クリーンな旅をしよう
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- 2022年1月9日
- トピックス
航空業界で、信じられないような出来事が起こったことをご存知だろうか?
ユナイテッド・エアラインズ・ホールディングス(UAL)が、100%持続可能な航空燃料(SAF)を使用して乗客全員を乗せて飛行した最初の民間航空会社となった。
この歴史的なフライトは、737MAX8で12月1日に100名以上の乗客を乗せてシカゴ・オヘア国際空港を出発し、ワシントンのレーガン・ナショナル空港に無事到着した。
このフライトでは、片方のエンジンに500ガロンのSAFを使用し、もう片方のエンジンには同量の通常のジェット燃料を使用した(航空会社はSAFを最大50%までしか使用できない)。
しかし、これは単なるPRのためのフライトではない。
- ユナイテッドは今年、これまでに700万ガロン以上のSAFを購入している。SAFは、従来の燃料に比べて温室効果ガスの発生を約80%抑えることが可能だ。
インターナショナル・コンソリデーテッド・エアラインズ・グループ(ICAGY)やブリティッシュ・エアウェイズ、デルタ航空(DAL)、ジェットブルー(JBLU)、カンタス航空(QUBSF)など、他の航空会社もユナイテッドと同様にCO2排出量の削減やオフセットに取り組んでいる。
また、温室効果ガスを削減するために輸送機関でバイオ燃料を使用するのは、航空会社に限ったことではない。
ハーバード大学とタフト大学の最近の研究によると、エタノールを自動車に使用した場合、ガソリンに比べて二酸化炭素の排出量が46%少ないことがわかっている。
米国では現在、2億7900万台のガソリン自動車が走っているため、電気自動車(EV)への移行には何年も、いや何十年もかかると考えられているため、
- 米国ではエタノールを含むバイオ燃料の生産を優先的に行う必要があると言われている。
Renewable Fuels Association(リニューアブル・フュエルズ・アソシエーション)の代表であるジェフ・クーパー氏は、ガソリンに含まれるエタノールの量を10%から15%に引き上げることを支持している。
私たちは今後数十年間、何千億ガロンもの液体燃料を使用することになるが、その液体燃料の二酸化炭素排出量を削減するために、今から対策を講じない理由はない。
また、クリーンエネルギー論は別にして、2019年、エタノールは36万人の米国人の雇用創出に貢献した。
バイオ燃料の増加
12月7日、米国農務省(USDA)は、バイオ燃料生産会社とインフラに、最大8億ドルの支援を行うことを発表した。
偶然にも同じ日に、バイオ燃料会社である ジーボ(GEVO)は、取引開始後、22%もの急上昇を記録した。
なぜなら同社は、スイスの再生可能エネルギー企業であるコルマー・アメリカズと、SAFを含む再生可能な炭化水素を年間4500万ガロン供給する8年契約を締結したからだ。
- これは、ジーボが現在開発している「Net-Zero 2」生産設備の全生産量に相当する。
また、コルマーとの取引では8年間で28億ドルの収益を見込んでいる、ジーボはデルタやエネルギー大手のトタルエナジーズ(TTE)とも有利な契約を結んだ。
時価総額10億3000万ドルのジーボは、ミネソタ州の工場でイソブタノール、エタノール、高付加価値の動物飼料を生産し、テキサス州の工場で再生可能なジェット燃料を生産している。
商業規模の生産にはまだ数年かかるが、投資家は期待を寄せている。
12月7日に株価が急上昇したものの、直近では50日、200日移動平均線を下回った。
最近、ジーボがデルタやトタルエナジーズ、コルマー・アメリカズと取引したというニュースにより、賢明な投資家は、この会社をウォッチリストに入れておくべきだろう。あるいは、最近の弱さを買いのチャンスとして利用しても良い。
いつものように、銘柄を購入する前には、自分自身で調べて欲しい。
あなたの成功を願って。
ブロドリック
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