ポートフォリオの「甘い」充実を図ろう
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- 2022年2月19日
- トピックス
砂糖は最も収益性の高いコモディティの1つであり、 簡単な方法でポートフォリオにポジションを追加し、収益を高めることができる。
まずは、少し背景を説明しよう。
かつて砂糖は貴重なもので、人々は砂糖を「砂糖金庫」に保管していた。 だからこそ、裕福なヨーロッパの君主たちは、歯が腐ってしまうことが多かった。
砂糖は世界で最も古いコモディティのひとつだ。実際、紀元前8000年頃のニューギニアの先住民は、生のサトウキビを噛んでいたと言われている。その後、数千年の間に東南アジア、中国、インドに広まりまった。
1世紀頃には、ローマやギリシャの薬の記録に結晶化した砂糖が見つかり、消化不良や胃の病気の治療に使われていた。
11世紀、聖地から帰還した十字軍は、「甘い塩」をヨーロッパに持ち帰り、その後、大規模な耕作が始まった。
マデイラでは1400年代後半に初めて砂糖の精製が記録されている。最終的には70隻の船がマデイラ糖の貿易に携わり、アントワープ(ベルギーチョコレートのようなもの)が精製と流通の中心地となった。
ポルトガル人が新大陸(ブラジル)に砂糖を持ち込んだのは1480年から1540年のことだ。オランダの植民者が1658年に南アメリカとカリブ海にサトウキビを持ち込み、そして、最終的にサトウキビの栽培は1751年に米国(ルイジアナ州)に渡った。
- 1700年代には、砂糖がヨーロッパからの輸入品の20%を占めるようになり、キューバはカリブ海で最も豊かな島となった。
砂糖ブームに乗るための2つの方法
砂糖は他のコモディティ作物と同様、インフレ時には着実に上昇する。
消費者物価指数(CPI)で示されるようなインフレには勝てないが、コモディティ価格の上昇が続く中、コモディティ作物は安全な分散投資の手段となる。
そのうちの一つが、砂糖の価格に直接アクセスすることができるETF(上場投資信託)、テウクリウム・シュガー・ファンド(CANE)だ。
出来高は平均7万5801枚で経費率は2.13%だ。
また、製品に砂糖を多用している企業、つまり、ハーシー(HSY)のようなお菓子メーカーに投資することもできる。
1894年に一軒の工場からスタートしたハーシーは、年間80億ドル以上の売上を誇るお菓子の楽園へと成長した。
代表的なブランドとしては、ハーシー、リース、キットカット、ジョリーランチャー、ツイズラー、ブレスセイバーズなどがある。
また、加工肉スナック、スナック、ポップコーン、プロテインバー、クッキー、ベーキング素材、トッピング、飲料、サンデーシロップなども製造しており、大量の砂糖が必要だ。
さらに朗報は、ハーシーは大不況以降、毎年配当を増やしており、現在は年率1.83%と高利回りで、四半期ごとに90セントの配当を行っている。
さらに、HSYはSPDR S&P 500(SPY)とコンシューマーステープルズ・セレクト・セクターSPDRファンド(XLP)を過去1年間に渡って大きく上回っている。
また、他の多くの作物とは異なり、砂糖の生産量と消費量は非常に安定している。
ご自身のデューデリジェンスを忘れずに行って頂きたい。しかし、甘党とポートフォリオを満足させてくれる可能性のあるこのコモディティを見逃さないで欲しい。
あなたの成功を願って。
ブロドリック
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