2021年に注目すべき3つのポイント
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- 2021年1月1日
- トピックス
新年あけましておめでとうございます。
2021年がスタートしました。米国が世界的なパンデミックを乗り越えようとする2021年に注目すべき点をいくつか指摘しておきましょう。
2020年は、私たちの生活が変わり多くの産業も変わった。 そして、ニュー・ノーマル(新しい日常)に慣れてきたとはいえ、いずれは元に戻ることができるだろう。
だが、期待するほど円滑には進まないだろう。2021年は次の3つの動向に特に注目してみて頂きたい。
1.米政府の財政支出とFRBによるドル紙幣の増刷
ドルの価値を抑制し、格差を拡大させる財政・金融メカニズムは、今後もこれまで以上のスピードで続いていくだろう。弾く続き、マネーがどんどんばら撒かれていく。問題は、この資金がどこから来たのかという点だ。
私は、イエレン次期財務長官とパウエルFRB議長の下で行われる財政・金融緩和政策による資産価格の上昇が続くと予想している。
今月5日にジョージア州で予定されている 2 つの上院議員選挙で、共和党が上院の過半数を維持した場合は、バイデン次期大統領の計画は財政的に厳しいものとなるだろう。しかし、民主党が、米議会で一党支配すれば、政府の支出はより大規模になる。
政府支出を抑える場合は、FRB主導で経済にお金を降り注ぐだろう。政府が支出を増やせば、FRBによる政策は控えることになる。
いずれにしても、市場を支えるに足るだけの規模で経済にお金が注ぎ込まれることになる。
もちろん、これらはいずれ壊滅的な打撃を与える持続不可能な慣行だ。ドル紙幣の購買力が低下すると、貴金属は、インフレや市場の不透明感、社会的・政治的不安に対する安全性を提供する。
貴金属自体を購入したくない場合は、それに敏感な企業を通じてエクスポージャーを提供するETFを探すと良いだろう。
2.バイデン次期大統領が力を入れる産業の発展
バイデン次期大統領が推進する政策は明確になっている。彼はクリーンエネルギーと再生可能エネルギーの拡大、インフラの近代化、大麻の合法化を行いたいと考えている。2021年はこれらの業界が大きく成長するだろう。そして、この業界のいずれかにレバレッジをかけた次の3つのETFから目が離せない。
ETF 1: iシェアーズ・グローバル・クリーンエネルギー ETF(ICLN)は、太陽光、風力、水力、地熱発電などへのエクスポージャーを提供している。再生可能エネルギーの拡大は避けられない。2010年の発電量に占める再生可能エネルギーの割合は20%だったが、その後27%に増加している。同時にエネルギーコストも低下してきた。このETFの経費率は0.46%。
ETF 2: グローバルX・USインフラストラクチャー・ディベロップメントETF(PAVE)は、国内の産業建設、エンジニアリング、輸送、原材料などに活用されている企業の業績を測定するインデックスUSインフラストラクチャー・ディベロップメント指数を追跡している。
バイデン次期大統領は、すでに400万棟の建物を改装することから始めたいと述べており、このインフラETFで追跡されている企業は、それぞれの事業分野で需要が急増するだろう。経費率は0.47%。
ETF 3: ETFMGオルタナティブハーベストETF(MJ)は、有名な大型大麻企業の多くを追跡している。資産規模では世界最大の大麻ETFであり、栽培、生産、流通を含む業界のあらゆる側面に焦点を当てている。経費率は0.75%。
3.ビッグテックへの影響
2020年は「安全な逃避先」として、テック分野に大量の資本が流入した。多くの企業がパンデミック時に事業拡大し、家庭での仕事や生活、娯楽の新しいあり方を作り出した。
12月11日現在、S&P500指数の上位5社であるアップル(AAPL)、マイクロソフト(MSFT)、アマゾン・ドット・コム(AMZN)、フェイスブック(FB)とアルファベット(GOOGL)は、頭文字をとってFAANGと総称されており、インデックスウェイトで20.3%を占めている。1980年以降のトップ5としては最多だ。
ただ、深刻な独占禁止法の訴訟もあり、売却を余儀なくされる投資家もいるかもしれない。
しかしだからと言って、私はハイテク株に弱気ではない。彼らは日常生活の中における最大のイノベーターであり、影響力のある人々だ。パンデミックによって必要とされた進歩とテクノロジー革新は、今後も私たちの生活を変えていくだろう。市場が追いつくのを少し待っていよう。
あなたの成功を願って。
ブロドリック