今年のホリデーシーズンは、「マーケット」の話をしよう。
- 1912 Views
- 2020年12月28日
- トピックス
アメリカでは、クリスマスから年末年始にかけてホリデーシーズンが続いている。クリスマスでは、あなたのお子さんやお孫さん、もしくは子供時代をよく覚えているのであれば、子供が目をキラキラさせながら、ピカピカの包装紙を、ドキドキしながら開けることが、どのようなものかお分かりのことだろう。
恒例のことだが、最高の瞬間だ。私は、家族や友人とこの最高の瞬間を分かち合うことが、冬の季節の楽しみであると考えている。あなたがこの時期を楽しく過ごされていることを願っている。
2020年は、今までに経験したことがないような1年だった。スマートフォンやパソコンの画面越しであったり、直接顔を合わせているかもしれない。皆と再会する時間と言えば、このホリデーシーズンなのである。
私は毎年、アナリストの視点から1年を振り返り、将来を見据えるようにしている。それが私の仕事である。そこで、何よりも市場や投資に対する「セーフマネー」のアプローチを提唱している。
そこで私は自分の知見から、皆さんに3つの「ギフト」を提供しよう。
まず一つ目に、お子さんやお孫さんにお金を使うことよりも節約の価値について教えることの重要性を強調したい。スターバックス(SBUX)やアマゾン(AMZN)でお金を使い果たすより、お子さんたちに将来のためにホリデーシーズンにもらったお小遣いを貯めるように教えることから始めよう。
株やETF、債券、投資信託、貴金属、そしてあなたが選ぶ資産クラスについて子供たちに話そう。さらに子供たちが、例えば、iPhoneを使い慣れることよりも、AAPL株を所有する利点が理解できるようにしよう。
少しの知識でも大いに役立つ。投資に興味が生まれたら、クリスマスツリーの下に置かれたどんな新しいおもちゃに対しての喜びより(それは飽きるようにできている)も、情熱が長続きするだろう。
二つ目に、今回のような低金利の環境下で「リスクゼロの収益率」について、入門編となる話し方を考えてみよう。 子供たちは米国債利回りの意味や、その単純な利回りが、世界中で日々行われる数兆ドル相当の価値がある意思決定に、どれほど深く影響しているかを知っているだろうか?
これは、収入を得る戦略に興味を抱かせる第一歩だ。「ゼロ金利」や「マイナス金利」といったものに反撃する上で役立つ。 彼らは退屈そうかもしれないが、あなたは種を蒔いたも同然だ。
さて次は、あなたの配偶者に、プレミアム収入を得るオプション取引の方法を説明して、いつもの会話に洗練さをプラスしよう。
ポイントは、彼らがこれから参入する金融の世界の出発点として、「ゼロ金利政策」や「マイナス金利政策」とは何かを理解してもらうことが不可欠になる。FRBによると、「永遠のゼロ金利」は今後も続くという。
三つ目に、これは楽しい話題になると思うのだが、メディアが報道するのは、非常に高騰して損失を出す、夜逃げ的なIPO=新規株式公開や他の高リスク投資ばかりであることを伝えよう。その多くは短期でかなりの利益を上げている。あなたの子供たちや孫たちが、その話題を大きくしているターゲット層となっている。
しかし、私は市場について書いてきたここ25年近くの間に、いくつかの市場サイクルを経験してきた。インターネットバブルの崩壊のように、ポートフォリオを破壊し、投資家の人生を狂わせるものを目撃してきた。過去の影響は無視できなくなってきているし、誰もが無視するべきではないと思う。
だが一方で、今は安全性や慎重な投資、時間をかけて富を構築し維持するための分散化の重要性などについて話をする良いタイミングだと思う。あまり熱心に布教しているつもりはないが、これらは重要なことだ。そして、今はあなたが彼らに話をする時だと確信している。
この「ギフト」が役に立てば嬉しく思う。
あなたとあなたのご家族が素敵な休日を過ごせるように祈っている。
それではまた。
マイク・ラーソン