今は下落=ポジティブな時間帯
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- 2024年7月6日
- トピックス
ビットコインは今年
4月までに70%以上も上昇しましたが
ここ数ヶ月は横ばい〜下落で推移しています。
TradingViewより
今年前半はビットコインのETF承認など
ポジティブなニュースが相次ぎましたが
今はなぜ下落しているのでしょうか。
ちなみにですが、
暗号資産に投資していなくても
暗号資産の動向はチェックしておくべきです。
なぜなら現在、ビットコインの価格と
米国株の株価には
現在、強い相関関係があるからです。
↓
TradingViewより
こちらは
S&P500指数(オレンジ線)と
ビットコイン(青線)との価格推移と、
その下に相関係数(赤)を週足で表示したもの。
相関係数とは、どの程度一緒に動くかで
赤棒が0以上であれば一緒に動き、
0以下であれば逆に動きます。
上のチャートを見れば、先週以外
全ての週で赤棒の相関係数がプラス
つまり、ビットコインが上がれば
S&P500も上がり、
ビットコインが下がれば
S&P500も下がる
という相場が続いていました。
つまり今は、株式市場を見る上でも
暗号資産の動向を見ておいた方がいい、
そんな時間帯なのです。
今回は暗号資産の重要な動向について
Weiss Ratingsに所属する
暗号資産スペシャリスト
ジュアン氏の分析をお届けします。
暗号資産に関するニュースはポジティブになり続けている。
「ビットコインが1ヶ月で18%も下落しているのに、何を言っているんだ?」
そう考えるのが正常な反応だろう。しかし私は暗号資産市場全体を見渡せば、下落していることも含めて非常にポジティブに考えている。
まず、ビットコインには様々なサイクル(周期的な動き)が存在する。
2019年、ビットコインは6月に最高値をつけた後、数ヶ月下落し、その後急上昇に転じた。2020年は5月に最高値をつけ、9月まで横ばいで推移した。
2021年は4月に記録的な高値を記録し、9月まで調整した。2022年は市場全体が大きく下落したが、6〜10月まで安定的に推移した。
そして昨年2023年、ビットコインは4月に高値をつけ、9月まで調整した。
私は暗号資産が登場した初期からこの市場を分析しているが、ビットコインは「第2四半期に最高値に到達し、第3四半期に調整を迎え、第4四半期に急上昇する」というサイクルを持つ傾向にある。
長期的な暗号資産投資家(クリプトインベスター)にとって、毎年繰り返される春から夏にかけての調整期間は、秋から冬の高騰を掴むための買い増し期間になってきた。
そして今年は?
3月に高値を記録してから調整相場が続いている。
今年も例年通りのサイクルとなるのだろうか?つまり夏が終わる頃まで調整〜下落が続き、秋以降に急騰を見せるのか、ということだ。
答えは時間だけが教えてくれる。しかしETF承認による新しい投資家の参入や機関投資家のポジション、現状のマクロ経済環境などを考えると、ビットコインが上昇する理由はありふれているように思う。
そして6月18日にはさらにポジティブなニュースが飛び込んできた。
SEC(米国証券取引委員会)がイーサリアム(ETH)が証券であるかの調査を中止したのだ。
2017年以降、イーサリアムが証券かどうかは投資家にとって非常に大きな関心だった。証券と認定されると、様々な規制が与えられる。
もしSECがイーサリアムを証券と認定すると、非中央集権的であることや、自由にカスタマイズされDiFi(分散型金融)のインフラとしての様々な機能が制限されてしまう恐れがあるからだ。
私はイーサリアムが証券と認定されることはないと考えていた。SECはイーサリアムをはじめとする暗号資産に規制を与えるには、動きが遅すぎる。
イーサリアムはここ数年、ゲームのアイテムやNFT(暗号管理されたアート作品)の取引など、実用的な決済手段として反映してきた。今や特定の通貨や投資対象と見なすことはできない、巨大な分散型エコシステムなのだ。
そんなものを「証券」として扱えるはずがないからだ。もし証券とした場合、イーサリアムベースのゲーム内コインを使っているゲーム会社が、証券会社として認可される必要性が生じるかもしれない。
イーサリアムベースの仕組みを取り入れたゲームにはダウンロード数4000万件のThe Sandboxをはじめ、大量に存在し、ユーザーに親しまれている上、現実的ではない。
そして、SECはイーサリアムの調査を終了した。
イーサリアム開発者はSECの決定に対し「イーサリアム取引が証券取引ではないことを意味し、開発者、技術提供者、および業界参加者にとって大きな勝利だ」と称賛した。
今回の決定を受け、米国での規制の流れが暗号資産に有利に変わってきていることは間違い無いだろう。
・ドナルド・トランプ氏は選挙活動において暗号資産を支持し、ミームコインを発行している。暗号資産による選挙資金の寄付も歓迎している。
・バイデン政権もそれに倣い、政権関係者は7月に行われる暗号資産円卓会議にひっそりと参加申し込みを行なった。
・米国下院はCBDC(中央銀行デジタル通貨)を禁止する法案を可決した。CBDCは「非中央集権的」という暗号資産の理念に反するもので、これが禁止さられたということは、様々な目的に適った、様々な暗号資産にとって追い風となるだろう。
・元米国下院議長のポール・ライアン氏はアメリカ人がステーブルコイン(価格が安定するよう設計された暗号資産)を受け入れるよう促している。
中央銀行が発行するCBDCは禁止されたが、米ドルなどに裏付けされたステーブルコインは推奨されている。これは「非中央集権的」という暗号資産の最も重要なコンセプトを守りながら、現実の決算手段として広がるための重要な動きだ。
実際、米国の短期国債を裏付けとしてステーブルコインを発行する事業者が増加しており、米国債の最大の新規購入者として注目されている。言い換えれば、こうしたステーブルコインは米国債に安定した需要をもたらす。
中国が米国債を大量に売却する中で、ドルの価値、債券市場の安定かを計るために、ステーブルコインが非常に重要な役割を果たすことになるだろう。
私は法律の専門家ではない。暗号資産を研究するアナリストだ。
一つ確かなことは、11月の大統領選で誰が勝利したとしても、米国における暗号資産の規制環境は非常に良くなっており、今後もさらに良くなっていくだろうということだ。
ビットコインが周期的に繰り返されてきたサイクルの一つとして調整局面を迎えている今、そしてそれに合わせて分散型エコシステムの中核を担うイーサリアムも下落していることは、長期視点の投資家にとってポジティブなニュースだろう。
サイクル通りであれば夏の終わり頃まで続くであろう調整局面を、自分の利益のために活用しない理由はない。
※ 広く一般の投資家に情報としてお届けする事を目的とした記事であり、Weiss Ratings Japanが運営する投資サービスの推奨銘柄ではありません。予めご了承下さい。
ジュアン氏は「サイクル」から
現在の下落、調整は想定の範囲であり、
むしろ上昇サイクルに入るまでに
積極的に買い増しておくべき時間帯だと考えています。
ビットコインは過去、
春から夏にかけて下落し
秋から冬にかけて上がるという
サイクルを繰り返していました。
このサイクルを知っていれば、
今の下落に慌てることなく
長期目線の投資判断ができます。
そして、
こうしたサイクルは暗号資産だけでなく
株式市場全体、特定のセクター(業界)
にも存在します。
いくつかの重要なサイクルを知っていれば
下落に慌てずに済むことはもちろん、
下落相場を避け、上昇相場だけ
投資することも狙えるでしょう。
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