再びギアチェンジしようとしているAI
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- 2024年5月24日
- トピックス
世界中の投資家が注目していたであろう
エヌビディアの決算が発表されました。
同社の株価は
年初来で90%を超える勢いで上昇しており、
生成AI需要を受け、急速に成長を遂げています。
(2024年5月22日時点)
エヌビディアは昨年から株式市場を牽引しているため、
今回の決算でも世界中の注目を集めており、
その内容にも期待が高まっていました。
昨日発表された決算でも、その期待を裏切らず、
売上高は予想を上回り、前年同期比3.6倍
純利益に至っては、前年同期比7.3倍
と驚異的な成長を発表しています。
また、エヌビディアCEO、ジャンセン・フアン氏は
「新しい産業革命の始まりだ」と発言。
フアン氏は、AIが
・インターネット企業
・自動車メーカー
・バイオテクノロジー
・ヘルスケア関連
といった企業にも徐々に浸透しつつあると述べました。
このように、
AIはChatGPTやGenimiといった会話型AIや
画像や動画を生成するだけでなく
さらに幅広く、
産業全体に影響を与えるようになってきています。
そのような中で、
Weiss Ratings Japanのテクノロジー投資のスペシャリストである
ジョン・マークマン氏は、
AIが産業全体に波及していく中で、
次の投資チャンスが生まれてくると指摘しています。
AIが進む次のステージ、
そして、そこから生まれる次の投資チャンスについては
続きをご覧ください。
再びギアチェンジしようとしているAI
投資家の皆さんに、事前に警告しておきたいことがある。
今私がすぐにでも伝えたいこと、それは人工知能(AI)が次のステージへ移行する兆しが見えているということだ。
投資家は今、新たな AIのステージ「AIファクトリー」に備えるべきだ。
3月に行われたエヌビディアGTC・カンファレンスで、同社の幹部は、ChatGPTなど話題の対話型AIではなく、将来の製品開発に革命をもたらすソフトウェア、AIファクトリーについて延々と語った。
当然のことだ。その理由は・・・
AIファクトリーがゲームを変える
AIファクトリーといっても、多くの方がまだピンときていないだろう。
AIファクトリーを理解するには、従来の製造工場で考えるのが最も簡単だ。
従来の工場は、材料、機械、労働力が全て集まって稼動していた。
企業はこの3つを組み合わせて、フォードF-150からiPhoneまであらゆるものを製造している。
一方、この新しいAIファクトリーは、それらの製品の生産を効率的にするためのソフトウェア・インフラを作成する。
例えば、グーグルのビジネスが分かりやすい。
グーグルの主力ビジネスは検索エンジンと広告だ。
グーグルの検索エンジンと広告が他社を圧倒し続けるのには理由がある。
人々は検索エンジンを使い、広告をクリックすることで、グーグルに膨大なデータを提供している。
そのデータをAIが収集・分析することで、より最適な検索エンジン、広告システムへと加速度的に改善されていくのだ。
後発企業がどれほど素晴らしいシステムを開発しようと、膨大なデータを元にAI学習によって日々自動的に強化されるグーグルのシステムに追いつくことができない。
ユーザーが利用し、そのデータをAIが分析し、それによりさらに優れたサービスへと強化される。
するとさらにユーザーがより多く、より活発に利用し、より多くのデータが貯まりAI学習も進み、より良いサービスへと強化される。
このサイクルは止まるどころか、加速する一方だ。
このようにAIを用いて製品を自動的に改善し続ける仕組み、モデルをAIファクトリーと呼んでいる。
実際、アメリカの大手テック企業はこの好循環を実現しており、ゆえに著しい拡大と成長を享受している。
このように、
AIによる改善が繰り返され、これまで人間がおこなってきたコストのかかるエンジニアリングの必要性がなくなる。
これはSFのように思えるかもしれないが、現実になりつつあるのだ。
2012年にAlexNet(画像認識を行う深層学習モデル)がエヌビディアのCUDAソフトウェア・プラットフォームを使ってソフトウェアの本質を大きく変え、ビッグバンの瞬間が訪れた。
このソフトウェアが新しかったのは、データを入力するとその場で新しいソフトウェアを生み出すことだった。
データからコードを書くという、ソフトウェアの自律性を示す最初の例だった。
開発者たちはこれをソフトウェア2.0と命名した。
それ以来、AIの発展は指数関数的に伸び始めた。
AIは現在、デジタルの世界に追いやられているが、AIファクトリーはこの技術を物理的な世界に持ち込む。
エヌビディアの先進的なCEOであるジェンセン・フアンによれば、これは100兆ドルの価値があるチャンスだという。
これは現在の半導体市場の100倍の大きさである。
フアン氏は2023年3月、CNBC(ニュース専門放送局)に対し、エヌビディアは運輸、ロボット手術、ウェアハウス・オートメーション、製造、エネルギーに関わる700の企業と協力していると語った。
フアン氏は、これらの企業にAIファクトリーを導入することを考えている。
Googleの例では全てソフトウェア内の話だったが、これを物理的な工場に適応されせるには、
デジタルツインという現実の世界から収集した、さまざまなデータを、まるで双子であるかのように、コンピュータ上で再現する技術が有効だ。
コンピュータ上で、収集した膨大なデータを元に、限りなく現実に近い物理的なシミュレーションが可能となり、製品の製造工程やサービスの在り方をAIを活用して改善するうえで有効な手段となる。
デジタルツインを導入し物理的なシミュレーションを行うことで、
製造ラインの一部を変更する場合などに、事前にデジタルルイン上でテスト運営することで開発機関やコストの削減が見込める。
