半導体不足で今、何か起きているのか?
COVID-19のパンデミックにより、在宅勤務やオンラインで授業を受けたりと、家でほぼ全てのことを行うようになった。
多くの人々がコンピュータをアップグレードし、 豪華なホームシアターを作り、より多くの時間をビデオゲームに費やしている。
企業はリモートワークシステムを改善し、クラウド・インフラをより多く利用するようになった。
そして、パンデミックが落ち着いてきてからも、「リモート経済」は存続するようだ。
その結果、
世界的に半導体チップが大量に不足している。
特に自動車メーカーは大きな打撃を受けた。
自動車は年々進化しており、新しいコンピュータシステムには、より高度な半導体チップが必要となるが、パワーステアリングのような古いシステムにもチップは必要だ。
その影響はトップメーカーにはっきりと現れている。
フォード・モーター・カンパニー(F)は、大型トラック「Fシリーズ」を生産しているケンタッキー工場のシフトを1つ削減すると発表した。また、オハイオ州の工場の1つを一時的に閉鎖する予定だ。
ゼネラルモーターズ(GM)と ステランティス(STLA)(旧フィアット・クライスラー・オートモビルズ)は、マイクロチップの入手が可能になるのを待って、一部の車両を部分的に組み立てる計画だ。
自動車業界だけではない。
マイクロチップの不足により、多くの産業が苦境に立たされている。半導体が現代の世界を支えているからだ。
CNBC Business Newsのキフ・レスウィング氏が言うように、「ソフトウェアが世界を食べているとすれば、チップは歯だ」。
ほとんどの電子機器、そしてそれを作る工場にも存在している。
IoTが普及するにつれ、洗濯機や冷蔵庫の中にさえも組み込まれている。
現代の軍事技術、高度な医療機器、そして送配電網にチップが不可欠であることは言うまでもないだろう。
そして、サービスが始まったばかりの5Gネットワークと、5Gチップを必要とするスマートフォンもある。
2019年の世界の半導体売上高は4123億ドルで、2020年には6.5%増の4390億ドルとなった。
今年の第4四半期以降にサプライチェーンの問題が解決されたとしても、需要は増加し続ける。
SIA(米国半導体工業会)は、2021年のマイクロチップの売上高が前年比で8.4%と大きく伸びると予測している。
一方、中国は世界最大の半導体購入国であり、2016年の時点で約1600億ドル分を購入している。
中国は製造業が盛んであるにも関わらず、なぜマイクロチップを自国生産できないのか?
それは、地球上で最も複雑な製品の一つだからだ。
また、チップの設計を進化させるための研究開発には、何十年もかかる。つまり、中国の通信業界は今後も米国製チップに大きく依存していくことになる。
こうした流れの中で、私はヴァンエック・ベクトル半導体ETF(SMH)に注目している。
チップ産業へのエクスポージャーを得るための簡単な方法だ。
個人のリスク許容度に応じて、個別銘柄でトレンドを狙うこともできるだろう。
あなたの成功を祈って。
ブロドリック
※ 広く一般の投資家に情報としてお届けする事を目的とした記事であり、Weiss Ratings Japanが運営する投資サービスの推奨銘柄ではありません。予めご了承下さい。
Comment (1)
廣田 雅美
27 4月 20215gと、半導体がこれから最も重要な要素になる。と言うことがよくわかりました。