投資家が反発を待つ中、足踏みが続く暗号資産
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- 2022年1月20日
- トピックス
- ビットコイン(BTC、格付け「A-」)は、直近の4万ドル割れ水準を目先的な底値として固めようとしており、現在は4万2000ドル前後を維持している。
- イーサリアム(ETH、格付け「A」)は、3100ドル中盤で取引されている。
ビットコインの値動きは、このところ安定している。ただ、短期間の急反発も見られたが、12月の米消費者物価指数(CPI)データが発表された数日後に、暗号資産およびテクノロジー関連の株式が売られたことで、一時的に強まった上昇の勢いを失った。
BTCが短期的なモメンタムを得るためには、21日移動平均線のレベルを超える必要がある。
インフレによる資金流出の後、広範な暗号資産(仮想通貨)市場がどれほど売られすぎているかを考えると、遅かれ早かれ反発が見られるかもしれない。
以下の図がコインベース(COIN)上でのドル建てのBTCの推移率である。
イーサリアムは、ビットコインに続いて、反発する前に足場を確立しようとしている。それができれば、アルトコインを引き連れて上昇することになるだろう。
ETHは直近の1週間で約3%上昇しているが、この1カ月間では18%の下落となっている。イーサリアムの月の下落率はビットコインより大きいが、3カ月間の損失は14%で、BTCの約半分となっている。
ETHは21日移動平均線の下で取引されており、12月28日以来、このレベルに触れていない。しかし、市場はいつまでも売られ過ぎの状態が続くわけではなく、歴史的に見ても、長期的な売りの後には反発が期待される。短期的なモメンタムを取り戻すには、3550ドルを超える必要がある。
以下の図がコインベース(COIN)上でのドル建てのETHの推移率である。
インデックス一覧
では、1月13日までの1週間の動きを振り返りましょう。
暗号資産(仮想通貨)市場の値動きは、まちまちとなった。投資家はネガティブなインフレデータに悩まされ、取引は不安定だった。
ワイス・50・クリプト・インデックス (W50)は2.54%の下落となり、幅広い市場の動きが最小限に抑えられたことを示している。
ワイス・50・Ex-BTC・クリプト・インデックス (W50X)は2%上昇し、ビットコインがほとんどのアルトコインよりも苦戦したことが分かる。
パフォーマンスを時価総額別に見ると、「中規模コイン」がペースを上げたものの、時価総額別には大きな動きはなかった。
ワイス・ラージキャップ・クリプト・インデックス (WLC)は、ビットコインの勢いがないにもかかわらず、0.93%の上昇でなんとか収支を合わせた。
中規模コインがトップに立ったものの、ワイス・ミッドキャップ・クリプト・インデックス(WMC)が2.78%上昇したため、差は僅差だ。
この週は、小規模コインが唯一下げたが、そのダメージは最小限にとどまり、ワイス・スモールキャップ・クリプト・インデックス (WSC)は2.65%の下落となった。
年明け以降の暗号資産(仮想通貨)市場は、米連邦準備制度理事会(FRB)のタカ派的な政策変更への見通しからボラティリティーが高まったものの、取引は低調に推移した。市場はまだ売られ過ぎのように見えるが、下降トレンドの間に目立った急反発がないのは珍しいことだ。
今後の推測
短期的には、米連邦準備制度理事会(FRB)の政策発表が、株式市場と暗号資産(仮想通貨)市場の両方の値動きに大きな影響を与える可能性が高まっている。
しかし、確立された暗号資産のファンダメンタルズは常に改善されているため、その影響力は永遠には続かないはずだ。
ビットコインをはじめとする暗号資産は、相関関係が前後に揺れる時期がある。このような時期にもかかわらず、暗号資産は伝統的な金融システムに対する強力なヘッジであり続けている。
なぜなら、政府や中央銀行による無謀な財政・金融政策によって引き起こされた問題に対する長期的な解決策を提供するからだ。
強力な投資家は、市場サイクルと短中期のボラティリティーにより、暗号通貨のドローダウンは不可避であることを認識している。どちらにせよ、この業界は長期的に大きな可能性を秘めており、急速に普及が進んでいる。
健闘を祈る。
サム
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