新型コロナウィルスの変化球が市場にもたらすもの
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- 2021年12月6日
- トピックス
あなたは、悪いニュースをもうご存知だろう。
市場を騒がせた新型コロナウィルスの新しい変異株「オミクロン」だ。
あなたは自分の身を守る方法をご存知だろうか?どうやって利益を得ればよいのか?
まずは、現状から確認していきたい。
簡単に言うと、南アフリカで新型コロナウィルスの新たな変異株が発見され、科学者たちの間で大きな問題となっている。デルタ株から抜け出したばかりの世界は、このニュースを快く受け取らなかった。
これが多くの投資家はさらに混乱させている要因で、売るべきか、買うべきか?そして、今週、今後、私たちは何をすべきか?
まず最初に、ウォールストリートのほとんどの人間が声を大にして言いたくないことをはっきりさせたい。
「まだ分からないことが多くあり、すべての答えを持ち合わせている訳でもない。できるだけ早く情報を集めている。」
そして、他のウォールストリートの人間が慌てふためいている中、私たちにとってのチャンス、つまり並外れた利益を得る機会があるかもしれない。
だがウォールストリートは、株価が熱気を帯びていたため、売れる理由を探しているタイミングだったということを認めることはないだろう。
ニューヨーク株式市場は、ついに風船に針が刺さり、空気が抜けた。
市場は、実に素早く反応した。
空気はさらに抜けるのではないか?風船はさらに下がるのではないか?
それに対する答えは、主にニュースによってもたらされる。そのニュースはオミクロン株に焦点を当てている。今月の米国の債務上限引き上げ期限をはじめ、市場には他にも大きな障害があり、1つずつ消化していきたい。
今のところ、オミクロン株について考えなければならないことは、大きく分けて3つある。
・これまでの株に比べて感染力は強いのか?
・ワクチン耐性はあるのか?
・これまでの株に比べて重症化しやすいのか?
現在のところ、オミクロン株は他の株よりも感染力が強いという証拠がある。今では20数カ国で確認されている。
また、オミクロン株には多くの突然変異が含まれており、現在、約50が判明している。そして、そのうちの30が、ウイルスがヒトの細胞に結合するためのスパイクタンパク質上にある。
これはデルタ株よりも多く、感染症の専門家たちは、ワクチン耐性があるかどうかを、焦りを抑えながら調べているところだ。
ただ現時点では、重症化しやすいかどうかを示す十分な証拠はない。しかし、南アフリカで初めてオミクロン株に警鐘を鳴らした医師は、その症状は異例ではあるが軽度であると述べている。
さらに朗報もある。ファイザー(PFE)とモデルナ(MRNA)の両社は、100日以内にオミクロン株に対応するワクチンを用意すると述べている。数年前まではありえなかったことだ。
では、次のワクチンが発売されるまでに、どのようなダメージがあるだろうか?これもまた、分からない。
ニュースの流れによってパニックに陥った市場で、大規模で劇的な行動をとることは、愚かなことだ。賢いのは、賭けがうまくいけば大きな利益を得られる可能性のある厳選した小さなポジションを取ることだ。
しかし、過去の歴史を心に留めておきたい。
1918年のインフルエンザの流行を終わらせたのは何かご存知だろうか?全世界で5000万人、そのうち米国では67万5000人がスペイン風邪で死亡したと言われている。そして今、「スペイン風邪」は「なくなった」と言われているが、果たして、本当にそうなのか?
実際には、より感染力が強く、同時に致命的ではない変異体となったのだ。
新型コロナウィルスも、いずれ同じことが起こる可能性が高い。オミクロン株がこれまでの変異株よりも致死率が低く、感染力が強いことが判明すれば、それは今すぐにでも起こりうる。
しかし、繰り返しになるが、今はまだ、私たちには分からない。
私が分かっているのは、金曜日に下落したものの中には、おそらく下落すべきではない銘柄も含まれているという点だ。
前述の通り、世界の市場がオミクロン株への恐怖にどう反応するかに大きく依存しているが、ウォールストリートには、「パニックに陥るのなら、早めに」という古い格言がある。 今も、そしてこれからも、私たちはパニックに陥ることはない。
あなたの成功を願って。
ブロドリック
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