次の石油危機は目前に迫っている
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- 2021年6月22日
- トピックス
先日、原油価格が直近のピークから下落したことで、ウォールストリートや米議会の多くの人々は安堵のため息をついた。
だが、騙されてはいけない。
これは、大きな上昇トレンドの中にある短期的な下落だ。そして、直近のピーク価格は、世界が再びエネルギー危機に直面する大規模な需給逼迫の前兆に過ぎない。
聞こえは悪いが、事実だ。しかし、これをチャンスに多くの利益を手に入れることができる。
その話をする前に、なぜ石油市場が大混乱に陥っているのかをご説明したい。
まずは、石油の需要について。
需要が急上昇しているのはご存知だろう。誰もがパンデミックから解き放たれ、こぞって外出し、車で通勤している。今のところ、世界の石油需要は、中国と米国の旺盛な消費に牽引されて、2020年の低水準から今年は日量600万バレル増加すると予測されている。
その結果、米国の石油需要は上図のように変化した。
このチャートには、国内需要と、中南米や中国など海外に出荷している製品が含まれており、日量1899万7000 バレルに達し、急速に上昇している。
一方、昨年のパンデミックで、油田は大打撃を受けた。油井は閉鎖され、新しいプロジェクトは棚上げとなり、探査は中断した。そのため、米国の石油生産量は2017年以来の低水準に落ち込んでしまった。
だが、米議会は、「海外からいつでも買い付けられる上、何よりも、グリーンエネルギーへの移行が進んでいる」ため、問題はないと考えている。
だが私は、グリーンエネルギーにはいつか移行するが、それには長い時間がかかると考えている。この先100年は石油を使い続けることになるだろう。
また、石油生産・開発に関しては、米国だけでなく、日本でも支出が減少した。これは、世界全体で石油採掘に費やされている金額のグラフだ。
ご覧の通り、ずいぶんと長い間減少し続けている。調査会社ウッド・マッケンジーによると、石油採掘にかかる費用は、昨年、2014年に記録された費用の半分以下となる約3300億ドルに減少した。
この状況は変わるだろうか?
そうは思えない。
ウォールストリートは、風力や太陽光などの再生可能エネルギープログラムに何兆円もの資金を投じている。このようなチャンスは、既に過去のものとなっており、再び訪れることはない。
油田は少しずつ回復しているものの、原油が71ドルに達するスピードほど早くはない。チャートを見てみよう。
米国の石油リグ数の増加傾向は、原油価格に比べてはるかに平坦であることがわかる。
そのため、現在は供給が逼迫しており、今後も逼迫していくことが予想される。
どのように利益を得るのか?
もう一つチャートを見てみよう。
このチャートは、米国の石油生産量を、SPDR S&P石油・ガス探鉱生産ETF(XOP)の値動きに対して追跡したものだ。
このETFは、油田での掘削やポンプの使用といったハードな作業を行う企業のバスケットであり、このチャートを見ると、パンデミックの発生によって米国の石油生産量が激減し、価格が急落したことがわかる。
しかし、XOPの株価が急落したのは、OPECの価格競争で原油価格が下がり、これらの企業が儲からなくなったのが始まりだった。
最近では、原油価格の上昇に伴ってXOPが上昇しているものの、強気市場の水準よりもはるかに低い水準にとどまっている。
それこそが、あなたのチャンスなのだ。
いずれかの時点で、おそらく遅かれ早かれ、ウォールストリートは目を覚まし、世界が石油危機に陥っていることに気づくだろう。そして、裕福層の人間が突然、石油開発株を全て所有したいと言い出す。
幸運なことに、XOPやその代表的な銘柄を、あなたは今なら安く買うことができる。
これらの銘柄の下落局面は買いのチャンスだ。無駄にしないで頂きたい。オイルショックは到来する。それを避けることはできないが、正しい銘柄を保有することで素晴らしい利益を手にすることはできる。
あなたの成功を願って。
ブロドリック
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