金と銀が高騰し続ける理由
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- 2020年8月11日
- トピックス
7月27日、金は過去最高値、銀も2013年以来の高値を更新し、金は1オンス2,000ドル、銀は27ドルを超えた。
多くの人がこれを「高値」だと考えているが、私は「買いのチャンス!」だと見ている。 これから金は上昇し、鉱業株は過小評価されており、銀は率先して上昇していくだろう。
だからと言って、金属と鉱業株の両方がジグザグの動きをしたり、戻したり、かつての上値抵抗線をサポートとして試さないわけではない。下落していく局面も当然あり得るだろう。しかし、状況を理解している人にとっては、やはり大きな買いのチャンスなのだ。
今日はあまり時間を取らないでおく。百聞は一見にしかずと言うので、この話をチャートで表してみたから見て欲しい。まず、金の最大の要因は何だろうか?供給?需要?恐怖感?欲望?
どれでもない!
これまで3つの要因について繰り返し述べてきたが、これらは強くなる一方だ。
要因1:マイナスの実質金利が過去最低を更新!
米国債利回りは過去最低値を更新している。そして、インフレを考慮した場合、つまり我々が「実質金利」と呼んでいるものは、マイナスとなる。米連邦政府の債務金利があまりにも低いため、政府の借金を買う特権として、政府にお金を支払っていることになるのだ。
これは、10年債の実質金利に対する金価格のチャートを見てもわかるように、金を急騰させている。
金が過去最高値を更新したように、実質利回りも過去最安値を更新した。これは偶然ではない。
マイナス金利は、金を所有する機会費用を取り除いてくれる。金が否定的に見られる理由は、利子を払わないということだ。債券もそうではなくなってしまった。
実質利回りだけが要因ではない。それどころか、COVID-19、地政学、インフレの懸念、そして古き良き時代の需要と供給など、いくらでもある。しかし、実質利回りは、少なくとも今のところ、最も重要な要因のようだ。
要因2:金属は安い!
金は長い間、弱気市場だった。2011年に達した高値を大きく上回っている。そして、S&P500と比較すると、非常に安く見える。銀の場合も同様だ。
これは、S&P500に対する金と銀価格の長期チャートだ。
金のスポット価格とS&P500指数の比率は、2011年8月のピーク時から最近では64%下落している。一方、銀のスポット価格のS&P500に対する比率はピーク時から81%下落した。
チャートの右側を見てみると、両金属ともに遅れを取り戻し始めたところだ。金よりも銀の方が動きが早い。そして、ここから3つ目のチャートへと続く。
要因3:金銀比価が強気シグナルを出す
金銀比価の話が長いが、それだけ素晴らしい指標だからだ。歴史を見ると、金銀比価のピークは、貴金属おける弱気のピークを示していることが分かる。市場に強気が戻ってくると、投資家は金よりも銀の方を買い始める。そして、金銀比価が低下する。
そしてまさに今、金銀比価は、強気を大きく示しているのだ!
このチャートの青い線は銀価格、黒い線は金銀比価だ。緑の点線の縦線が上昇が始まった箇所にあたる。
3月に市場が流動性が著しく低下したには、金を1オンス購入するのに124オンスの銀が必要だったが、今では約77オンス必要となる。5年平均線に近い。
お分かりだろうか?この強気相場が進むにつれ、この比価は下がっていく。それは、貴金属の女王である銀が、上方で金を上回るからだ。
今、何をすべきか?
金と銀が暴れまわっている中、どうすればよいのか?
すでに金、銀、鉱業株を所有している場合は、しっかりと構え、正しい行動を取って頂きたい。
今週、私の貴金属投資のサービスの購読者はそうしている。ゴールド・フィールズ(GFI、格付け「C」)のコールオプションで利益目標を大きく突き抜けたため、161%の利益を手にした。
すべての投資家が心に留めておくべきことが一つある。これから戻しがあり、そしてこれらの戻しは買いのチャンスだ。
買いたい銘柄リストを作り始めよう。私はそうしている。
あなたが不定期的な投資家ならば、ヴァンエック・ベクトル金鉱株ETF(GDX、格付け「B-」)を購入すると良いだろう。または、気合いを入れてしっかりとリサーチをし、個別の株式を購入するのも良い。
次の買いのチャンスが近づいている。準備をしておいて欲しい。
あなたの成功を願って。
ショーン