トレードデスクがテレビ広告の新時代を切り開いた理由
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- 2020年11月30日
- トピックス
コネクテッドテレビの成長が急上昇しており、プログラマティック広告プラットフォームであるトレードデスク(TTD、格付け「 C」)は、引き続き大きな収益を獲得していくはずである。
カリフォルニア州ベンチュラに本社を置く同社は、第3四半期決算で目覚ましい収益の伸びを報告した。消費者は、ケーブルテレビや衛星放送からストリーミングに切り替えており、広告主もそれに追随している。
実際に私はトレードデスク株にとても強気で、120ドルで取引されていた2018年から積極的に推奨している。その当時、私が目の当たりにしたのは、トレードデスクのビジネスが、成長著しいデジタル広告市場で巨大なシェアをつかむために適切なソフトウェアを持っていた点だ。
コネクテッドTV(略してCTV)とは、衛星放送やケーブルテレビの契約を必要としないインターネット上でストリーミングされるメディアのことである。
ネットフリックス(NFLX、格付け「C +」)の経営者が、通信販売DVDからストリーミング・ビデオ・オン・デマンド(SVOD)に移行することを決定した2007年以来、このカテゴリは凄まじい勢いで成長しており、今日、消費者はスマートテレビ、ロク(ROKU、格付け「D」)のようなドングル、Amazon FireStickとGoogleTV、XboxやPlayStationのようなゲームコンソール、Apple TVのような専用のOTTなどからCTVを入手することができる。
CTVは、あらゆる大手テクノロジー企業が推進しているカテゴリーキラーであり、他のライバル企業も毎日のように競争に加わっている。
ウォルト・ディズニーからコムキャスト(CMSCA、格付け「 B-」)、ワーナーメディアまで、大きなストリーミングメディア事業を構築するための競争が続いており、Disney+、Peacock、HBO GoのCTVアプリケーションは、ケーブルと衛星プロバイダーをバイパスしている。
そして、アップル(AAPL、格付け「B」)からのプライバシーに関する恐怖の煽りにもかかわらず、このコンテンツの多くが広告付きとなることは間違いないであろう。ロク、アマゾン(AMZN、格付け「B」)、ディズニー、そしてコムキャストは現在、接続されたデジタル広告モデルを導入しており、他社も確実にそれに続く。
そうは言っても、トレードデスクは新しいデジタルメディアの現実の礎となっている。そのプログラマティック広告プラットフォームにより、広告主はグーグルやフェイスブック(FB、格付け「B」)以外のすべてに、リアルタイムでデジタル広告を購入することができる。
トレードデスクは、メディアを所有していないためディズニー、アマゾン、中国のインターネット大手であるアリババグループ(BABA、格付け「B」)、百度(BIDU、格付け 「D +」)、テンセントとアドテク契約を結ぶことができた。同時に、プロクター・アンド・ギャンブル(PG、格付け「B」)のような巨大な広告主にとって信頼できるパートナーとなっており、彼らは従来のリニアテレビとは異なる効果的で測定可能なデジタル広告を購入しようとしている。
トレードデスクは、データに基づいてリアルタイムですべての広告のコストを最適化するため、広告バイヤー、コンテンツプロバイダー、そしてプログラマティックプラットフォームにとって大きなメリットをもたらす。
デジタル広告調査会社のeMarketerは、米国の広告主が2021年中にプログラマティック広告に800億ドル近くを投資し、2020年から16.5%増加すると予測している。
トレードデスクが発表した第3四半期の売上高は、前年同期比32%増の2億1600万ドルで、FactSetによると、1株当たりの利益は1.26ドルと予想の3倍に急増した。
株式は現在、PER(株価収益率)が299倍、株価売上高倍率(PSR)は54.6倍で取引されている。投資家がこの事業が大きくなることを確信しているのは、アプリケーションの数が増えれば増えるほど、デジタル広告費や潜在的な需要全体が上がるだろうと考えているためである。
今年の株価は230%上昇しており、私が投資家に2018年最初に購入を勧めた額を700ドル以上上回っている。
収益性が高く管理の行き届いたこのビジネスには、今でも膨大なチャンスがある。
株式は現在870ドル付近で取引されているため、参入を検討している投資家は辛抱強く、プルバックが来るのを待つべきである。
健闘を祈る
ジョン・D・マークマン