暗号資産は狭いレンジでの取引が続く
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- 2023年1月23日
- トピックス
ビットコイン(BTC、格付け「A-」)をはじめとする暗号資産(仮想通貨)は、ほとんどの資産が急反発を模索する中、現在は高値で取引されている。暗号資産(仮想通貨)市場はまだ大幅に売られすぎているように見えるが、投資家は40年来の高インフレという不利なマクロ経済環境に対応しなければない。
BTCは再び重要な2万ドルのレベルを超えている。また、6月18日がサイクルの安値であることを確認するためには、2万4000ドルを超える必要がある。
ビットコインは6月中旬以降、ほとんど1万9000ドルから2万2000ドルの間で取引されている。
先日はそのレンジのちょうど真ん中で、2万500ドルの移動平均を上回って取引を終えたが、2万2000ドルを試した際には大きな抵抗に直面した。
ビットコインが抵抗レベルを突破するまで、2万ドルを強固なサポートとして確立することが理想的だ。その場合、市場のリーダーは前回の強気相場のピークをうまく上回ることになる。
以下の図がコインベース(COIN)上でのドル建てのBTCの推移率である。
イーサリアム(ETH、格付け「A」)は、現在3%高値で取引されており、再び1200ドルを越えた。
ETHは過去1カ月間、1000ドルから1300ドルの間で確立したレンジで取引され、より広い市場のパフォーマンスに合わせて推移してきた。この資産は週と月で見るとほぼ変わらないが、過去3カ月で60%下落していることを考えると、道のりはまだ長い。
だからこそ、市場2番めの暗号資産が3回にわたって1000ドルを強力なサポートとして確立したことは期待できそうだ。ETHが高値と安値を切り下げるトレンドを崩す第一歩となる。トレンドを完全に崩すには、ETHは900ドルを下回ることなく1300ドルを超える必要がある。
ビットコインと同様に、イーサリアムも先日21日移動平均線を上回り、1150ドルで取引を終えた。もし、1300ドルの抵抗レベルをクリアできれば、ETHはこれまでの強気相場のピークである1400ドルを試す可能性がある。
イーサリアムが横ばいで推移する中、投資家はプルーフ・オブ・ステーク・コンセンサスへの移行を巡る動向を注視している。
早ければ9月に完全統合され、ポジティブなきっかけとなる可能性がある。
以下の図がコインベース(COIN)上でのドル建てのETHの推移率である。
インデックス一覧
暗号資産(仮想通貨)市場全体は7日間の取引をほぼ横ばいで終え、一部は小幅な上昇を記録し、その他は最小限の損失となった。
暗号資産(仮想通貨)市場は全体的にやや高値の動きを見せ、ワイス・50・クリプト・インデックス (W50)は2.61%上昇した。
ワイス・50・Ex-BTC・インデックス (W50X)は、ビットコインがアルトコインを僅かに下回り、1.67%上昇した。
パフォーマンスを時価総額別に見ると、小規模コインが唯一のプラスとなった。大規模コインおよび中規模コインの暗号資産は、週初めの低迷を覆すことができなかった。
ワイス・ラージキャップ・クリプト・インデックス (WLC)は1.15%という小幅な下げで、大規模コインは中位に終わった。
中規模コインは最下位だったが、ワイス・ミッドキャップ・クリプト・インデックス(WMC)の1.70%の下落は、この分野のボラティリティを考慮すると無視できるものだ。
小規模コインはトップパフォーマンスを見せ、ワイス・スモールキャップ・クリプト・インデックス (WSC)は3.47%上昇した。
暗号資産(仮想通貨)市場は、投資家が40年来の高インフレを消化する中、週明けは荒れた展開となったが、先週終盤には各資産が回復し、多くが月の高値に向けて戻ってきた。より大きな上昇のために、ビットコインと大規模コインは目先の抵抗線を突破する必要がある。
今後の推測
投資家は、市場が予想以上に悪いインフレ率の発表を受けた後、直ちに反発したことに安堵のため息をついた。
しかし、ウクライナ戦争はもとより、FRBの金融政策引き締めによるマクロ経済の大きな逆風にさらされ続けている。
暗号資産(仮想通貨)が長期的に上昇するためには、こうした逆風が弱まることが必要だ。短期的には、アナリストは、各資産が追加的な売り圧力を突破するためのきっかけを探している。
市場全体が大きく売られ過ぎとなっているため、暗号資産(仮想通貨)は現在のレンジ内に収まっているが、突破するためのきっかけがなければ、各資産は上昇しづらいだろう。
今のところは、辛抱強く待つしかない。そして、この横ばい相場を利用して、マクロ経済の見通しが変わったときに高騰する可能性のある長期的な機会を調査しよう。
この暗号資産(仮想通貨)の冬を乗り切る堅実な資産にとって、現在の価格は素晴らしい値引きとなる可能性がある。
健闘を祈る。
サム
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