急成長が期待できる再生可能エネルギー株
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- 2021年2月19日
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クリーンエネルギーの勢いは10年以上も続いているが、今さらに加速が進んでいる。
バイデン新大統領氏は、「再生可能エネルギーやバッテリー技術への関心を高めるために400億ドルの予算があるだろう」と一部メディアで報じられた。
バイデン政権の誕生は、クリーンエネルギー投資の次の波への弾みになるはずである。
はっきり言って、この分野への投資は連勝中で米国最大の再生可能エネルギー公益事業会社であるネクステラ・エナジー (NEE)からテスラ(TSLA)まで、2020年にはグリーン株が投資家の注目を集めた。
社会的意識の高い投資の波は、パンデミックの間に津波のように膨れ上がったのだ。
ESGとも呼ばれる環境・社会・コーポレートガバナンス投資は、株主からステークホルダーへと焦点を移している。株主にとって利益は良いものであるが、ステークホルダー(従業員、顧客、サプライヤー、環境)に利益をもたらす企業方針が望ましいというのが大きな理念である
ウォールストリート・ジャーナルの報道によると、投資家は2020年に過去最高の274億ドルをESG取引所取引ファンドに投入し、この分野の規模を事実上倍増させたという。ワシントンの新しい政治体制は今、より一層の力を発揮しようとしている。
バイデン新大統領は、景気回復と気候変動を政治課題のトップに据え、彼はそれを実現するために2兆ドルを使うとまで約束していた。米議会上院共和党は、おそらくこの支出のすべてを許可しないだろうが、それでもこの流れをひっくり返すことはないだろう
バイデン新政権は、2009年の景気刺激策から残った資金で環境問題協議を開始させるかもしれないという。DOE=米国エネルギー省には400億ドルの未使用の融資権限があるため、バッテリー設置のための施設や経済成長を促進する方策を推進していくことになるだろう。
そのためにバイデン大統領が米国エネルギー長官に選んだのは、ジェニファー・グランホルム氏である。グランホルム氏はミシガン州知事を務め、2009年にはオバマ政権と協力してシボレー・ボルトのバッテリー製造を支援するプログラムなど、自動車産業の救済に取り組んだのだ。
バイデン政権が誕生した2021年以降、クリーンエネルギービジネスで注目されるのは、蓄電池関連企業だろう。蓄電池分野で優位的な地位を確立しているのは、ジェネラック・ホールディングス(GNRC)であろう。
ウィスコンシン州ウォーケシャを拠点とするジェネラック・ホールディングスは、1959年にガス発電機の製造を開始し、2019年にはPika EnergyとNeurio Technologyの買収で蓄電池開発分野にギアをシフトさせ注目を集めている。
同じくクリーンエネルギービジネス分野で注目されるのは、ファースト・ソーラー(FSLR)だ。同社は、太陽光を電力に変換する低コストの最先端薄膜太陽電池パネルの製造のみに特化した事業を展開しているのが特色である。
アメリカ大統領選挙を経て新大統領に就任したバイデン大統領によるクリーンエネルギーへの融資とインセンティブでDOEをリメイクする計画は、蓄電池分野や太陽光発電分野の需要を加速させるものと見られている。もちろんESGの追い風も忘れないでほしい。
健闘を祈る
ジョン・D・マークマン