ネットフリックス、ゲーム事業へ進出
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- 2021年7月30日
- トピックス
ネットフリックス(NFLX)は、21日に4-6月期の決算を発表したが、投資家が注目すべきビッグニュースは決算ではなく、ストリーミング大手が本格的にゲーム事業に進出することだった。
ネットフリックスの4-6月期決算は、売上高が前年同期比19%増の73億4177万ドルと過去最高を更新した。新規会員数は2億918万人と会社予想を上回ったが、幹部らは新規会員数の増加を特に喜ばしく思っていなかった。
それは心配には及ばず、ネットフリックスが事業を再び変化させていることを投資家は喜ぶべきである。
同社が象徴的な会社であるのは、その軽快さにある。わずか15年前は通信販売によるDVDレンタル事業が中心で、利用客は郵便で壊れやすいプラスチックディスクを受け取り、それをテレビの背面に接続された比較的高価な黒い金属の箱に挿入していた。
今にして思えば難解な話だが、ブロックバスター・ビデオの時代には、そのビジネスモデルは画期的なものだった。
ブロックバスターもDVDもプレーヤーも、すべて歴史のスクラップボックスに追いやられてしまった。これは、ネットフリックスの創業者兼CEOであるリード・ヘイスティングス氏のような、実に賢明な経営者がデジタル・ストリーミング・メディアに全力で取り組んでいることが大きな理由である。
ストリーミングビジネスが急激に成長し始めたとき、彼は会社にコンテンツ制作への投資を開始させた。当時、多くの人はこれを自殺行為だと考えていた。
ネットフリックスは、フリーキャッシュフローのすべてをウォルト・ディズニー(DIS)の人気映画のような名声を得ることのできない番組やコムキャスト(CMCSA)のテレビ番組の開発に費やしていた。
しかし、ヘイスティングス氏は同社がメディア大手にコンテンツを依存している限り、ビジネスの規模を大きくすることはできないと考えていた。
さらに、それらの企業がいつか競合するストリーミングサービスを立ち上げることも視野に入れていた。
彼は正しかった。ディズニーとコムキャストの両社は今、ネットフリックスと直接競合するSVOD(Subscription Video On Demand)サービス、「Disney+」と「Xfinity Stream」を展開している。
Disney+の方が優位な立場にあるという意見もあるだろう。
ディズニーには、スタジオが乱立し、「スターウォーズ」「アバター」「アベンジャーズ」「シンプソンズ」のテレビシリーズなど、人気の映画作品を多く抱えている。
しかし、ネットフリックスだけはSVODの価格を日常的に引き上げることができ、ディズニーよりも遅いとはいえ、まだ成長もしているのだ。
ネットフリックスが本格的にゲーム事業に参入することは非常に重要である。ゲームは顧客の自由な時間をよりよく収益化するためのものとなるだろう。
ゲーム事業は難しいが、コンテンツをただ視聴するだけではなく、契約者とのつながりを維持することができる。また、次世代のカウチポテトたちを獲得するための競争において、ストリーミングメディア企業はポールポジションに位置している。
ゲームデータ分析会社Newzooのアナリストは、2021年の世界のゲーム市場の売上高が1758億ドルになると予測している。ゲーム市場は、2023年には2000億ドルを突破する勢いとなっている。
さらに、ミレニアル世代はテレビでスポーツを観るよりもゲームを選ぶ傾向が強くなっていることは、ヘイスティングス氏のような賢明な企業経営者が常に先手を打ってきた文化的な変化である。
ヘイスティングス氏は、2019年当時、大人気のオンラインマルチプレイヤーゲーム「フォートナイト」が当時テレビで圧倒的な人気を誇っていたHBOの「ゲーム・オブ・スローンズ」よりもネットフリックスとって大きな脅威だと冗談を言っていた。
ゲーム業界への進出は賢明にもモバイルから始めることになる、ネットフリックスの視聴料に追加料金はかからないため、利用者は始めやすく、スマートフォンはゲームをする場所となっていることからも非常に抜け目のない戦略である。
株主向け文書の中で同社の幹部たちは、ゲームはオリジナルコンテンツ、アニメーション、リアリティTVへの拡大と同様に、新たなコンテンツカテゴリーの一つに過ぎないと述べている。
すべての投資家は、ヘイスティングス氏と幹部たちが次の展開に向けて準備していることを先取りする必要があり、ゲームへの進出はネットフリックスをより多くの未開拓の地に導くために必要な次のステップになるかもしれないと見ている。
健闘を祈る
ジョン・D・マークマン
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