金属が疾走している時は、銀を追う
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- 2020年8月21日
- トピックス
金と銀の強気市場となっており、私はどちらの金属も好む。しかし、もしあなたが、どちらが上回るのかと迫れば、私は銀を選ぶだろう。
理由の一部は歴史にある。私は複数の貴金属の弱気市場を見てきた。毎回、銀が勝っているのだ。
それはCPMグループのデータで見ることができる。2001年から2011年までの前回の強気市場では、金は636%上昇し、銀は同期間に904%も急騰した。1993年から1996年にかけて、金は28%上昇し、銀は63%上昇した。 下のチャートを見て頂きたい。
銀が金の動きに沿って上下するのは、過去の2つの大きな強気市場を見ればわかる。銀は金に勝ると言えるだろう。
前にも述べたが、銀は貴金属の中でもドラマのヒロインだ。金が下落すると、銀は床に泣き崩れる。金が上昇すると、銀は天井に頭をぶつけるかのように飛び上がる。銀のベータ値、つまり相対的なボラティリティ(変動性)は、金と比較して1.4だ。
この原因の1つは、それぞれの市場の規模にある。2019年の金市場価値は24.5兆ドルだった。銀市場の4.4兆ドルの5倍以上だ。よって、多額のお金が銀に流れ込むと、大げさに動くのだ。
また、金の供給よりも銀の供給の方が制約が多い。その一つは、世界各地の鉱山で銀の生産量がピークに達していることだ。世界の銀生産量は4年連続で減少しており、昨年は3.8%下落した。一方、金の生産量は、今年がピークになるかもしれない。
また、世界の銀供給量の3分の2は、銅、鉛、亜鉛などの他の金属の採掘による副産物であるという事実もある。よって、需要に応じて銀の生産量を増加させる簡単な方法はない。
そして、金と銀は両方とも、実質利回りの低下に後押しされている。このことについて、私はこれまで何度も繰り返し述べてきた。国債の実質利回りがゼロ以下になると、金属を保有する機会費用が消滅する。
3月の流動性危機以降、金属は様々な理由で上昇している。そして確かに、銀と銀鉱株は金と金鉱株を上回っている。次のチャートを見てみよう。
3月中旬以降、金は33.7%上昇した。銀は89.9%の上昇だ。どちらも好調だ。
あなたは、この動きを見逃してしまったのか?それはとんでもない!!
繰り返すが、この貴金属の強気市場が過去2回と同様のものであるならば、これは何年も続くだろう。つまり、戻し局面で買えるということだ。賢い人は、その時が来れば、銀と銀の鉱業株を買うだろう。
あなたの成功を願って。
ショーン