ベースメタル・マニア
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- 2021年4月21日
- トピックス
ここ数週間、鉄鋼や銅などの工業用金属が高値圏を維持している。
なぜか?
一言で言えば、「インフラ」だからだ。
米国土木学会(ASCE)は、米国が「深刻な経済的影響」を避けるためには、2025年までに4.5兆ドルのインフラ投資を行う必要があるという警告を発した。
これは、あらゆる種類のインフラプロジェクトにお金を使うことによって、米議会が取り組まなければならない問題である。
そして、このインフラブームに最も適した金属はというと、
「鉄鋼」だ。
コロナ渦で落ち込んでいた景況感の改善が進むにつれて、米国の住宅市場が強くなっている。同時に、住宅ローン金利の低下により、住宅が割安になってきている。
これによって住宅建築に使用される鋼材の需要が高まっているのだ。
さらに、中国の景気回復も後押ししている。
中国の鉄鋼需要は非常に大きい。
2019年、中国は9億9300万トンの鉄鋼を生産し、95%を消費した。つまり、中国は世界の鉄鋼生産の半分以上を消費していることになる。
そして、その影響を受けるのは、鉄鋼だけではない。
鉄鋼の製造には鉄、原料炭、そして少量のマグネシウムを使用する。さらにステンレスの製造にはクロムを追加する必要もある。
今後の中国の大きな成長分野の一つは自動車だ。
パンデミックで需要が抑制されたこともあって、今は爆発的な成長を遂げる可能性がある。
自動車の製造メーカーが多用するのは何かをご存知だろうか?
「鉄鋼」だ!
銅やアルミなどと同様だ。つまり、工業用金属にとっては好景気となっているだ。
循環型産業が不況に陥り、多くの企業がただひたすら身を潜めた反動が起きることを想定している。
そして、金などの貴金属を見限らないで頂きたい。この低迷は次の上昇をさらに大きなものにすると考えている。
あなたの成功を願って。
ブロドリック
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