大胆不敵&経験豊富な投資家
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- 2022年1月27日
- トピックス
こんにちは。Weiss Ratings Japanの安居です。
前回のメルマガは「消えたバフェットのパートナー」という件名で市場が
不安定な時ほど教訓が得られる1つのエピソードを紹介したのですが、、、
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「現金で置いておくなんてもったい無い!」「余剰資金の全てを投資に回すことはおすすめしません」の例が大変参考になった。
コバサン 様
投資で大きな失敗を防ぐためには、心をコントロールする教えの方が、目先の売買より重要と気づきます。
慶 様
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といった感想をいただきました ^^)世界一の投資家ウォーレン・バフェットのパートナーが大損して市場から退場していたなんて意外ですよね。
前回のメルマガはこちらからご覧いただけます
↓
このメルマガに質問を頂いたので今日はそれにお答えしようと思うのですがその前に、、、
下落が止まりませんね ^^;
新年早々、自分の資産が毎日減っていくのを見るなんて嫌な一年になりそうです笑
といっても、正直たいした下落ではありません(今の所はですが…)
こちらは、ダウ平均株価の推移グラフグレーになっている部分は直近の高値を5%以上下回っていた期間を表しています。
見ての通り、8割以上の期間がグレーになっていますね。
つまり、過去70年間、いつ投資してもほとんどの場合で直近の高値から5%以上の下落を経験することになったということです。
これはダウ平均のデータですが、S&P500もナスダックも似たようなものでしょう。
ダウ平均は2022年1月4日S&P500は2022年1月3日ナスダックは2021年11月19日に、それぞれ高値をつけました。
全部、そこから5%以上下落していますが、過去70年のほとんどの期間で似たような状況だったことを知っていれば、焦って何かをする必要はないとわかりますね。
もう一度見せますが、
ダウ平均は過去のほとんどの期間で直近の高値から5%以上下落していました。
そんな下落だらけのダウ平均はこの70年ほどでどれだけ上昇したかというと…
およそ130倍です。
ほとんどの期間下落していたのに何もせず放置していたら大金持ちです ^^)
さらにこんなデータもあります。
この画像では直近の高値から20%以上下落した場合を「弱気相場」とみなしてその部分を赤枠で囲っています。
今、どんどん下落しているナスダックでも14%ほどの下落なので、20%って結構ですよね。
そんな大幅な下落も過去60年で9回ありました。
何度も暴落したS&P500がこの60年ほどでどれだけ上昇したかというと…
およそ100倍です。
面白いですよね ^^)
過去ほとんどの期間、高値から5%以上下落していたダウ平均は70年ほどでおよそ130倍に。
20%以上の暴落が9回も起こったS&P500は60年ほどでおよそ100倍に。
僕が最初に「正直たいした下落ではない」といった理由がわかっていただけたと思います。
この程度の下落は何度もありましたが数年後にはみんな忘れてしまうくらいガンガン上がってきたのが米国株なんです。
といっても必要な対応は人によって違います。
短期・中期で資産アップを目指すなら今の状況に応じた投資戦略が必要でしょう。
「たいした下落じゃない」というのは長期投資を前提に「強い銘柄」に投資している場合です。
その辺はご自身の投資スタイルや資産状況、保有銘柄にあわせて柔軟に対応してください ^^)
僕もWeiss Ratingsの格付けが高い「強い銘柄」は気にせず持ち続けますし、大きく下落しているものはどんどん買っていこうと思っていますが、大化け狙いで投資していた赤字の新興企業など格付けが低い「弱い銘柄」は損切りでもいいので整理していこうかななどと考えています ^^;
ということで本題です ^^;前置きが長くなったのでサクッといきます。
前回のメルマガについてこんな質問をいただきました。
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しみじみしました。けど、ゲリンが急いでしまったといううところが解せません。20年の投資歴といえば十分な経験があり、そんな破天荒なことというか初心者みたいなことをするでしょうか?リスクも十分理解していたはずですよね。バフェットはパートナーなのに黙って見てたのでしょうか?
t平 様
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バフェットがパートナーに選んだほどの人がリスクを見誤って全てを破産する。
そんなことが本当にあるのでしょうか?
