FRBによる混迷するシグナルの中、何を買うべきか
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- 2022年12月13日
- トピックス
インフレがピークに達する可能性が高いため、投資家はFRBがついに利上げを減速するのではないかと期待している。
先日のパウエル議長の講演は、投資家の楽観的な見方に拍車をかけた。
具体的には、「利上げペースを緩やかにする時期は、早ければ12月の会合で訪れるかもしれない」と述べ、この発言は市場を上昇させたが、彼は「物価の安定を取り戻すには長い道のりがある」ともつけ加えた。
3月の25ベーシスポイント(bps)の利上げ以来、金利は4ポイント近くも急上昇し、市場の期待とFRBの公式なコメントとの間にはしばしばギャップが見られる。
4回連続で75bpsの利上げを行った後、12月に中央銀行が最終的に50bpsに減速する確率は75%程度だと市場は見ている。
だが、FRB当局者のコメントすべてが今後の方向性を示しているわけではない。
セントルイス連銀のブラード総裁は、「十分抑制的と見なされる領域に達してない」と主張した。 実際、彼は政策金利の目標値を少なくとも5%から5.25%にしたいと考えており、これは現在の3.75%から4%の範囲からさらに125bps離れたところにある。
10月の消費者物価指数とコアCPIの年間インフレ率はそれぞれ7.7%と6.3%で、センチメントを押し上げたが、FRB当局者のコメントは、中央銀行がインフレ率を過去の標準値2%に戻すことを優先していることに疑念を抱かせた。
パウエル議長をはじめとする委員達は、誤った「一過性」インフレの主張で自らを窮地に追い込んでしまったため、なぜ彼らが慎重になっているのかは理解できる。また愚か者扱いされるのが嫌なのだろう。
FRBによる再保証がなくても、トレーダーは来年末までに2回の利下げを予想している。以下のチャートは、インプライド・オーバーナイト・レートの推移と、市場の継続的な政策転換への期待を示している。
FRBの次回の政策金利決定は、12月14日に2日間の政策会合後に行われる。 注目すべきは、前日に労働統計局から11月の消費者物価指数のデータが発表されることだ。インフレ率の数値は重要な役割を果たすことになり、過去の利上げの効果を示すだろう。
減速すれば株には好材料となるが、先々の見通しが最も重要だ。明確でなければ、より大きなボラティリティへの扉を開くことになる。
FRBがアクセルを緩めるかどうかにかかわらず、実績のある勝者に賭けることは有効だ。
その方法の一つは、
歴史的なアウトパフォーマンスの優先順位付け
配当金を増配する企業は歴史的に、配当金を支払わない企業、支払いを安定させている企業、または配当金を減らす企業をアウトパフォームする。
ネッド・デイヴィス・リサーチによると、1972年から2018年の間に、配当成長企業は最小のリスクで最高の年間リターンを記録している。横ばい相場においては、配当がリターンの最大90%を占めることもある。現在の環境では、投資家が政策転換を待つ間、利益を増幅させ、下げ幅を緩和するのに役立つだろう。
プロシェアーズS&P500配当貴族ETF (NOBL)は、最も強力な増配の歴史を持つ企業のみを保有するファンドだ。最低でも25年以上の連続した年間配当成長率を記録する必要があるが、ほとんどは40年以上となっている。
NOBLの保有銘柄は均等に配分されていますが、純資産105億ドルのうち50%以上を消費財、工業、素材の各セクターで保有している。
一日の平均出来高は約12万株。経費率は0.35%だが、配当は最近で年2%の利回りとなっている。
週足で見ると、10月中に上昇した後、下降トレンドから脱却している。
NOBLは、最近の上昇を考えると短期間調整する可能性があるが、より広範な市場が上昇すれば、勢いを増すだろう。
投資家はより多くのボラティリティを乗り切らなければならないかもしれないが、長期的なアウトパフォーマーでポートフォリオを構成することは有効だ。
あなたの成功を願って。
ブロドリック
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