石油地帯の利益パーティーにご招待!
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- 2024年2月29日
- トピックス
石油・ガス生産会社のダイヤモンドバック・エナジー(FANG)が未上場の石油会社エンデバー・エナジー・リソーシズを買収するというニュースをご覧になっただろうか。
この260億ドルの取引により、パーミアン盆地(米国南西部の堆積盆地)に新たなエネルギー大手が誕生する。このニュースにより、ダイヤモンドバックの株価はその日のうちに9.4%急騰した。
しかしこれは、この4ヶ月の間にアメリカの石油業界で起こった主要な4つの買収の一つでしかない。そう、石油業界では今、企業の合併、買収が熱狂的に起きている。
あなたもよく知っているであろういくつかの石油メジャーも、非常に大きな買収を発表している。以下は石油メジャーがこの4ヶ月の間に発表した主要な買収だ。
- エクソンモービル(XOM)は、パイオニア・ナチュラル・リソーシズ(PXD)を約600億ドルで買収する契約を結んだ。
- シェブロン(CVX)はヘス(HES)を約530億ドルで買収することで合意した。
- オクシデンタル・ペトロリアム(OXY)は、未上場のクラウンロックLPを約108億ドルで買収することで合意した。
どれも規模が大きく、その企業の業績や将来に大きな影響を与える。投資家として、あなたには次のように自問して欲しい。
- なぜこのようなことが起きているのか?
- これは続くのだろうか?
- どうすればここから利益を得られるのだろうか?
このように重要な質問を想定してリサーチすることは投資家がレベルアップするための重要なトレーニングだ。石油企業に限らず、自身が保有している、興味のある企業のニュースに対しては、ぜひ上記のような質問を投げかけてみて欲しい。
最初の2つの質問は同じ答えにつながる。石油・ガス株は今、大きく利益を出している。同時に、ウォール街が盲目であるが故に、これらの銘柄の多くが安く放置され、信じられないような掘り出し物になっている。
だから、合併や買収はまだまだ続く可能性がある。そして、すでに終わったものもあるが、おそらくまだ終わりは見えていない。
富の当惑
利益を得るとはどういうことか。2023年には、エクソン・モービル、シェブロン、シェル(SHEL)の石油メジャー大手3社は、配当と自社株買いを合わせて800億ドル以上を株主に還元する。原油価格が下落したにもかかわらず、前年同期の780億ドルから増加している。
大手石油株は、キャッシュフロー・マシーンであるにもかかわらず、大手ハイテク株の半分の評価額で取引されているのが実情だ。
つまり、買収が起こっているのは、石油会社が手元資金をたくさん持っていて、石油会社に掘り出し物があることを知っているからだ。
石油株がすぐに上昇する準備ができている理由はまだある。
次の事実を考えてみよう:
- 世界の石油需要は現在、日量1億300万バレル(B/D)と推定されている。これは、2019年に世界が必要とする1億B/Dからかなり増加したことになる。 需要は増え続けると予想されている。 S&Pグローバルは、世界の石油需要は2025年に1億500万B/Dに達するだろうと述べている。
- サウジアラビアは原油生産量を増やすのではなく、減らしており、現在、日量900万バレルの石油を汲み上げる。サウジアラムコには、1200万バレル分の生産能力がある。サウジはまた、生産能力を1300万B/Dに引き上げる計画も棚上げした。
- 米国の石油生産量は12月に史上最高の日量1330万バレルを記録したが、エネルギー情報局(EIA)は今年いっぱいは生産量が減少すると予測している。当局は、米国の原油生産量は「2024年半ばまでわずかに減少し、2025年2月までは2023年12月の記録を超えることはないだろう」と述べた。
- 石油は枯渇する資源だ。つまり、一度オイルを汲んだら、なくなるということだ。世界的に見ると、既存の油井からの石油生産量は約7%の割合で減少している。だから生産者は新しい油田を増やし続けなければならない。 パーミアンの既存油田の減少率はさらに速く、30%近い。
- 世界の石油在庫量は急速に減少しており、2024年の最初の6週間で8100万バレル減少した。昨年の最初の6週間の4000万バレルの増加と比べてみてほしい。Kpler社のこのグラフを見ると、グラフ下部の紺色の線で示された今日の世界の在庫が、他の年と比較してどうなっているかがわかる。
これらを総合すると、石油業界はかなり強気に見える。たとえそれが現在の価格に反映されていないとしても。 私は、今年の後半には、米国産原油の基準価格が少なくとも1バレルあたり85ドルになると考えている。11月以降この価格にはなっていない。もしかしたら100ドル以上に戻るかもしれない。
このトレンドに乗るには
最良の方法は、ダイアモンドバック・エナジーと同様に、石油関連の合併に関わる銘柄を見つけることだろう。大手ハイテク株と異なり、その多くがバーゲン価格で取引されている。
最も簡単な方法は、エネルギー・セレクトSPDRファンド(XLE)を買うことだ。ワイスの格付けは「B-」で、経費率はわずか0.09%と格安だ。配当利回りはなんと3.57%である!S&P500の配当利回り1.47%と比較してみよう。
XLEの日足チャートは以下の通り。
XLEの価格チャート
XLEが、私がチャートに書いた抵抗線の上に戻ることができれば、さらに上昇するはずだ。そうなる前に自分のものにしたい。
健闘を祈って。
ショーン
※ 広く一般の投資家に情報としてお届けする事を目的とした記事であり、Weiss Ratings Japanが運営する投資サービスの推奨銘柄ではありません。予めご了承下さい。