金属鉱業株に注目すべき3つの理由
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- 2021年7月19日
- トピックス
私は以前から金属鉱業株に注目していたが、今は特に絶好のチャンスだと考えている。
景気が本格的に回復し、バイデン 政権が雇用創出と経済成長のために米国内での生産活動を増加させようとしていることから、原材料の需要が増加すると見られている。
数か月前にピークを迎えた金属鉱業株は、現在は下落しているが、大きな動きの前触れである可能性がある。
投資家が上昇局面によって利益を得ることができる要因はいくつかある。
ここでは、注目すべき3つの理由をご紹介したい。
理由1:バイデン大統領のインフラ投資計画
2020年3月以降に導入された景気刺激策は、インフレとともにコモディティ価格を押し上げたが、バイデン大統領が提案するインフラ投資計画も同様の効果をもたらすはずだ。
「社会改革」や「増税」は、共和党による反対に遭うことになるが、道路の整備や橋の修復、ビルの近代化など、従来のインフラ整備は超党派の上院議員グループが押しているものだ。
従来のインフラ計画は1.2兆ドルの規模になると予想されており、これが米議会を通過すれば、一気に活発化するだろう。
要因2:工業用需要の高まり
パンデミックで瀕死の状態になった経済が正常に戻りつつあり、生産量の増加に伴ってコモディティの需要が増加していくと見られる。
工業用需要の急増により価格が上昇し、供給が逼迫するとさらに急騰する可能性がある。また、気候変動への対策として、再生可能エネルギー技術の向上にも力が注がれている。
自動車メーカーが新しいモデルを優先し、完全な電気自動車(EV)への移行がすでに始まっている。ニッケルやリチウム、コバルトは、主要な再生可能技術に必要な金属の代表例であり、企業や政府は、急増する需要を満たすために必要な量を確保するだろう。
要因3:サプライチェーンの乱れ
サプライチェーンが寸断され、生産や価格に影響が出ている。生産会社は増加する需要への対応に苦戦しており、混乱によって在庫状況に大きな影響を与えている。
資源や原材料不足の影響は大きい。今後も需要が増加すれば、問題はさらに深刻化するだろう。
米政府が6月に発表したパンデミックによるサプライチェーンの混乱に関する報告書によると、製造業と建設業が最も大きな被害を受けている。これらの産業を中心とした企業の約6割が、サプライヤーの遅延を報告している。
エクスポージャーを高めるには
急成長する産業の波にのる方法はいくつかあるが、私が特に気に入っているのは、2つのETFだ。
まず、iシェアーズMSCIグローバル・メタルズ&マイニング・プロデューサーズETF(PICK)は、多様な金属の生産と抽出に焦点を当てた199社の企業を保有している。金・銀の銘柄を除外し、非貴金属を主な対象としており、その上位3つの持ち株は、BHPビリトン(BHP)、リオ・ティント(RIO)、そしてヴァーレ(VALE)となっており、世界のトップレベルの鉱山金属、鉱物、産業用コモディティの生産会社だ。
チャートを見ると、直近の下降トレンドから反転している。勢いを増している今、いくつかのポジティブな要因が新たな上昇トレンドを導き始める可能性がある。
次に、SPDR S&P金属・鉱業ETF(XME)は、S&Pトータル・マーケット・インデックス(TMI)の主要な金属・鉱業銘柄へのアクセスを提供しており、銅、鉄鋼、多様な金属など、一連の副次産業をカバーしている。PICKとは異なり、金・銀も取り扱っている。
上位3つの持ち株は、MPマテリアルズ(MP)、アルコア(AA)、そしてロイヤルゴールド(RGLD)となっている。
チャートを見ると、6月中旬には同様の苦戦を強いられていたが、ここにきて巻き返しており、勢いを増しているようだ。
この2つのファンドは、工業用金属の需要の急増に合わせて私達の利益を増やすのに役立つだろう。市場が不安定な中、最も顕著なメガトレンドの波の一つに乗るチャンスを是非考慮していただきたい。
あなたの成功を願って。
ブロドリック
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