氏の財務長官就任が上院によって承認された。数日前の上院で彼女は新たな財政刺激策の可決により、アメリカには「大きな行動」が必要であると主張していた。
しかし、そこには持続性がないという問題がある。今、お金を支払うために、将来の経済を担保にいれることはできない。しかし、イエレン新財務長官は、米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長と並んで、アメリカが無謀な支出と大規模な紙幣の増刷を続けることになるだろう。
中央銀行にとっては「量的緩和」がドルの価値に影響を与え、近い将来インフレが起きる可能性が高い。
さらに最近、イエレン新財務長官は、金融エコシステムにおける暗号資産(仮想通貨)の役割に対しての見解を変化させた。当初は、暗号資産(仮想通貨)が違法な取引に使われていると公言していたが、上院財務委員会へメッセージでは、効率性を向上させるための暗号資産(仮想通貨)の使用を模索することを推奨した。
ここ数週間でビットコインの短期的な大幅下落が見られたものの、暗号資産市場の長期的な見通しはこれまでになく強いものとなっていると私は考える。
そして、イエレン新財務長官が、暗号資産(仮想通貨)の有用性を認めることで、このような流れは強固なものとなっていくだろう。
健闘を祈る。
フアン