ETHが危機的な水準で取引される中、暗号資産の船を支えるBTC
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- 2022年6月13日
- トピックス
ビットコイン(BTC、格付け「A-」)と幅広い暗号資産(仮想通貨)市場は、5月の消費者物価指数(CPI)の発表を受けて下げている。
消費者物価は前月比で1%、前年比で8.6%上昇した。多くのエコノミストがインフレのピークを示す兆候を期待していたことを考えると、特に注目すべきことだ。
それにもかかわらず、ビットコインは5月中旬以降、2万8000ドルから3万2000ドルの狭いレンジ内で弾力的に推移し、現在47%をわずかに超える暗号資産(仮想通貨)市場シェアを拡大させている。
これは、市場の混乱時に投資家が相対的に安全な場所に集まるため、不確実性の高い時期にはよく見られる動きだ。投資家がより投機的なアルトコインから撤退する中、ビットコインは取引ペアからの流入を継続するだろう。
ビットコインは10日連続で21日移動平均線付近で推移しているが、先日の取引で短期モメンタム指標を割り込んだ。それでも、月間の取引レンジの下限を大きく上回っている。
最近の値動きを考えると、2万8000ドルを下回る動きか、3万2000ドルを飛び越える動きだけが注目に値するだろう。
以下の図がコインベース(COIN)上でのドル建てのBTCの推移率である。
ビットコインと異なり、イーサリアム(ETH、格付け「A」)は現在、重要なレベルで取引されており、低い高値と安値の形成パターンが長引いていることを考えると懸念すべきところだ。
注目すべき重要なレベルは1725ドルとなる。このレベルを下回る終値は、第2位の暗号通貨が他のアルトコインを下落させる原因となる可能性がある。
イーサリアムは21日移動平均線の克服に苦戦しており、4月以降、終値が上回ったのは一度だけだ。同期間に何度かこの水準に触れたり、一時的に超えたりしているが、引き続き強い短期的な抵抗レベルとなっている。
またこの上方で終値を記録することができれば、イーサリアムは再び2000ドルを超え、下落トレンドが崩れる可能性がある。
以下の図がコインベース(COIN)上でのドル建てのETHの推移率である。
インデックス一覧
現在の下落(以下のデータには反映されていない)の前にも下落の動きが十分にあり、暗号資産(仮想通貨)市場は先週をマイナスで終えた。しかし、そのダメージは比較的軽いものだった。
市場の大半がやや引き下げたため、ワイス・50・クリプト・インデックス (W50)は3.47%下落した。
ワイス・50・Ex-BTC・インデックス (W50X)は3.13%下落し、ビットコインはほとんど広範な市場のパフォーマンスを反映した。
パフォーマンスを時価総額別に見てみると、各インデックス間の差は比較的小さい。
ワイス・ラージキャップ・クリプト・インデックス (WLC)が3.19%の下落にとどまったように、大規模コインは下落を抑え、最も価値を保った。
先週最大の上昇を記録した中規模コインは、先週は僅かな差で最も下げ、ワイス・ミッドキャップ・クリプト・インデックス(WMC)は5.06%下落した。
ワイス・スモールキャップ・クリプト・インデックス(WSC)が3.75%の下落となり、小規模コインは中位だった。
暗号資産(仮想通貨)市場は、現在の市場サイクルの中立的な段階と困難なマクロ経済環境の中で、勢いを増すのに苦戦している。広範な市場においてパフォーマンスはほぼ一貫していたが、市場が再び勢いを取り戻すには、大規模コインが先手を打つ必要がある。
今後の推測
暗号資産(仮想通貨)市場は、40年来の高インフレにより投資家がリスク資産を避けるようになったため、短期的には強い逆風にさらされている。予想以上のインフレにより、米連邦準備制度理事会(FRB)はより積極的な利上げに踏み切る可能性が高く、投機的な投資を避けたいという気持ちがより一層強まるだろう。
状況は不安定だが、暗号資産(仮想通貨)市場は前週、テクノロジー株との連動から顕著に逸脱することに成功した。ビットコインのナスダック100指数との相関性は、3カ月ぶりに0.5を下回り、その後0.25まで一気に下げた。
ビットコインが伝統的な金融資産から逸脱することは、長期的な独立性を保つ上で良い兆候だ。期待通りに普及が進めば、その可能性は初期の投資家を報いるだろう。
健闘を祈る。
サム
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