金と鉱業株を押し上げる3つの要因
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- 2021年4月28日
- トピックス
2020年に最も人気のない投資先となっていたのは金や鉱業株だが、最近になって状況が好転している。
そこで金を上昇させる3つの要因と、この流れに乗る2つの方法をご紹介したい。
要因1:ドル紙幣の増刷
FRBは、パニックに陥るとドル紙幣を増刷する。
昨年のパンデミックによる経済の停滞は、FRBに大混乱をもたらした。
アメリカの通貨供給量を示す最も広範な指標であるM1が急増したことをご存じの方もいらっしゃるだろう。下記のFRBのチャートを見てみよう。
3月のデータを除く1年間(2020年2月~2021年2月)で、M1は357%という驚異的な伸びを示した。
金価格に与える影響:
紙幣は恒久的に印刷することが可能だが、金を印刷することはできない。
通貨供給量の増加は、(金などの)より多くの実物資産を購入する資金が増えることを意味するため、物価動向に影響を与えるのは明らかだ。
要因2:インフレ
溢れんばかりのお金が経済システムに注ぎ込まれているため、3月の消費者物価は0.6%上昇し、4カ月連続で上昇したのも当然のことだ。
驚くべきことは、インフレのペースが2年半ぶりの高水準に達したことだ。Marketwatch.comのチャートを見てみよう。
過去1年間のインフレ率は、前月の1.7%から2.6%に急上昇した。これは、2018年秋以来の高水準だ。
金価格に与える影響:
金は、長い間(金は印刷できないことから)インフレに対する「安全資産の港」と考えられてきた。
インフレ率の上昇は、他の要因にも影響を与え、金を押し上げていく。そして、それが次の3つ目の要因だ。
要因3:マイナスの実質金利
米国10 年債の実質金利は、マイナスとなっており、その傾向はますます強くなっている。
これは金価格に直接の影響を与える。実際、多くの市場関係者はそう考えている。チャートを見てみよう。
3月末に実質金利が急落し始めると、金価格が本格的に上昇し始めたことがわかる。
金価格に与える影響:
金が否定的に見られる理由に、金利が付かないという点がある。多くの債券も同様だ。また、インフレを考慮すると、米国10 年債の利回りはゼロ以下だ。
どうすればよいのか?
金の鉱業会社、開発会社、探鉱会社を個別に購入するのもよいが、各銘柄の調査や個別銘柄のリスクを負いたくない場合は、金のレバレッジが効いた優良銘柄を集めたETF(上場投資信託)を購入すると良いだろう。
ヴァンエック・ベクトル金鉱株ETF(GDX)とヴァンエック・ベクトル中小型金鉱株ETF(GDXJ)の、3月以降の金に対する動きを見てみよう。
GDXJは、金の約4倍のパフォーマンスを見せている。
そして、GDXのパフォーマンスは、金の6倍以上だ。
これは、鉱業株が原資である金にレバレッジをかけているからだ。金の価格が上がっても、採掘コストは変わらないため、その分利益を上げることができる。
これらのETFは、優良なシニアおよびジュニアの金鉱銘柄のバスケットを保有している。
どのような方法を取ろうも、今は金と鉱業株の長期的なポジションを取る絶好のチャンスだと考えている。
あなたの成功を願って。
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