【最高値更新】金への投資、ちょっと待ってください
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- 2024年5月25日
- トピックス
安全資産として投資家の間で人気の金(ゴールド)。
これを読んでいるあなたも株式以外の投資先として金を買っていたり、金に関連するETFに投資している方もいるかもしれません。
そんな金は年内に利下げが始まる可能性や、中東やウクライナを巡る地政学的リスクなどから数日前、1トロイオンスあたり2400ドルを超え、史上最高値を更新しました。
現在は2370ドル付近で取引されていますが、一部では3000ドルまで上昇するという予想もあります。
安全資産としても人気で今年に入ってから史上最高値を更新し続けていますが、Weiss Ratingsの資源株投資のスペシャリストであるショーン・ブロドリック氏はそんな金を超える上昇率を見せ、さらに上昇する可能性を秘めている…
そして、金よりも安い金額で投資できる貴金属があると言います。
そんな貴金属からリターンを狙うための投資先も併せて教えてくれました。
もしあなたが今、金への投資を検討しているなら、この貴金属への投資も忘れずに検討してください。
それでは、続きをご覧ください。
中央銀行の買い入れ、中国による買い入れ、インフレ懸念、そして昔からずっと続いている需給のひっ迫が重なり、金の価格はジリジリと上昇している。
誰もがもっと金を持っていたいと思うような上昇ぶりだ。
ただ、金を凌駕し、さらに上昇する可能性を秘めている貴金属を買いたいを思わないだろうか?
それは、銅だ。私は今年の1月下旬、「2024年の銅には大きな期待を寄せている」という記事を書いたが、この予測は素晴らしいものだった。というのも、銅は今年に入ってから急上昇している。S&P500種株価指数を軽々と上回り、その上昇率は金さえも超えている。
S&P500種株価指数は今年に入って、10.12%上昇している。悪くない。
金の上昇率は15.17%で、S&P500の上昇率の1.5倍だ。素晴らしい!
しかし、銅は年初から23.75%上昇し、突出している。
銅がこれからも高くなる可能性がある。シティのアナリストは、銅はさらに上昇する可能性があると述べた。「今後2~3年の間に、循環的な景気回復が起これば、爆発的に価格が上昇する可能性がある」
長期的には、銅の需要は2030年までにさらに410万トン増えるとシティは見ている。
では、なぜ銅はこれほどまでに需要が高まっているのか。
銅は工業用金属の中で最も有用なもので、配線から電子機器、建築材料、硬貨まであらゆるものに使われている。
銅の需要が現在高まっているのは、世の中が化石燃料から持続可能なエネルギー、EVや風力発電、ソーラー発電への「エネルギー転換」において、銅が非常に重要な役割を担っているからだ。銅はEV、送電網、風力タービンの製造に不可欠である。
銅の動きの一部には投機も含まれており、大手企業は世界的な製造業の回復が長期的な需要を刺激し、グリーンエネルギーの用途によってさらに勢いが増すことに賭けている。
銅への投機の多くは、中国の景気回復に伴う買い増しを前提としている。
中国は第1四半期に138万トンの生銅を輸入し、前年同期比6.9%増加した。銅の製錬に欠かせない銅精鉱の輸入量は3月で230万トンとなり、2023年3月比で15.3%増加した。
ただ、全てがバラ色というわけではない。では何が問題なのかというと、4月に中国は銅の購入量を大幅に減らし、輸出量を増やした。
これは多くの市場関係者を悩ませ、その結果、銅価格は押し下げられた。しかし、長い経験から言えることは、中国は銅市場を混乱させるのを非常に好むということだ。
中国人は通常、注文を一旦減らして市場が売りに走ったところで、大量購入に踏み切る傾向がある。
1月、私は大規模な上昇の可能性があるとして、Global X Copper Miners ETF(COPX)をおすすめの投資先として挙げた。このファンドは銅鉱山銘柄を保有しており、Weiss Ratingsの格付けでは「C-」、経費率は0.65%、配当利回りは1.94%だ。
私が1月下旬にこのETFを取り上げてから銅は27.41%上昇し、COPXは40.03%上昇している。
どのように上昇トレンドを描こうとも、COPXは強気で暴れ回っている。実際、COPXはまだ買いだと思うし、押し目買いを狙うのもいいだろう。
金がジグザグしながら上昇していくのは予想できるが、銅は金を上回る可能性を秘めた金属で、とてつもないリターンを生み出す可能性もある。
ではまた次回。
ショーン
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