もちろん、既存の製造ラインの効率化、品質向上もAIが自動的に行う。
従来の工場は建設してから古くなりいずれ時代遅れになる。
しかし、AIファクトリーは膨大なデータを元に改善を繰り返し、常に最良、最新の状態を保つことができるのだ。
最新設備を導入した最先端工場より、10年分のデータを持った古い工場の方が生産性が高い、そんな未来さえ考えられる。
これがエヌビディアが狙っているAIファクトリーだ。
カリフォルニア州サンノゼに本社を置く同社の幹部は、このようなこれまでにないまったく新しいカテゴリーを創造している。
AIファクトリーは、これまでとは違ったアプローチであるため、計算能力、膨大な量のデジタルデータ、アルゴリズムを必要とする。
エヌビディアは、クラス最高のGPUプロセッサー、データ転送用の高速ネットワーク、CUDUソフトウェア・プラットフォームを有している。
しかし、エヌビディアの技術だけでは足りず、補ってくれるパートナーを必要としている。
エヌビディア、AI導入で提携
エヌビディアとピュア・ストレージ(PSTG)は2018年、大規模AI導入のためのAIツール「AIRI」で協業を開始した。
AIRIは、エヌビディアのDGXコンピューター・システムとピュア・ストレージのFlashBlade/Sデータ・ストレージ・ソリューションを組み合わせたものだ。
このツールは、信頼できるソースからの互換性のある部品、簡素化された管理システム、データ・セキュリティに重点を置いた大規模なAIプロジェクトを迅速に構築する方法として、企業の技術責任者に支持されている。
ピュア・ストレージは適切なエヌビディアのパートナーだった。
同社は、オールフラッシュの高性能データストレージ・ソリューションに特化することで、メタ・プラットフォームズ(META)、オートネーション(AN)、シリウスXMなどの企業から高い評価を得ている。
ピュア・ストレージの導入により、企業データはピュア・ストレージのクラウド内に保管され、一連のアプリケーションを通じて情報を管理できる。
また、オールフラッシュ・データ・ストレージでは、情報が従来の回転ディスク・ドライブではなく、フラッシュ・メモリにのみ保存される。
フラッシュは、従来の機械式ディスクドライブよりもはるかに高速で、エネルギー効率も高い。
AIファクトリーにとって、検索時間を短縮することは非常に重要だ。
多くのAIモデルは、古くなったデータを使ってトレーニングされているため、時間が止まったままだ。
ChatGPTに明日の天気を尋ねると、比較的簡単なはずの答えでも、奇妙な返答が返ってくることがある。
ピュア・ストレージが開発した技術であるRAG(Retrieval Augmented Generative、検索拡張生成)AIは、データが安全に保管されている、信頼できるソースにモデルがアクセスすることで、この問題を解決する。
信頼性だけでなく、RAGはAIの電力効率、管理性、高速性も向上させる。
AIがチャットボットを担う大規模な言語モデルから、遠隔手術のためのソフトウェアを支援する工場、あるいは電力設備の管理へと移行するにつれて、これらすべての要素が極めて重要になるだろう。
エヌビディアは、AI開発における先頭に立ち続けている。
しかし、それを実現するためにはまだパートナーが必要だ。
ここから目が離せない。このストーリーはまだ終わっていない。
エヌビディアの新しいパートナーには、まだ今からでも参加できるものが何社かある。
そうしたエヌビディアのパートナーの中には、今後エヌビディア以上の株価上昇を見せるものがあるだろう。
健闘を祈って。
ジョン・D・マークマン
※ 広く一般の投資家に情報としてお届けする事を目的とした記事であり、Weiss Ratings Japanが運営する投資サービスの推奨銘柄ではありません。予めご了承下さい。
いかがでしたか?
Weiss Ratings Japanのテクノロジー投資の
スペシャリスト、マークマン氏は
AIの次のステージである
AIファクトリーに備えるべきだと教えてくれましたね。
AIファクトリーがうまく機能すると、
製品開発のスピードが人間では考えられないような速さとなり
そのサイクルを繰り返されることで、好循環が回り始めるようです。
そして、
このAIファクトリーは
運輸、ロボット手術、製造、エネルギーに関する企業といった
オンラインではない分野にも導入され始めています。
こういった分野にも
AIを活用していくことになると
今まで以上にAIの計算能力、膨大な量のデータなどが必要になってきます。
その技術は
エヌビディアの技術だけでは足りず、
そこを補ってくれるパートナーが不可欠です。
今回マークマン氏は
ピュア・ストレージ(PSTG)という
データ・ストレージに強みを持つ
エヌビディアのパートナー企業を教えてくれました。
おそらく、
多くの日本人投資家の方は知らない企業であると思います。
エヌビディアに投資するのも良い選択だと思いますが、
こういった、多くの投資家が気づいていない
エヌビディアのパートナー企業に投資することで、
エヌビディア以上のリターンを狙っていくこともできます。
そして、
まだまだ、こういった隠れたエヌビディアのパートナー企業は
存在しているとマークマンは教えてくれています。
一体、どうやってマークマン氏はこのような優れた企業を
探し出しているのでしょうか。
こちらの動画では
マークマン氏が優れた企業を見つけ出す
ある基準について教えてくれています。
マークマン氏が40年の研究を経て
たどり着いた優良企業の選定方法を
まずはご覧になってくださいね。
実際に、
マークマン氏が選んだ優良企業の
銘柄名やティッカーシンボルも明かしています。
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