ストリーミング戦争に勝ち続けているネットフリックス
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- 2020年10月26日
- トピックス
SVODの大手であるネットフリックス(NFLX, 格付け「C+」) の株式は、期待はずれの加入者数の増加を発表して以降、酷評されている。
カリフォルニア州ロスガトスを拠点とする同社は火曜日、第3四半期の新規有料会員数はたった220万人で、予想されていた350万人を大きく下回ったと発表し、時間外取引で株価が5%下落した。
投資家は短期的なつまずきよって真実から目をそらしているが、ネットフリックスはすでにストリーミング戦争に勝っている。
確かに今まで以上に競争にさらされており、ウォルト・ディズニー・カンパニー(DIS、格付け「C-」)の経営者は、ビジネスモデルとしてオンデマンドのストリーミング動画を完全に受け入れることを断言しており、これはアクション映画やアニメーション機能のかなりのライブラリが遅かれ早かれ、より小さな画面に向かっていることを意味し、HBO、Amazonプライム、Apple TV+についても同様だ。
そして、コムキャスト(CMCSA、格付け「B-」)ユニットNBCユニバーサルの新しいSVODサービスであるPeacockには「30Rock」と「Cheers」のエピソードがぎっしり詰まって、 広告を気にしなければ基本版は無料で観ることができる。
このような数々の強豪企業との熾烈な競争が続く中でも、ネットフリックスが依然としてトップの地位を保っているのはネットワーク効果であり、メディアにおいて非常に重要な意味を持つ。
もしあなたがある程度の年齢であれば、金曜日の朝、前夜に観たテレビ番組について職場で友人とおしゃべりしていたことを覚えているでしょう。メディアではそれを「茶飲み話」と呼んでいて、実際そのような会話はネットワーク効果の強力な例証であった。
毎週木曜の夜に多くの人が観ていたからこそ、この番組は文化的にも経済的にもより価値のあるものになった。
また、このようなネットワーク効果は、たとえ番組がそれほど巧妙に制作されていない場合でも、ネットフリックスで繰り返し再生される。サンドラ・ブロックとマーク・ウォールバーグが主演を務めた「バードボックス」や「スペンサーコンフィデンシャル」は退屈で陳腐であったが、約9000万人もの視聴者を惹きつけ、とめどなく話題にされ、批評家を殺そうと画策するエキセントリックなエキゾチック悪徳ブリーダーのドキュメンタリー番組 「タイガー・キング」についても同様だ。
ネットフリックスがここまで稼げるのは、そのビジネスモデルに起因している。同社の予測分析ソフトウェアは顧客を監視しているため、会員が何を観たいのかを知っていて、どのような番組が閲覧されているか、視聴されているか、どのくらいの時間視聴されているかを追跡しているため、結局、ネットフリックスは視聴者が好む俳優や監督、さらには彼らの興味に最も適した番組の種類も把握している。
そして、ネットフリックスのプロダクトマネージャーたちは、単に視聴者の好みに合わせた番組を制作しているだけなのだ。
このビジネスモデルは、クリエーターが君臨し「商売は芸術に追随する」とされているハリウッドにおいてプロジェクトが資金を得る通常の方法ではなく、ネットフリックスのマネージャーたちは、ハリウッドでの従来のやり方をひっくり返した。
そして、そのビジネスモデルは本当に大きく成功した。
第3四半期の新規加入者数が220万人と残念な結果になったとはいえ、ネットフリックスの有料会員数は依然として1億9500万人で、第4四半期にはさらに600万人の追加を見込んでいる。
ネットフリックスはスマートテレビメーカーが同社のネイティブアプリにアクセスできないと新機種が売れないほどの偏在ブラントであり、さらに、スマートテレビのドングルである真新しいGoogle TVのリモコンにはNetflixボタンが備わっているほど、ネットフリックスがSVODに与える影響は大きい。
だからこそ、投資家が最近の加入者数の伸び悩みを嘆くのは的外れなことなのだ。
同社は経営者たちが通販DVDレンタル事業からオンデマンドストリーミング事業へのシフトを行って以来、四半期目標を達成できていなかったが、株価はそのたびに数週間から数ヶ月の間下降傾向になった後、過去最高の高値に跳ね上がり、面白いことに2008年の事業シフト以来、株価は14,700%も上昇している。
四半期の業績も悪くなく、企業のプレスリリースによると売上高は前年比約23%増の64億ドルとなり、営業利益は13億ドルと堅調で、フリーキャッシュフローは11億ドルを上回り、現在同社の手元には84億ドルの資金がある。
火曜日の終値では、先物収益59倍、売上高10.4倍で取引された。
株価は491ドル付近で取引されており、ネットフリックスの株式は収益の伸びをベースに、今後18ヶ月間に725ドルに達する可能性がある。
この一時的な安値への戻りは、成長株投資家にとってチャンスである。
健闘を祈る
ジョン・D・マークマン