あの人気配当銘柄がAランク認定
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- 2023年11月13日
- トピックス
こんにちは。Weiss Ratings Japanの安居です。
前回のメルマガは「アップル、ようやくAIに参入?」という件名で相場状況やアップルの動向を紹介したのですが…
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移動平均線の解説は、以前から聞きたかったもので、大変勉強になりました。安居のメルマガだけは、最後までいつも見入ってしまいます。たくさんの内容を盛り込んで、教えてくださり感謝です。
O 様
具体的なチャート分析と市場分析が両方備わっていて、勉強になりました。
S 様
移動平均線の使い方をアップルでわかりやすく丁寧に説明してくださっているのでとても参考になりました。同時にアップルのAIへの関わり方も理解できてありがたかったです。これまではシンプルにRSIとボリンジャーバンドで株の動きを見てましたが、移動平均線も使うことにします。
R 様
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感想を届けてくださった方、ありがとうございます。久しぶりのメルマガだったこともあって、嬉しい感想をたくさんいただきました ^^
僕は以前から、「高配当投資」と「テクニカル分析」が好きで、それぞれ勉強&自分の資産形成に活用しています。
じっくり長期の高配当投資と、短期で活躍するテクニカル分析って矛盾するんじゃないか…?って感じるかも知れませんが、じっくり長期の高配当投資を、少しでもいい利回りで行うためテクニカル分析で安値を見つけていく。そんなふうに使っています。
今後も僕が好きな「高配当投資」と「テクニカル分析」、そしてWeiss Ratingsの格付けに基づいた投資情報をお届けし続けます ^^)
ということで今日は「最高ランク米国株25銘柄」最新号から、「あの大人気配当銘柄がAランク認定」ということで、おそらくみなさんも聞いたことがある&保有している人も多いであろう銘柄を取り上げようと思うのですが、、、、その前に相場を振り返っておきましょう。
前回のメルマガでこんな画像をお見せしました。
詳しくは前回のメルマガを見ていただければと思いますが、僕は
①のところでデッドクロス(弱気シグナル)が発生している
②のところで200日移動平均線を下回った
そのためさらに下落するかも知れないが…
③の350日移動平均線で反発してくれたら強気相場継続!
とお伝えしていました。
それから3週間ほどたちどうなったかというと…
2箇所に赤丸をつけていますが、下の方の部分で350日移動平均線にタッチするかどうかのところで急反発。そこから急反発し、金曜日には50日移動平均線も超えていきました。
③の350日移動平均線で反発してくれたら強気相場継続!
と言っていた通り、(この勢いが続くかはともかく…)僕はクリスマスラリー(年末にかけて株があがりやすいという経験則)でいい年末になるんじゃないかと期待を高めています ^^)
とはいえ、移動平均線は数あるテクニカル指標の一つでしかありません。それに株式市場は結局、実体経済が重要です。
実体経済という意味では、金利や政治の影響もそうですが、一番注目しているのは11月21日に予定されているエヌビディアの決算です。今年の株式市場を最も牽引する銘柄の一つなので、この決算は市場を大きく左右すると思います。
ちょっと心配なのは、160億ドルもの売上が予想されていること。これは前年同期比2.7倍という驚異的な成長予測です。
AIブームでエヌビディアの半導体が売れまくっていることは事実でしょうが、エヌビディアほどの大企業が1年で売上を2.7倍にも増やすことができるのか…?ちょっと期待が高すぎるんじゃないか…?
