MrBeastトレンドへの投資方法
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- 2022年11月24日
- トピックス
投資家やアナリストは、オンライン広告が崩壊しているのではないかという恐怖で頭がいっぱいだが、見通しはそれほど悪くはない。
詳しくご説明したい。
Axiosの報道によると、YouTubeで最も成功しているチャンネルの1つが、15億ドルの評価額で、1億5000万ドルの投資資金を求めているという。目的は、新しいビジネスを構築することだ。
デジタル広告は変化しており、ショッピファイ(SHOP)にとって大きな新しい機会となっている。
スナップ(SNAP)やメタ・プラットフォームズ(META)、さらにはYouTubeの親会社であるアルファベット(GOOGL)の経営陣は最近、広告売上が縮小していることを発表している。
マクロ経済の逆風が吹き荒れる中、大手ブランドは自社のプラットフォームへの広告費全般を削減しているという。オンライン広告の最大手であるメタとアルファベットの場合、前年比で支出が減少したのは初めてのことだ。投資家は時代の終わりを目の当たりにし、パニックに陥っている。
しかし、マッキンゼーのアナリストの調査によると、デジタル広告費全体が縮小しているわけではない。 新しい広告プラットフォームが登場し、資金が最大手から流出しているに過ぎない。
そのひとつが、過去2年間、米国で最もダウンロードされたモバイルアプリケーションである、中国のソーシャルメディアプラットフォーム「TikTok(ティックトック)」だ。
投資家は、第3四半期の広告売上が前年同期比25%増の95億ドルに成長したアップル(AAPL)、ウォルマート(WMT)、ターゲット(TGT)、アマゾン・ドット・コム(AMZN)の新興プラットフォームを見逃すべきではないだろう。
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広告主は、広告インプレッションが一層売上に直結し、オンラインプライバシーが非要素であるデジタルプラットフォームにリソースを移行している。
投資家がオンライン広告について考えるとき、MrBeastという名前はすぐには思い浮かばないかもしれない。このYouTubeチャンネルは、10代前半からネットでのスターダムを夢見ていた24歳のノースカロライナ州出身、ジミー・ドナルドソン氏によって設立された。
13歳で初めてYouTubeに動画を投稿したドナルドソン氏は、当時からYouTubeのビッグスターになるためのステップを進んでいた。
10代の彼は、このプラットフォームの動画がどのように人気を集めるのか、精力的に研究していた。そんな中、2017年に投稿されたスタント動画が話題となった。ドナルドソン氏が10万まで几帳面に数えているだけの動画である。
観客は、40時間に及びただ数字を読み上げるだけという自虐的な精神的拷問を見るためにこのチャンネルにアクセスしたのだ。登録者数は増加し、現在、MrBeastのメインチャンネル登録者数は1億1千万人で、世界第5位となっている。スピンオフチャンネルには、MrBeast Gaming(フォロワー数2910万人)、Beast Reacts(フォロワー数1980万人)、MrBeast Shorts(フォロワー数1620万人)などがある。
これらのチャネルは、ハンバーガーやチョコレートバーの製造、食品配達などの付帯ビジネスに活用されている。Axiosによれば、年間推定5400万ドルの価値がある合法的なデジタル帝国だ。
ドナルドソン氏ははリアルなハンバーガーチェーンも展開している。MrBeast Burgerは、北米とヨーロッパで1000店舗以上を展開するバーチャルレストランで、顧客はモバイルアプリでハンバーガーやポテト、ソーダを注文し、現地で契約しているレストランが提供する。
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7月、ドナルドソン氏は、創業2年のこのビジネスが、アメリカ中のレストランと1億ドルの売上を共有したとツイートしている。キャンディーバー部門であるFeastablesは、ウォルマートと流通を提携した。Business Insiderの記事によると、最初の3カ月で売上は1000万ドルに跳ね上がったという。
MrBeast BurgersとFeastablesは、デジタルデータの金鉱を作り出している。メタやアルファベットを悩ませたプライバシーに関する懸念なしに、広告主が採掘することができる金鉱だ。プライベート・エクイティの投資家の興味をそそる。
ショッピファイは、最先端のeコマースバックエンドで最もよく知られている。カナダのオタワに拠点を置き、メタやアルファベット、TickTok、ウォルマートなどの大規模プラットフォームと提携し、プラグ・アンド・プレイのEコマースソリューションを提供している。
※補足:プラグ・アンド・プレイ=「差し込んで使う」という意味。 パソコンに周辺機器や拡張カードを接続すると、OSが自動的に必要な設定を行う仕組みのこと。
デジタル広告はショッピファイにとってなくてはならないものだ。
100万以上のオンライン小売業者と、ShopPay決済プロセッサーを持つ同社は、売上コンバージョンを完璧に把握している。このデータは、広告主に代わって大規模なデジタル広告枠を購入する広告ネットワークを構築するために使用できる。
ショッピファイの2022年の株価は、年初来76.6%の急落で、悲惨な状況となっている。だが、現在32.15ドルで、時価総額わずか398億ドルに対し、PSRは7.6倍だ。
長期投資家は、目先の下落時での株の購入を検討するとよいだろう。
健闘を祈る。
ジョン・D・マークマン
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