雲の合間から輝き出す太陽
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- 2022年2月6日
- トピックス
昨年、太陽電池関連銘柄は大打撃を受けた。
朗報なのは、そのおかげで割安となっており、2022年には、この業界を白熱させる要因が揃いはじめていることだ。
利益を得るための方法を10分でお伝えしたい。
まずは、太陽エネルギー関連の主要銘柄を集めたバスケットを持つインベスコ・ソーラーETF(TAN)に注目したい。
太陽電池株は去年10月に急騰した後、11月と12月にはすべてを消化し、さらに年明け以降も下落した。
一部はサプライチェーンの問題が背景にあったが、ピークは過ぎたようだ。港には外国製のソーラーパネルや部品が積み上げられている。
だが、更に重要なのは、政治の動きだ。
バイデン大統領の「ビルド・バック・ベター(より良い再建)」計画には、太陽光発電の投資税額控除(ITC)の延長が含まれている。
個人向けの住宅現金・ローン控除と、商業・公益・住宅用の太陽光発電設置にかかった投資額の30%を税額控除の両方を維持するものだ。
税制優遇措置は太陽光発電だけではなく、石油やガスも十分に受けられる。エタノールは補助金の王様だ。また、ITCは化石燃料への依存からの脱却を支援する立派なインセンティブとなる。
- だからこそ、去年10月に太陽電池株は急騰した。
ところが、11月になって「ビルド・バック・ベター」計画はジョー・マンチン上院議員という氷山に直面し、彼は賛成投票はしないと言っている。
確かに、共和党の上院議員50人も反対するだろう。だが、マンチン上院議員は氷山の一角だ。
ITC延長をしないことで、どれだけの差が出るのだろうか?
- エネルギー調査会社のウッド・マッケンジーによると、このような太陽光発電への補助金がなければ、新規の太陽光発電設備は25%も削減されることになるという。
ウッド・マッケンジーの最悪の懸念が現実になったとしても、太陽光発電産業は2022年以降も素晴らしい成長が見込まれていることを指摘しておこう。設置データのチャートを見て欲しい。
ご覧の通り、2022年にはそれほど大きな落ち込みはなく、2023年にはすぐに元に戻る見込みだ。
太陽電池に関する朗報はまだある。
- ウッド・マックの予測は最も悲観的なものだ。例えば、S&Pグローバル・マーケット・インテリジェンスは、米国では2022年に44ギガワットの太陽光発電が導入されると予想しているが、これは昨年の23ギガワットの約2倍にあたるものだ。
- 今年は、米国の太陽光発電の成長率が初めて風力発電を上回ると予測されている。2つとも急成長しており、エネルギー情報局(EIA)の短期見通しでは、米国の発電量に占める風力・太陽光発電の割合は、2020年の11%から2022年には15%に達すると予想されている。
- 世界最大級の屋根材メーカーの子会社であるGAFエナジーは、画期的なソーラーシングル屋根「ティンバーライン・ソーラー」を発売する。比較的安価になるという。アスファルトシングルの屋根が1万5,000ドルだとすると、ティンバーライン・ソーラーの屋根は3万ドルになる。税額控除があり、電気会社による値上げは目に見えているため、経済的にも良い。ソーラールーフを設置すると、平均的な家庭で年間約1,390ドルの電気代が節約できる。
だが、リスクもある。
例えば、カリフォルニア州では、屋根型太陽光発電への補助金の削減を提案している。だが、州民たちは、この提案に強く反発している。
ITCについては、米国の電力網を強化する太陽光発電への補助金が超党派で支持されていることから、ビルド・バック・ベター法案の可否にかかわらず、何かしらは可決されることになるだろう。
また、サプライチェーンの問題は残ってはいても、いずれ解決するだろう。
では、最初にお見せしたチャートをもう一度ご覧頂きたい。他の多くの産業やセクターが歴史的な高値を付けている時に、TANは安値付近で取引されている。
- TANは割安感があり、ちょっとした良いニュースがあれば、2022年に向けて大きく前進することができる。
私は、11月の高値を試し、さらに上を目指すと見ており、それが、太陽電池がもたらす収益を上げるための道筋となるだろう。購入する際には、ご自身で調べることを忘れないで頂きたい。
雲の合間に太陽が現れ、太陽電池の利益をもたらす準備ができている。
あなたの成功を願って。
ブロドリック
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