強い雇用統計を受けて暗号資産は上昇
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- 2022年11月7日
- トピックス
労働統計局から発表された10月の雇用統計は良好で、市場は楽観的な反応を示した。
ビットコイン(BTC、格付け「A-」)と広範な暗号資産(仮想通貨)市場は、非農業部門雇用者数が26万1000人増加し、ダウジョーンズの予想20万5000人を簡単に上回ったため、現在は高値で取引されている。
投資家がFRBの政策転換の可能性につながる悪材料を期待していた9月の雇用統計時に比べると、これは歓迎すべき流れの変化だ。
だが、失業率が3.7%に上昇し、より広範な雇用統計も6.8%に上昇したため、市場はこれをFRBによる早期健全化を示す進展と解釈するかもしれない。
この指標は、すぐに方向転換を促すものではないかもしれないものの、投資家はそれを期待している。先週、パウエルFRB議長が「利上げの停止は時期尚早だ」と発言したにもかかわらずの期待感だ。
また、FF先物は12月の次回連邦公開市場委員会(FOMC)で50ベーシスポイントの引き上げが行われる予想にシフトしたが、確率的には半々に近い。
利上げの減速は、暗号資産価格や金融緩和政策下で成長する他のリスク資産に素晴らしい効果をもたらすため、そうなることを願いたい。
暗号資産(仮想通貨)市場のリーダーであるビットコインは、今のところ5%上昇し、2万1000ドルを越えている。
BTCは先週水曜日のFRBの利上げ発表後、弾力的に取引されており、すでに損失を取り戻し、さらに上昇した。FRBによって引き起こされた急落の動きにも21日移動平均線上方を維持し、ネガティブなニュースでもその勢いが衰えないことを示している。
以下の図がコインベース(COIN)上でのドル建てのBTCの推移率である。
イーサリアム(ETH、格付け「B」)は現在8%上昇し、9月中旬以来初めて1650ドルを突破した。
また、ETHはBTCを上回る傾向を拡大させており、BTCの月次上昇率が2%であるのに対し、19%の上昇を記録している。
イーサリアムはリーダーとしての地位を確立しつつあり、市場は暗号資産の冬の終わりへと向かっている。ETHは前回の弱気相場サイクルから大きく前進しており、今後が期待される。
The Mergeに成功し、その結果プルーフ・オブ・ステーク(PoS)コンセンサスに移行したことで、金融機関はマイナスイメージを受けることなくネットワークの採用ができるようになった。このアップグレードにより、ETHの二酸化炭素排出量は99.99%削減され、環境、社会、ガバナンスの観点から生じる責任もない。一方で、取引手数料を燃やすと、資産はよりデフレになる。
ビットコインと同様に、イーサリアムもFRBが政策の方向転換に対する楽観論を打ち砕くために最大限の努力をしたにもかかわらず、最近のポジティブな方向性を維持している。ETHは21日移動平均の1440ドルを大きく上回って取引されており、短期的な下落局面ではその水準を試すことはなかった。
イーサリアムが横ばいの取引レンジの下限を大きく上回っていることは、弱気サイクルの後期における健全な値動きのサインであるため、良い兆候であると言える。
また、アルトコインはイーサリアムの方向性に倣うため、その強さは次の持続的な上昇の前にアルトコインのポジションを保持するのに役立つと思われる。
以下の図がコインベース(COIN)上でのドル建てのETHの推移率である。
今後の推測
FRBは先週水曜日に75ベーシスの利上げを行い、方向転換への期待に冷水を浴びせたが、市場は信じていないかもしれない。
雇用統計が好調でも、FF先物は12月にFRBが利上げを減速する確率を50%以上だと予想している。まだはっきりしたことは分からないが、中央銀行はいつまでも値上げを継続できるわけではない。
JPモルガン・チェース(JPM)がポリゴン(MATIC、格付け「B-」)で初の「クロスカレンシー取引」を実行したため、暗号資産(仮想通貨)市場は先週、制度的に有望な進展を迎えた。今回の試験運用が成功すれば、他の機関や政府もこの技術を利用して効率性を高め、取引コストを下げるのは時間の問題だろう。
毎週、暗号資産採用のポジティブな見出しが見られ、暗号資産の冬の終わりが間近に迫っているため、金融機関は引き続きエクスポージャーの拡大を図るだろう。
健闘を祈る。
サム
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