オミクロン株による錯乱
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- 2021年12月3日
- トピックス
悪夢が再び訪れている。
新型コロナウィルスのオミクロン株に関する懸念すべきニュースが市場を揺るがしている。
株価は下がり、原油も下落。米国債は買われ、ボラティリティーが高まっている。
このサイクルは、2020年初頭にパンデミックが発生して以来、新しい変異株や新たな感染の波が起こるたびに繰り返されてきた。
- 私はウイルス学者でも疫学者でも公衆衛生の専門家でもないが、この四半世紀の間、金融市場を注意深く観察してきた。
そうすることで、結果的に今回のような急落について学ぶことができた。そこで今回は、現在の状況についての私の見解と、投資家として何をすべきかをお話ししたい。
まず、現状のきっかけでもある、オミクロン株の発生について、世界保健機関(WHO)は「懸念すべき変異株」と判断しており、科学者たちはその変異の多さと感染性の高さを指摘している。
また、既存のワクチンや治療法に耐性があるのではないか、デルタ株やそれ以前の変異種よりも危険性が高いのではないかと危惧する声もある。
このような懸念が、感謝祭の祝日直後に市場を一掃した。
- 先週金曜日のダウは905ポイント急落し、2021年の最悪の日となった。S&P 500は2.3%下落。
月曜日には株価が小幅に回復したが、火曜日には再び売りが殺到した。
- 金利は、中・長期ともに数週間分の上昇を帳消しにした。
実際、米国30年債の利回りは1.8%にまで落ち込んだ。インフレ率が上昇し、米連邦準備制度理事会(FRB)による量的緩和(QE)の縮小が迫り、2022年には利上げが行われる可能性があるにもかかわらず、2021年の最低水準近くまで低下したのだ。
この動き対して、あなたのような投資家はどう対応をすればいいのか?
これまで繰り返し述べていることだが、「セーフマネー」戦略にこだわって欲しい。
新型コロナウィルスの懸念が強まる中、貴金属の長期的な強気相場が消えることはない。
これまで述べてきた長期的な人口動態、構造的な問題、負債の問題に加えて、最近の変異種の問題を考慮すると、「永遠に低い」金利の世界も消えることはない。
また、昨年のように各国政府が本格的なロックダウンを行うこともないだろう。市民は受け入れないからだ。
そうすれば、2020年の春のような、制御が効かない連鎖的な市場崩壊を防ぐことができるだろう。
- その結果、投資家として反撃を続ける必要がある。
その方法は?
- 揺るぎないファンダメンタルズの良好さと魅力的な高格付けや高い配当利回りを持つ銘柄への投資を続ける。
- 金・銀・鉱業株への持ち高比率を平均以上に配分する割合を維持する。
- オプションや暗号通貨への投資など、収益を得るための代替戦略に引き続き注目する。
これらの戦略は、変異株のニュースが出た際、下落局面である程度のプロテクションとなるはずだ。また、金利や経済の背景を考慮すると、パニックが収まったときには上昇局面で大きく上回るパフォーマンスを見せるだろう。
オミクロン株がどれほど悪いものであっても、そうでなくても、これらの原則を心に留めておいて欲しい。
それでは、また。
マイク・ラーソン
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