そんな不安はあります ^^;
とはいえエヌビディアは今年、高すぎる予想をさらに超える業績を発表してきたので、今回も期待したいですね ^^)
ということでお待たせしました。「最高ランク米国株25銘柄」最新号にランクインした人気銘柄を紹介したいと思います。
最新号はこちらからご覧ください。↓
選ばれた25銘柄を見た方は僕が何を話題にするのか、すでに予想できていると思います。
そう、第13位にランクインした人気高配当銘柄「エクソンモービル」です。
言わずと知れた石油メジャーの一つ。なんと言っても魅力は配当で、現在の予想配当利回りは3.66%、41年間配当額を増やし続けてきた連続増配銘柄です。
「米国株 高配当 おすすめ」などと調べて出てくる記事には大抵エクソンモービルの名前が載っているので、保有している・検討したことがある投資家は少なくないと思います ^^)
最終的な評価は「A-」
1万銘柄以上ある米国株の中でわずか17銘柄しかないAランク米国株です。
(最高ランク米国株25銘柄の最新号の作成時点)
最終的な評価がAランクというのも素晴らしいですが、より素晴らしいのは評価の中身。レーダーチャートがかなり綺麗な形をしていますよね ^^)それぞれの評価の意味は以下の通りです。
エクソンモービルは、Growth、Efficiency、Solvencyの3つが5段階中の5で最高評価。Total Return、Volatility、Dividendの3つが5段階中の4と高評価を得ています。
つまりWeiss Ratingsが重視する6つの評価基準のうち、全てが高評価なんです。
こんな銘柄を見かけることは滅多にありません ^^)
こちらは2021年ごろからのエクソンモービル(青)、原油先物(オレンジ)の値動き。
2022年、ロシアによるウクライナ侵攻によって原油価格が急上昇。原油価格が上がれば石油企業は利幅が増えるので、合わせて株価が上がっていきました。
しかしその後、石油価格は下落。相変わらずロシアへの経済制裁は続いていますが、景気後退の懸念や、アメリカが生産量を増やして輸出していることなどいろいろな思惑ががあり、結局、2022年の原油価格はほぼ横ばいとなりました。
2023年8月ごろからは原油の在庫が減ってきた、中東情勢が不安定になってきたなどの要因でまた上昇し始めています。
興味深いのは2022年の夏頃までエクソンモービルと原油価格はある程度連動していたのに、原油価格が大きく下落する中、エクソンモービルの株価が高値を更新していることです。
先ほども言った通り、エクソンモービルなど石油企業の業績は、原油価格に大きく左右されます。
こちらはエクソンモービルの四半期売上と利益の推移。見ての通り、石油価格が大きく上昇した2022年前半に業績も大きく伸びましたが、その後、原油価格の下落とともに売上・利益も減少。
そして最新の決算では直近の原油価格の上昇を受けてか、少し改善し始めています。
こちらはエクソンモービルの営業キャッシュフローの推移。売上・利益と同じく、原油価格が上昇すると増え、下落すると減っていますよね。
つまり、業績は相変わらず、原油価格と連動しているといえそうです。
それにもかかわらず、株価は原油価格が下落しても高値をキープしているどころか、高値を更新しています。
なぜ業績が石油価格に連動しているのに、株価は連動しないんでしょうか?
一つは原油価格の上昇が見込まれているからでしょう。2022年前半の原油価格高騰は行き過ぎだったにせよ、現実としてロシアへの経済制裁は続いていて、アフターコロナで人々の移動は戻ってきています。アメリカの景気後退入りリスクも、最近ではかなり小さくなってきたように見えます。
であれば石油価格は再び上昇し、エクソンモービルの業績も良くなっていくことが予測されます。
もう一つは、エクソンモービルが昨年末に発表した大規模な自社株買いでしょう。
エクソンモービルは昨年末、純利益が過去最高を更新。そうした業績を背景に2024年までの3年間で500億ドルもの自社株買いを行うと発表しました。これはエクソンモービルの時価総額に対して10%を超える規模。
自社株買いを行うと株式発行数が減り、その分1株利益やPERなどの指標が改善します。なので、エクソンモービルは10%利益が減っても、自社株買いによって1株利益は逆に増えるわけです。
だからこそ、原油価格の下落で多少業績が下がっても、株価は高値を更新し続けているのかもしれません。
僕はすでに別の石油銘柄に投資しているので、今のところ、エクソンモービルをポートフォリオに加えようとは考えていません。
ですが、安定した高配当を狙って石油銘柄に投資するなら、Weiss Ratingsの格付けが非常に高く、大規模な自社株買いを発表しているエクソンモービルがいい投資先になるんじゃないかなと思います ^^)
ぜひご自身で追加調査の上、検討して見てください。
ちなみに、最高ランク米国株25銘柄の最新号にはエネルギー銘柄が全部で10銘柄もランクインしています。
これはエネルギーセクター全体に大きな追い風が吹いている証拠だと考えられますし、ランクインしたエネルギー銘柄のほとんどはエクソンモービルを超える高配当(利回り10%を超える銘柄も!)なので、そちらを検討してみてもいいかもしれませんね ^^)
今年はハイテク株の急上昇ばかりが話題ですが、配当は長期投資のパートナーだと思っています。特に昨年の下落相場においては「配当があるからまあいいや」と割り切って、落ち着いてBuy & Holdし続けることができますし、「大きく下落したハイテク株を配当金で買おう!」と考えることもできます。
実体験がある方は同意してくれると思いますが、
・自分の銀行口座から入金した資金で投資する
・配当金で勝手に増えていた資金で投資する
この2つは全く違います。
配当金で買う場合は、元々持っていた自分の資金を失うわけではないので、実質的にリスクフリー。だからこそ、大きく下落した(つまり大チャンスが訪れた)銘柄も果敢に掴んでいけるんじゃないかと思います。
ぜひ、エクソンモービルに限らず、Weiss Ratingsが最高ランク認定を与えた高配当エネルギー銘柄への投資を検討して見てください ^^)↓
※ 広く一般の投資家に情報としてお届けする事を目的とした記事であり、Weiss Ratings Japanが運営する投資サービスの推奨銘柄ではありません。予めご了承下さい。