急成長が期待できる新型コロナウイルス検査市場
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- 2020年12月7日
- トピックス
COVID-19は全米で再び感染拡大しており、機動的な診断ビジネスにさらに大きなチャンスを生み出している。
先日、テスラ(TSLA、格付け「C」)のCEOを務めるイーロン・マスク氏が新型コロナウイルスの検査を受け、陽性と陰性の両方の検査結果が出たことから、再度検査行うと発表した。世界的なパンデミックが深刻化する中、アメリカでは依然として検査精度の問題が残っている。
フルジェント・ジェネティクス(FLGT、格付け「B-」)は、多くの投資家が知らない小さな会社だが解決策を持っている。
世界的に猛威を振るう新型コロナウイルスの感染率は別として、問題はすべての検査が等しく作成されるわけではないということだ。
検査のいくつかは抗原に基づいている。このようないわゆる簡易抗原検査では、ウイルスの表面にある抗原と呼ばれるウイルスタンパク質を探し出すもので、検査料は、約5ドルと安価であるという利点もある。
PCR検査はとても正確だが、費用は約50ドルから100ドルほどかかることがある。しかも診断のために研究室に送るため、最大で1週間の遅延が発生する。
しかしながら、ここで大きな問題が発生する。抗原検査では症状が出てから5~7日後にしかタンパク質を検出できない。しかし、研究者は感染力が最大10日間続く可能性があると判断してしまったため、結果的に多くの悪いデータが発生し、ウイルスがさらに蔓延してしまった。
解決策は、ターンアラウンドタイムが早く高品質で低コストのPCR検査のようだ。
フルジェント・ジェネティクスはそのようなPCR検査を提供している。さらに同社が規模の大きいテストを提供するためのプラットフォームを持っていることは、想像を絶するほどの素晴らしいチャンスとなっている。
カリフォルニア州テンプルシティに本社を置く同社は、2011年に遺伝子検査プラットフォームとしてスタート。創設者は臨床医や患者と協力して、妊娠を希望する夫婦、または癌や心血管疾患にかかりやすい個人向けに信頼性の高い遺伝子検査を提供している。フルジェント検査は、リーズナブルで潜在的な遺伝的リスクを知ることができる頼もしい方法であった。
ところが3月に新型コロナウイルスがアメリカ人に影響を与え始めたことで、事業の方向性が一変したのだ。経営陣は会社の診断プラットフォームをCOVID-19検査のために迅速に活用し、さらに新しいスタッフを雇い、会社の駐車場にモバイルラボを建設した。彼らはプラットフォームの可能性を理解していたのだ。
これを可能にしたのは、遺伝学者ではなく、エンジニアによって一からコアテクノロジーが構築されたからで、エンジニアたちは、AIやディープラーニングなどを使って、検査を迅速かつコスト効率よく処理した。
フルジェント・ジェネティクスのビン・シャCEO氏は、第3四半期の決算会議の中で、同社はインフラストラクチャーへのわずかな投資で、前年同期比5000%の検査量の増加を達成したと述べており、売上総利益率は前四半期比で19%改善し、四半期ベースの利益は2倍の6350万ドルとなった。
9月には全米最大のニューヨーク公立学校システムと契約し、24時間以内に結果が得られる自己注射式の在宅PCR検査を提供することとなった。これは7月にロサンゼルス郡で行われたドライブスルーPCR検査に次ぐ超大型契約となる。
同社のような小規模の会社がこのような契約を獲得することは珍しいことである。
投資家は、COVID-19の感染が不幸にも拡大し続ける中、このシナリオが何度も繰り返されることを期待すべきであり、フルジェント・ジェネティクスは急成長が期待できる。
時価総額が10億ドルをやや上回ってきているフルジェント・ジェネティクスの株価は、販売レバレッジを考えると、今後12カ月以内に75ドルで、または現在のレベルの76%を超えて取引される可能性がある。
投資家は、株価が、割安な時期にフルジェント・ジェネティクスの購入を検討するべきである。
健闘を祈る
ジョン・D・マークマン