4つの銘柄分析ツール
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- 2023年1月10日
- トピックス
あけましておめでとうございます!Weiss Ratings Japanの安居です
結局、2022年株価は下落…
年明け様子が変わるかな…と思っていましたが初営業日も下落 ^^;
そんな状況で年始一発目に何をお届けしようか迷っていたのですが、、、
以前から要望が多かった僕が銘柄分析で使っているツールを4つご紹介します ^^)
仕事はもちろんプライベートでもブックマークしてほとんど毎日見ている4つの分析ツールです。
この4つを知られてしまうと「安居がメルマガで書いてる内容 ほとんどこの情報やんけ!」ってのがバレちゃうのであまり公開したくなかったのですが…
景気が悪い今だからこそ景気がいい情報をお届けしたいと思いこのテーマを選びました。
ぜひ2023年はあなたの資産形成にこの4つのツールを役立ててください ^^)
1.Weiss Ratings
1つ目はもちろんWeiss Ratingsです。
「〇〇に投資しようかなー」って考えた時まずはWeiss Ratingsの格付けをチェック
こんな感じでサイトの上中央にティッカーや社名を入力して検索します
絶対Bランク以上しか買わない!と決めているわけではありませんが、
Bランク以上→安心して買うCランク→追加でしっかりリサーチするDランク以下→基本買わない(強烈な理由が他にある時は買う)
という感じで見ています。
あと注目するのは赤枠の「Rating Factors」です。
それぞれの評価はの意味は次の通り
上3つと下3つでかなり性格が違います。
上3つは事業の成長性や利益、財務状況など投資先の事業そのものを評価したもの。
下3つは過去のリターンや株価変動など株式市場における評価を表したもの。
長期投資において重視すべきは上3つだと考えているので、たとえCランク以下でも上3つの評価が高い場合はあまり気にしません
Weiss Ratingsのサイトではもっと大量のデータを見ることができるのでぜひ自分なりの活用方法を見つけてください ^^)
2.TradingView
2つ目はTradingViewテクニカル分析ツールとしては最も良く使われていると思います。
画像:TradingView
上の画像は僕が普段使っている設定そのままですが
・各種移動平均線
・出来高
・MFI
・MACD
というテクニカル指標を表示しています。
それぞれに触れると長くなるので省きますが(要望多ければ今度紹介します ^^)
僕はこうしたテクニカル指標を投資判断そのものには使いません。
すでに買うと決めている銘柄に対して優先順位と指値価格を決めるために使っています。
あくまでも投資判断はできるだけ企業の実態そのものを見て行う
この大切さは以前チャップリンに学ぶ銘柄分析方法でも紹介しているのでぜひ読んでください ^^)
とはいえ、実態を見て選び抜いた企業とはいえ毎月全部買い続けるのは資金的にも無理。
だからちょっとテクニカルの力を借りて優先順位や指値価格を決めています。
「MACDがこうなっているということは このまま高値超えていっちゃいそうだな だったら成り行きですぐ買おう!」
「下落トレンドに入ったみたいだから 下の方で指し値注文しておこう」
という感じです。
あと、決算を確認するのも基本的にはTradingViewで概要を見てからより詳しく調べる、という順序。
TradingViewでは基本的な決算情報をこのようにグラフで見ることができます。
画像:TradingView
銘柄紹介をする時、売上と利益キャッシュフローをお見せすることがありますがその情報はだいたいTradingViewです ^^)
3.Dividend.com
僕のメルマガを読んでいる方なら僕が配当大好きでなこともご存じと思います ^^)
届いて嬉しいメールランキング第1位はもちろんコレです笑↓
※SBI証券より
正直、長期の資産形成における配当の必要性には疑問があります。
実際、ウォーレン・バフェット率いるバークシャーも配当は非効率と考え配当を出していません。
「教養としての投資」がベストセラーになった農林中金の投資責任者、奥野一成さんも「配当はいらない」と言っています。
僕はそうした意見も一応理解した上で、やっぱり配当が好きです ^^;
感情と付き合いやすいんですよね。
豊かになっている実感があるし確定した成果が得られるのは精神安定剤にもなります。
配当を「強制的な利益確定」という人もいますが正直、投資で最も難しい利益確定を強制的にやってくれるならそれはそれでありがたいと考えています ^^)
そんな配当を分析する時によく見るのがDividend.comというサイト。
真ん中の検索エリアにティッカーを入力するとその銘柄の情報を見ることができます。
例えば、ジョンソンエンドジョンソン(以下JNJ)を見てみましょう。
配当に関するいろいろな情報が見れますが僕が主に注目するのは2カ所です。
一つ目は赤枠で囲った「Years of Dividend Increase」という部分
これは連続増配年数を示しています。
JNJは60 yrs (60年)となっていますよね。つまり、60年間一度も減配することなく毎年配当金を増やしてきた、ということ。
