トウモロコシのゴールドラッシュ
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- 2021年4月29日
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先日、シカゴ市場でトウモロコシが「ストップ高」となった。
トウモロコシの高騰は、2014年以来のことだ。
これは、トウモロコシが荒々しい強気相場に入っていることを示す最新の指標であり、あなたにとって非常に有益なものになる可能性がある。
「これでは儲からない、先物取引はしない。」と思っている人もいるかもしれない。
だが、価格が上昇している農産物は、トウモロコシだけではない。大豆と小麦は2014年以来の高値を記録した。
いずれも共通しているのは、中国の旺盛な需要だ。
米農務省は、中国が今年、2800万トンという記録的な量のトウモロコシを輸入すると予想している。中国の穀物需要は高く、すでに米国の次の収穫分まで確保しているという。
トウモロコシの急騰劇には、トランプ元大統領による中国との貿易戦争が終わったことが一理あるが、さらに大きな要因がある。
世界中に欧米型の食生活が広まっており、中国も例外ではない。中国人の食生活は、肉類を多く摂取するように変化してきている。
これがどのように穀物へ影響するのかというと、近年、豚コレラのまん延で大打撃を受けた中国の養豚業が回復しつつあり、飼育する豚が増えれば、穀物の需要も増える。
中国は国内の食肉生産量の増加に注力しているため穀物の輸入量が急増しているのだ。そして、中国は今後も、家畜の飼料や増加する肉の需要を満たすために、大量のトウモロコシを輸入し続けるだろう。
一方で、パンデミックが収束に向かっていることから経済活動が活発化し、外食する人が増え、肉の消費量が増えることも穀物の輸入を後押しする。
では、このトウモロコシをはじめとする穀物のトレンドにどう乗ればよいのか?いくつかのアイデアがある。
1つ目は、テウクリウム・コーン・ファンド(CORN)。
CORNは、シカゴ・マーカンタイル取引所で取引されている3つのトウモロコシ先物取引に連動している上場投資信託(ETF)だ。
下のチャートを見ればわかるように、トウモロコシ価格と密接に連動しており、非常に直接的なエクスポージャーを提供している。
CORN ETFは流動性が高いため、売買が成立しやすい。ただし、経費率は2.47%で、私は高いと考えているため、注意が必要だ。
トレンドの波に乗るもう一つの方法は、アーチャー・ダニエルズ・ミッドランド(ADM)だろう。
世界最大級の農産物ビジネス企業であるADMは、穀物の取引と加工を行っているため、穀物の価格が上がると、利益も増加する。ADMはトウモロコシの大きな動きに遅れていたが、丁度ブレイクアウトしようとしている。
どのような方法を取るにしても、今の強気相場の市場を見逃すべきではないだろう。トウモロコシの価格はどんどん上昇している。ゴールドラッシュは始まったばかりだ。
あなたの成功を願って。
ブロドリック
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