エネルギーにおける次の狙い目株
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- 2021年5月7日
- トピックス
最近、エネルギーといえば、リチウムやコバルトなど、新しい電気自動車の未来を担う金属を思い浮かべる人が多い。
しかし、今多くの人に見限られているエネルギー事業が、大きな利益をもたらす可能性がある。
そのエネルギー事業とは、石油だ。
ウォールストリートの多くは、石油ビジネスを見限り、終わったものとして扱っている。ところが、現在のトレンドが維持されれば、2021年は石油株にとって素晴らしい年になるはずだ。
確かに、悲観的になる人がいるのもわかる。
石油会社は税金など、多くの補助金を受け取っているが、バイデン大統領はそれを廃止したいと考えている。
もしバイデン大統領が王様なのであれば、私も本当に心配するだろう。だが実際のところ、彼は分裂した民主主義をまとめなければならない上、わずかな差で政権を維持している状態だ。さらに、2022年の中間選挙を目前に控え、共和党の躍進が予測されている。
よって、石油会社の利益を奪うことがバイデン政府の優先議題になるとは考えづらい。
私は間違っているかもしれないが、多くの人が「石油株は終わっている」方に賭けているため、私は彼らの反対に賭けたい。
チャートを見てみよう。
このチャートを見ると、米国の石油生産量はパンデミック発生以来の最低水準に近い。さらに、米国内で稼働している石油掘削リグ数は減少しており、直近の指標では週に1基減少しているが、前年同期比では27基減少している。
掘削量が減れば、生産量も減る。
また、パンデミックの終息や夏のドライブシーズンを控え、米国の石油需要が増加している。
需要の増加と同時に供給が減るとどうなるか?
需給が逼迫しているときは、価格が上がるのが普通だ。
特に経済が回復しているときには、これらが原油価格を支えるものだと考えるべきだろう。
確かに、石油は国際的に取引される商品であり、OPEC+(サウジアラビアを中心とした石油輸出国機構(OPEC)加盟国と、ロシアを中心とした「非同盟諸国」)が増産へと動けば、一気に石油が溢れ出すことになりかねない。それが、この市場を覆うもう一つの恐怖だ。
しかし、市場を活性化させることは、サウジ連合の利益にはならない。彼らにとっては、原油価格が上昇する方が好ましいだろう。
これは、米国の原油ベンチマークであるウエスト・テキサス・インターミディエイトのチャートだ。
原油は11月から順調に上昇し、先月ピークを迎えたことがわかる。
悲観的な人は、これが高値だったと言うだろう。
私は、原油は次の大きな上昇のために値動きを縮小させていると見ている。次の上昇局面では、簡単に1バレルあたり76ドルになる可能性があるのではないだろうか。
この流れに乗る方法は複数あるが、エネルギー分野に優れた上場投資信託(ETF)がある。中でも、SPDR S&P石油・ガス探鉱生産ETF(XOP)が良いだろう。
この均等加重型ファンドは、ダイアモンドバック・エナジー(FANG)やマラソン・オイル(MRO)などの上位銘柄を保有している。
チャートを見ると、XOPは「強気フラッグ」を形成しており、かなり強気に見える。
強気フラッグは、大きな上昇局面後の調整局面によって形成される。
ウォールストリートには、「フラッグは半旗の位置ではばたく(訳注:直近のトレンドを再び継続させ、そのトレンドと同じ値幅分伸びる可能性を秘めていること)」という古い格言がある。
このフラッグからのブレイクアウトに成功した場合、XOPの目標株価は1株あたり140ドルとなる可能性があると見ている。
あなたの成功を願って。
ブロドリック
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