60年間毎年配当を増やしてきたんだから今後10年、20年配当を増やし続けても不思議ではありませんよね。
そうした配当銘柄は投資しやすいです ^^)
ちなみにこの連続増配年数はあくまでもDividend.comの基準。
決算期の都合や特別増配の有無などによって増配しているのに増配年数が短くなってしまうケースもあるので参考の一つにしてください。
もう一つが下の方にある「Dividend Growth CAGR」という部分。
「CAGR」とは年間成長率のことで配当をどれだけ増やしてきたかを表しています。
JNJは2022年時点のデータで
1Y:6.21%3Y:5.87%
5Y:6.03%
10Y:6.37%
20Y:8.99%
となっています。
Yは年のことなので、このデータからJNJは1年前から配当を6.21%増やしたということがわかります。
長期投資の前提に立つなら今の配当利回りはそこまで重要ではありません。
これからも配当を出し続けるか?配当を増やし続けてくれるのか?が重要です。
過去の増配率を見ると、例えば
「過去20年間で8.99%も配当を増やしてきた そのペースが次の20年も続けば 配当金が5倍以上になるかもしれない」
とか
「いや、最近は以前ほど増配していないから 5~6%くらいの増配を見込むのが妥当だろう となると20年後の配当金は2.6~3.2倍になるな」
とか
「過去5年よりこの1年の方が増配率が高い。 利益が増えているんだろうか? ちょっと決算を調べてみよう」
なんて考えることができるわけです。
配当重視の投資家にとって、配当利回りは数ある指標の1つ。
増配年数や増配率、配当性向業績から考えられる配当の将来性などいろいろな指標をもとに判断する必要があります。
配当利回りばかり見ていたな〜という人はぜひDividend.comで増配年数や増配率を調べてみてください ^^)
ちなみに日本で人気の高配当銘柄AT&Tは6%もの配当利回りがありますが
連続増配年数は0年
(最近減配しました)
過去の増配率は全ての期間でマイナスです。
もちろん伝統ある企業で、配当利回りは素晴らしいので投資先候補の一つとしてはいいと思います。
ですが、、、
配当目当てで投資する時は必ずこうしたデータもチェックするようにしてください ^^;
4.MarketChameleon
4つ目のツールも配当関係です。
配当以外にもたくさんのデータが見れますが僕は主に配当分析のために使っています。
その中でもよく見るのが類似銘柄の比較
MarketChameleonで銘柄を検索してDividendにタブに移動してPeer Comparisonをクリック。
するとこのように配当利回りと株価の変動性でマッピングされた他の銘柄との比較が出てきます。
その部分をアップしたのがこちら↓
JNJは他の銘柄と比べて
・配当利回りは平均ちょい下
・株価の変動性はかなり小さい
ことがわかります。
ここで、
・もうちょっと配当利回りが欲しい
・株価変動が多少大きくても構わない
という場合、グラフの中にあるVZやIBM、MMMといった投資先候補に出会うことができます。
投資する前に類似銘柄を調べることは結構大切だと考えています。
自分が「これだ!」と思った銘柄は2万銘柄以上ある米国株の1つでしかないんです。
似たような特徴を持つ、もっと自分に合う投資先は探せばきっと見つかります。
ちなみにWeiss Ratingsでは「Similar Stocks」タブをクリックすれば同業銘柄をたくさん見つけることができます。
画像:Weiss Ratings
ここを見ると「このセクターで他にもこんなに高配当&高成長&高評価の銘柄があったなんて!!」という出会いがたくさんあります ^^)
ということで年初一発目のメルマガでは僕が普段から使っている4つの分析ツールを紹介しました。
もちろんこれ以外に使っているツールはたくさんありますが優先順位が高いのはこの4つ。
英語サイトばかりですがいくつかの用語を覚えれば英語がわからなくても使えますし僕もGoogle翻訳を使いながら見ています。
2022年は難しい1年でしたが2023年も一層難しい1年になると思います。
このまま下落し続けると考えているわけではありません ^^;
上昇にせよ下落にせよどちらか一方のトレンドが続くならそれはある意味簡単な相場です。
昨年は何度も「ここが底だ!」と思ったところから下落したり
「この上昇はおかしい…」と思っていたら2ヶ月くらい上昇し続けたり
「景気が悪い」というニュースで株価が上がったり逆に「景気がいい」というニュースで下がったり
そういう相場でしたよね。
僕は2023年もそういう難しい相場が続くと思います。
そんな難しい相場を乗り切る武器が「情報」です。
今回紹介した4つのツールもWeiss Ratingsのメルマガやニュースレターもそうした「武器」の一つとして活用してください ^^)
それでは、2023年もWeiss Ratingsをよろしくお願いします。
良い投資を!
※ 広く一般の投資家に情報としてお届けする事を目的とした記事であり、Weiss Ratings Japanが運営する投資サービスの推奨銘柄ではありません。予めご了承下さい。