まず、バフェットが黙って見ていたのか、についてですが
アドバイスはしたでしょうが、当時はどっちが正解か誰にもわからなかったので強く言うことはできなかったんだと思います。
弱気相場がきて株価が下落したことでレバレッジをかけていたゲリンは全てを失いました。
でも当然、将来の株価は誰にも予測できないのでゲリンの投資判断が正しかった可能性もあったわけです。
もし、弱気相場が来なかったら…下落する前に売却できていたら…
今、世界一の投資家と呼ばれているのはゲリンの方だったかもしれないんです。
結局、投資の成否は結果論でしか言えません。
レバレッジETFに投資している人に「こんなリスクがあるよ」とアドバイスはできますが「リスクが高すぎる!今すぐ売却しろ」とは言えません。
10年間、市場が順調に上がり続けたとしたらレバレッジETFに投資する方が正解になりますから…
次に、なぜバフェットがパートナーと認めるほど十分な知識、経験、実績を持った人が初心者のような投資で失敗してしまったのか?です。
たしかに、後から振り返れば僕たちでもわかる馬鹿げた失敗ですよね。
でも似たような失敗をするプロの投資家は珍しくないんです。
例えば、今から100年以上前に活躍した人ですが「ウォール街のグレートベア」という異名を持つジェシー・リバモアという投資家がいました。
彼は1日で4000億円(現在価値)もの利益を上げた伝説の投資家です。
彼はハイリスクな取引で大きな利益を上げていましたが当然、読みが外れたら大きく損をします。
彼は人生で4回も破産し、最終的には自殺してしまいました。
他にもラジャット・グプタという人。
スラム街の生まれながら、血の滲む努力で世界的コンサル企業マッキンゼーのCEOさらには投資銀行ゴールドマン・サックスの取締役にまで上り詰めた人物です。
しかし、華々しい彼のキャリアの最後を飾ったのは「インサイダー取引で逮捕」という見出しでした。
こうした事例は探せばいくらでも出てきます。
これがお金の魔力というものなのか外から見えないプレッシャーがあったのか正直、その答えは分かりません。
もちろん、さっきも言ったように彼らが失敗したのは結果論です。
「なぜそんな馬鹿げたことを、、、」という言葉は結果を知っているから言えることで大成功に変わる可能性もあったわけですから ^^;
なので質問の答えのかわりに、一つ言葉を紹介したいと思います。
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経験豊富な投資家がいる。大胆不敵な投資家がいる。しかし、経験豊富で大胆不敵な投資家はいない。
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オークツリー・キャピタル・マネジメントという世界最大規模の投資会社の会長兼共同創業者ハワード・マークス氏の言葉です。
僕はこの言葉が真実を表しているんじゃないかと思います ^^)
もしあなたが、レバレッジをかけて高いリターンを狙う資金の全てを株式に投入する暴落を利用して空売りで稼ぐ
そんな大胆不敵な投資家なら経験豊富な投資家になることは難しいかもしれません
前回紹介したリック・ゲリン今回紹介したジェシー・リバモアやラジャット・グプタのように途中退場してしまう可能性があるからです。
これらの投資が悪いわけではありませんよ。ちゃんとリスク管理していれば大丈夫だと思いますが途中退場のリスクがあるという話です ^^;
最初の話に戻りますが、今年に入って米国株がどんどん下落しています。
大胆不敵な投資家は下落を利用して稼ごうとするでしょうが バフェットやレイ・ダリオのような経験豊富な投資家はどうするでしょうか?
バフェットの資産はここ数日で数千億円ほど減ったと思います。
でもきっと彼は、そんなことは気にとめずハンバーガーを食べて、コカコーラを飲んで、本を読んで、いつも通り過ごしているんじゃないかと思います。
個人的なイメージですが ^^;
経験豊富な投資家であるバフェットは最初に見せたこの画像のメッセージ
つまり、株式市場に関わる以上、ほとんどの時間で資産を失うのが当たり前なんだということを知っているはずだからです。
と言うことで、年が始まってから市場が良くないので3回連続でマインドセット系の話になりました ^^;
が、そろそろ売られすぎた銘柄も出てくるでしょうし、Weiss Ratingsが高く評価する「強い企業」が下落すれば最高の買い場になってくれる可能性もあるので、
来週はそんな銘柄を紹介できたらなと思います。(市場の状況にもよりますが…)
それでは良い投資を ^^)
P.S.
Weiss Ratingsは1万銘柄以上ある全ての米国株を日々評価しています。
格付け情報のほか、アメリカ人アナリストの記事もたくさんあるので、ぜひご覧ください
P.S
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