電気自動車とコネクテッドカーの新時代に向けた4社の株式
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- 2021年2月8日
- トピックス
未来の車はほとんどがEV=電気自動車だ。自動的に事故を回避し、手頃な価格で手に入れることができるだろう。
テスラ(TSLA)やニオ(NIO)のような大手電気自動車メーカーは、すでにご存じかもしれないが、重要なコンポーネントを開発している企業について知らないのであれば、今こそ学ぶべき時である。なぜなら、これから挙げるいくつかの企業は信じられないほどの可能性を秘めているからだ。
経験豊富な投資家は、新しいテクノロジーを先取りする方法を見つけるだろう。
ニオは1月9日、中国の成都で自律走行ソフトウェアとセンサーを搭載した新型のフラッグシップEVサルーンを世界初公開し話題となった。
一部の投資家はその自動車メーカーの株を買うだろう。
しかし、もっと期待できるのはアプティブ(APTV)やNXPセミコンダクターズ(NXPI)、ルメンタム・ホールディングズ(LITE)のような、ニオがEVを開発できるようにするために必要不可欠な部品を製造している企業である。
だからといって、ニオが優良株ではないとは言い切れない。
2020年にはテスラ株が5倍に急騰し、EVへの関心が急上昇。同業他社を探している投資家は、中国のEVメーカーの株式に米国のADR=預託証券を利用して投資することができることを発見した。
しかし、ADRにはそれなりのリスクがある。多くの場合、ベースとなる事業は米国企業と同じ会計規則の対象ではなく、事業内部の仕組みは不透明なままである。
それにもかかわらず、2020年にニオの株式はなんと1112%も急上昇した。その主な理由は、ニオが1月9日に公開した電気自動車の新型セダン「ET7」に関連していた。
ET7は、交換可能なバッテリーパックに加えて、常時接続の5G、次世代のLiDAR、コンピュータビジョンソフトウェアを搭載し、最終的に1年以内には完全な自動走行を実現することが期待されている。
簡単なことではないが、近い将来ほとんどの新車には、同じような機能が搭載されるようになる。アナリストはこれを「車のインターネット」と呼び始めている。
統合された5GとV2X接続により、無線でのソフトウェアの更新が可能になる。より大きなネットワークの中に自動車を持ち込むことは、非接触型決済やスマートシティのインフラとの相互作用など、新たなデジタルの可能性の始まりを告げるもので、最新のテクノロジーが有料道路を駆けめぐるのが当たり前の光景となる。
そんな未来へ行くために、自動車会社は新しい車に猛烈な投資をしている。
アプティブやNXPセミコンダクターズ、ルメンタムに話を戻すと、投資家にとっての大きなチャンスは、現状を打破するために不可欠な要素を生み出しているソフトウェアや半導体、センサー事業である。これらのニーズを満たすための協力関係や規模、技術を持っているサプライヤーはほんの一握りに過ぎない。
アイルランドに本社を置くアプティブは馴染みがないかもしれないが、2017年に自動車部品のサプライヤーであるデルファイ・オートモーティブからスピンアウトした企業だ。車両の車載コンピューターが危険を感知した際に、ブレーキとステアリングを引き継ぐソフトウェアであるADAS=先進運転支援システムを設計している。
また、次世代の電力および信号ソリューションも製造しており、テスラを含む洒落た名前のソフトウェア・アーキテクチャの自動車会社に使用されている。
昨年公表されたアプティブの投資家向けプレゼンテーションによると、各自動車メーカーは、2022年までに45の新しい高電圧部品を搭載したプラットフォームを発売する予定だとしている。これらのシステムの予約は、2022年までに年間10億ドルに達すると予想されており、現在の水準から40%という驚異的な伸びを示している。
同じく会社側のプレスリリースによると、オランダに拠点を置くNXP セミコンダクターズも自動車メーカーからの注文が急増しているという。
同社は、新型車のコンピュータネットワークを実行するために使用されるミックスド・シグナル・プロセッサを製造している。このシリコンは、決済やインフォテインメント、マッピング、セキュリティを実行する5Gおよび高度なV2Xシステムに不可欠である。
また、NXPはクレジットカードやスマートフォンでの非接触決済に関するすべての知的財産を管理しているのだ。
ルメンタムは、去年10月に同社の研究者がLiDARセンサー用の光源であるVCSELアレイチップで重要なブレークスルーを果たしたと発表した。
LiDARは、走行中にレーザー光を対象物に照射してセンサーに反射して戻ってくることで、対象物までの距離などを測定する光センサー技術である。。
新しいルメンタムのチップは、より強力な光アレイを照射することが可能となると同時に、さらにエネルギー効率が高く、より低価格で製造できるため、自律走行車のセットアップでは最もかさばり、、最も高価なセンサーであるLiDARのサイズとコストを削減することができるという代物だ。
これらのEV時代に欠かせない先進技術を持つアプティブやNXP、ルメンタムの今後の成長に期待感を持って注視していくタイミングに差し掛かっていると言えそうだ。
健闘を祈る
ジョン・D・マークマン