今が原油を買う時なのか?
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- 2020年12月8日
- トピックス
ニューヨーク原油先物相場でWTIは、11月に1日で4.1%も急上昇し、2ヶ月ぶりの高値を記録したあと、45ドル台での推移が続いている。
この事実は、 「なぜ上昇しているのか?」そして、「原油やエネルギー株を買うべきかどうか?」という2つの疑問につながる。
詳細は省くが、2つ目の質問に対する私の答えは「イエス」だ。
原油価格が上昇している理由をご説明しよう。まずは、最初の質問に答えたいと思う。
まず、ファイザー(PFE)が開発している新型コロナウイルスワクチンの予防効果が、90%に達したというニュース。これは投資家に「パンデミックに終止符が打たれる可能性がある」という暗いトンネルの先に明るい光を与えた。
ワクチンを全員に配布するのに「何ヶ月もかかる」としたらどうなるだろうか?現在の市場は「ワクチン」と聞けば「買い」一直線だ。
今後、米国の石油生産量はさらに減少するはずだ。EIA(米エネルギー情報局)は現在、来年の第2四半期には日量1100万バレルまで落ち込み、その後、掘削活動よって2021年の第4四半期には日量1130万バレルまで生産量が増加すると予想している。
来年いっぱいは、米国の原油生産量は日量29万バレル減少する見通しだ。
通常は供給量が少ないほど価格は高くなる。
また、EIAは今年の世界の石油消費は日量860万バレル減少し、2021年には日量590万バレル増加を見込んでおり、間違いなく需要の底を突いているように見える。
さらにその先について、JPモルガン・チェース(JPM)は、来年12月には世界の石油需要がCOVID-19以前の水準を上回ると予想している。
弱気のニュースが弱気でなくなるのはいつか?
現在、私が弱気だと思うニュースが3つあるが、市場は私の意見に反対している。
まず1つ目に、米エネルギー省は現在、米国の消費量が今年は日量238万バレル減の日量1816万バレルになると予想していることだ。前回の予想から大幅な下方修正となる。
2つ目に、世界的な燃料需要の回復がフラット化している。
このラインは平均的なものだ。地域別に見ると、米国の需要回復はすでに欧州、インド、中国に遅れをとっている。そして現在は、どの国もフラットになっている。
1つ目同様、弱気に見えるが、市場は気にしていない。
3つ目は、石油輸出国機構(OPEC)が、今期の原油需要見通しを、日量96万バレル引き下げ、日量2651万バレルに下方修正したことだ。OPECが見通しを大幅に削減したのは、11月に入って少なくとも3回目となる。
これはOPECはすでに日量210万バレルの協調減産を実施しているにも関わらず発表された見通しの修正だ。つまり、余剰原油は全く減っていないことになる。
私はこれを弱気と見ている。OPECは原油在庫を売ることが出来ない。しかし、市場はこれを強気と見ている。
本題はここからだ。市場が「悪い」ニュースを強気のニュースと見るとき、それは通常、非常に強気だ。そして、市場が無視している3つの弱気ニュースをご紹介した。
肝心なのは: いくつかの弱気のニュースにもかかわらず、市場はとりあえず短期的には、非常に強気だと捉えている。この波に乗ることを考えてみてはどうだろうか。
波に乗るためのうってつけの選択肢は、エネルギー・セレクト・セクターSPDRファンド(XLE)だ。 シェブロン(CVX)や エクソンモービル(XOM)、フィリップス66(PSX)などの大手が含まれている。非常に流動性が高く、経費率は0.13%。
XLEがすでに急騰しているのがわかる。しかし、ジグザグに上昇していくのは間違いない。あなたが原油に強気なら、次の下落を利用して積み立てよう。
あなたの成功を願って。
ブロドリック