新型コロナの感染が再び拡大する流れで利益を得る方法
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- 2021年8月27日
- トピックス
米国での新型コロナの感染者数が、3800万人に近づいている。残り僅かとなった8月の月間ベースの感染者数は、ワクチンが普及していなかった今年1月と2月に次いで、すでに3番目に悪い月となっている。
現在、米国で新規感染した人の98.8%以上をデルタ株が占めている。そして、研究者たちは、問題のある傾向に気づいている。
それは、ファイザー(PFE)のmRNAワクチンの有効性は、42%という低い水準、モデルナ(MRNA)は76%にまで落ち込んでいる可能性があることだ。
そのため、米国保健福祉省(HHS)は、9月20日からの追加接種を推奨している。ジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)のワクチンを受けた人も、追加接種が必要になるだろう。
イスラエルやフランス、ドイツなど他の国も同様に追加接種を決定した。しかし、世界保健機関(WHO)は、追加でワクチンを接種するよりも、公平に世界中に配布すべきだとして、この動きに反対している。(バイデン大統領は、米国が6億回分のワクチンを供給すると指摘している。)
一方、カリフォルニア州とワシントン州では、公共の集まりや市の職員、公立学校やチャータースクール、さらには一部の私立学校の教師に対して、新たなワクチン接種の義務化を実施している。
ファイザーとバイオンテックのワクチンがアメリカ食品医薬品局(FDA)から完全に承認されたことにより、さらに多くの義務化が展開される可能性がある。
しかし、投資家にとっては悪いニュースばかりではない。
これらの動きにより、大手ワクチンメーカー3社の株価が上昇している。デルタ株の感染拡大が始まってからのPFEの日足チャートを見てみよう。
ワクチンメーカー以外にも、新型コロナの悪化による影響を防ぐためのポートフォリオの予防接種を提供できる企業がある。今回は、特に注目したい銘柄をご紹介したい。
リジェネロン・ファーマシューティカルズ(REGN)だ。
新型コロナで陽性反応が出たテキサス州のアボット知事らが、同社のモノクローナル抗体治療薬の投与を受けたことから、リジェネロンの株価は急上昇した。 アボット知事は、同社の製造する新型コロナに対するモノクローナル抗体療法に期待を示している。
抗体医薬は、新型コロナに感染後、早期に投与されれば、入院を必要とする患者の数を最大で70%減らすことができる。
ワクチンは「プロアクティブ」、つまり病気にかかる可能性を減らすものだ。
一方、抗体治療は「リアクティブ」、つまりかかった病気への治療法だ。
リジェネロンが今月、米国の医療機関に納入したコロナ治療薬の数量は、前月に比べて800%増加している。
リジェネロンの株価は、直近で674.45ドルという52週高値を更新している。過去6カ月間で42%も上昇した。
経験豊富な投資家は、下落局面での購入を検討しよう。
あなたの成功を願って。
ブロドリック
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