アマゾン、急成長の新たな展開に期待
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- 2021年5月14日
- トピックス
アマゾン(AMZN)で今、重要な変遷が起こっていることにお気づきだろうか。
アマゾンは、クラウド事業であるAmazon Web Services(AWS)を活用して、エンタープライズの世界の中心になろうとしているのだ。
AWSは、アマゾンが発表した第1四半期の決算発表で重要な役割を果たしていた。AWSの売上高は、全体のたった12.4%を占めているにも関わらず、利益の47%をもたらした。
現在、AWSのリーダーであるアンディ・ジャシー氏は、2003年にAWSで指揮を執り、2021年第3四半期には、現在のジェフ・ベゾスCEOの後任としてアマゾンの最高経営責任者に就任する予定である。
そのアマゾンを巡っては、先日、ウォルト・ディズニー・カンパニー(DIS)が1億人の会員を対象としたSVOD(Subscription Video On Demand)サービス「Disney+」の展開にAWSを採用したことを発表した。
現在、ナショナル・ホッケー・リーグやプロゴルフ協会(PGA)ツアー、F1レースでは、アマゾンのSagemakerを使用して、リアルタイムの統計データと分析を用いて視聴者の体験をカスタマイズしている。自動車の世界では、ダイムラーAG(DDAIF)の子会社であるTorc Roboticsが自律運転プラットフォームにAWSを使用している。
20年前に謙虚にスタートしたAWSは今や巨大企業となり、その成長には終わりが見えない。
Venture Beatの報告によると、調査会社CCS Insightは、65%の企業が今後12カ月間でIT予算の増額を計画していることを明らかにした。半数は、2021年末までに予算の50%をクラウドに移行すると予想している。
だからこそ、アンディ・ジャシー氏は今のアマゾンの経営者として最適な人物なのだ。クラウドで新しいビジネスを構築することは彼の得意とするところであり、AWSは競合他社に対してスケールメリットを持っている。
投資家たちはジェフ・ベゾスの去就を懸念しているが、心配する必要はない。ジャシー氏のCEO就任は、サティア・ナデラ氏がマイクロソフト(MSFT)のスティーブ・バルマー氏の後を継ぐようなものだ。
ジャシー氏は最も成長している部分で実績を上げているため、投資家はジャシー氏がアマゾン全体をAWSのように経営していくことに期待するべきである。
健闘を祈る
ジョン・D・マークマン
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