賢い投資家たちは金を買っている
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- 2020年8月7日
- トピックス
マイナスの実質金利がいかに金を急騰させていくかについては、これまで繰り返し述べてきた。その理由は、債券の利回りが非常に低く、インフレを考慮するとゼロ以下となり、金が魅力的に見えるからだ。
そして現在、世界のマイナス利回りの債券が急増している。すごい勢いだ!最近では、15.22兆ドルを超えて上昇し、昨年の高値を目指しているようだ。
米連邦準備制度理事会(FRB)は当面の間、金利をゼロに近い状態で維持する可能性が高いとみられている。そのため、より多くの投資家が債券の購入に慎重だ。投資家は、株式のボラティリティをヘッジするために他の資産を探しており、その一つが金である。
結局のところ、金が否定的に見られる主な理由の一つは、金利が付かないということだ。そして今やマイナス利回りの債券も同じであり、実際には、債券の所有にはお金がかかる。
その結果、投資家は金に投資している。これは、SPDRゴールド・シェアーズ(GLD、格付け「B」)のウィークリー・チャートだ。
3月以降、GLDに資金が流れ込み続けていることがわかる。これが金価格を支えているのか?その可能性は高いだろう。
そしてこの洪水は続いている。SPDRゴールド・シェアーズの保有量は火曜日に上昇し、一晩で17.5トン増加し1,243.12メートルトンとなった。これは7年連続の増加であり、2013年3月以来、ファンドが保有する金の最高レベルだ。
そして、毎週毎週の買いが続けば、次のチャートが示すように、長期的な効果をもたらす。
昨年の年間総額以上の資金が、今年に入ってGLDに注ぎ込まれている。実際、過去のどの年間総額よりも多くの資金がGLDに流入しているのだ。
投資家は今後もそうしていくのだろうか?FRBが紙幣印刷を続ける限りは、そうだと思われる。
私の友人であり同僚でもあるマイク・ラーソンは、これをFRBのサマーコンサートシリーズ「増刷祭り」と呼ぶ。仲間同士で数兆ドルをばら撒き合うことは、大したことではない。これはもう笑うしかないのだ。泣くよりはましだろう。
ゴールドラッシュは、まだ始まったばかり
ブルームバーグによると、金の急騰により、年金基金、保険会社、個人資産の専門家などに投資家層が広がっているという。これらの人々や企業は、何兆ドルもの価値のあるポートフォリオを保有している。
債券の利回りが高かった時代には、こういった投資家の多くが金を利用することはほとんどなかった。しかしそれは今、ウォール・ストリートの足元から変わり始めている。15兆ドル以上の負債がマイナス利回りを提供し、連邦準備制度理事会がゼロに近い金利を維持しているため、金がとても魅力的に見えるのだ。
ロンドンを拠点とするパシフィック・インベストメント・マネジメント(Pimco)でアセット・アロケーション戦略を担当するジェラルディン・サンドストローム氏はブルームバーグに対し、「安全な国債は常にポートフォリオの分散化に非常に重要な役割を果たしており、今後も継続していくだろうが、低金利のためにその能力が低下していることを認識しなければならない」と語った。
「今後数年間は金利が非常に低く抑えられ、実質利回りが低下するというPimcoの見解を踏まえると、金は適切な分散手段であると感じている」と付け加えている。
Pimcoは1.9兆ドルの資産を運用している。他にも、シティグループやスイスの様々な銀行といった大型打者が金のホームランを狙っている。
パーティは始まった。
金へのラッシュは、ごく僅かなところから始まっている。ある試算によると、「スマートマネー」と呼ばれる機関投資家の5人に1人以下が、金を所有していないと言われている。少なくとも今のところは 。
UBSグループ(UBS、格付け「C-」)によると、金先物や上場ファンドにおける投資家のポジション合計は、世界のファンド40兆ドルのわずか0.6%に相当する。彼らのアナリストは、金への投資は買われ過ぎとなることなく、あっという間に倍増する可能性があると書いている。
何が出来るか
明らかなのは、この金の勢いに便乗するべきだということだ。このパーティーは始まったばかりで、富への道はまだこれからだ。
私は金を好むが、鉱業株はさらにお気に入りだ。金にレバレッジがかかっており、今後も大きな成果を上げる可能性がある。
あなたの成功を願って
ショーン