グーグル、洗練された新決済アプリで小規模なライバル企業より優位に
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- 2020年11月27日
- トピックス
グーグル は、最終的にグーグルの強みのすべてをもたらすであろう Pay モバイルアプリケーションの大規模な刷新を発表した。
新しいGoogle Payでは、オプトインすると支払いやGmail、写真、銀行/クレジットカードの明細書を通してインサイトや検索が追加される。魅力は、たくさんの特典とiPhone、アンドロイドの両方で利用可能な洗練されたユーザーインターフェースである。
ライバル企業のペイパル(PYPL)やスクエア(SQ)などは、前途多難となりそうだ。
いくつかの注意点もある。グーグルの親会社であるアルファベット(PYPL)は、依然として売上高の大部分を広告事業が占めていることから、一部の消費者は広告会社に個人の財務データが引き渡されると考え、利用を断念する可能性がある。
しかし、Google Payのプロダクトマネージャーは、ブログ記事の中でデータが第三者に売られることはなく、アルファベットの広告事業と共有されることもないことを保証している。
また、実際にはほとんどの人がグーグルをブランドとして信頼していることも判明している。Google Payは、世界30カ国で1億5000万人のユーザーを抱え、Gmail、写真、そしてもちろんGoogle検索などの広告対応サービスは、最も人気のあるモバイルアプリの一つである。
グーグルは、信じられないほどシンプルで効果的なソフトウェアで消費者を魅了しており、新しいGoogle Payのアプリは、その明快さを極限まで追求している。
例えば、友人にお金を払うにはアプリ内の写真をタップしたあと、金額を追加して送信を押すだけで、トランザクションは瞬時に発生する。グループで返済する場合は、金額を入力し関係する友人を追加して送信をクリックすると、アプリはシェアの支払いを要求するメッセージを友人に連絡してくれる。彼らが支払いをすると、Pay内の写真がゴーストからフルカラーに変化する。デジタル同調圧力は明快である。
ビジネスの場合、このアプリは対面とオンラインの両方で頻繁に訪れるお店を自動的に記録してくれる。これらの関係性はホーム画面に表示され、ビジネスロゴをタップすると、これまでの取引やロイヤルティプログラム、特典が表示される。
そして、これはGoogle Payが非常にグーグルらしくなる部分である。
グーグルのソフトウェアエンジニアは、Google Payアプリケーションの内部に多くの機能を持ってくることができたため、プロダクトマネージャーのジョシュ・ウッドワードによると、ユーザーは他のアプリをダウンロードすることなく、10万軒のレストランで食べ物を注文したり(行列をスキップしたり)、3万軒のガソリンスタンドで値段を確認したり、ガソリンを購入したり、400都市で駐車料金を支払ったりすることができるようになる。また、割引や特典もあるという。
使い勝手の良さは、グーグルがインターネット時代の最強のソフトウェアビジネスを実現したことに大きく関わっているのだ。さらにもう一つは、関連する情報を素早く見つけられることだ。
Google Payで右にスワイプすると表示される「インサイト」タブは、ソフトウェアがアルゴリズムを使って学習していることから、ユーザーに近日中にも届くであろう請求書を自動的に思い出させたり、もっと節約するように促したりする。
ペイパルのVenmoとスクエアのCashアプリケーションは、これらのタスクの一部を行うことができるが全てではない。しかも、どちらもグーグルのユーザーデータの宝庫にアクセスできず、規模も大きくないのだ。
投資顧問のArk Investの発表によると、両アプリの月間アクティブユーザー数はGoogle Payの半分以下と試算されている。さらに注目すべきは、アップル(AAPL)やサムスン、そしてウォルマート(WMT)がデジタルウォレットに多額の投資を行っていることだ。
一方でアルファベットは、反競争的慣行などで司法省や連邦取引委員会などの監視下に置かれていることを念頭に置いておくことも重要である。
Arkのアナリストは、デジタルウォレット市場に8000億ドルのチャンスがあると見ている。その中でペイパルやスクエアの投資家は、グーグルのような大企業がより強固なサービスを提供するようになると、成長が鈍化することを想定する必要がある。
投資家は、常にグーグルの動きに注目し、買いの機会として潜在的な下落局面を利用し続けよう。
健闘を祈る
ジョン・D・マークマン