終わりの見えないインフレの花火
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- 2021年7月6日
- トピックス
多くのFRBメンバーが、インフレは「一過性のもの」だと語っている。
そして、多くのウォール・ストリートの人間たちが、こぞって同調している。私は、「正気なのか?」と耳を疑っている。
今回は、インフレが一過性ではなく、しばらく続くものであることを示す一連のチャートをお見せしたい。
さらに状況は悪化するかもしれない。そして、そのような事態に備えて、あなたはポートフォリオを調整するべきだろう。そして、利益を得るチャンスを掴みたい。
まず、実際のところ、インフレになっているのだろうか?
それは間違いない。
FRBは「コア」インフレ率のバージョンを見ている。ここでは、ガソリンや自動車、食料品、靴などの「変動しやすい」コア消費者物価指数(CPI)と、自動車保険、酒類、外食、医療などの「変動しにくい」CPIを示している。
FRBのシナリオにとって最初の問題は、どちらの数字も急上昇している点だ。「変動しやすい」CPIは、過去3カ月間で年率33%という驚異的な上昇を見せている。また、5月の「変動しにくい」コアCPIは4.3%上昇し、25年ぶりの高水準に達した。
これはインフレだ。
FRBは年末までには落ち着くと言っているが、これはFRB自身をごまかしている、あるいは、あなたを騙しているのだろう。その理由を3つ上げたい。
インフレ要因 1: ガソリン
ここでは国内総生産(GDP)の話をするが、その前にまずガソリン価格について見てみよう。ガソリン価格は急騰している。どれくらい急騰しているのかというと、
GasBuddy.comのこのチャートが示すように、ガソリンの価格は2014年以来の高値に達している。
これがGDPとどう関係するのかご説明したい。
昨年、ガソリン価格は大きく下落し、製油所による燃料の提供が難しくなっているかのように見えた。
何が変わったのか?
パンデミックによるアメリカ経済への影響が和らぎ、GDP成長率は爆発的に上昇し、2021年第1四半期の成長率は6.4%となった。
実際、アメリカの経済成長率は7.4%(米議会予算局による発表)から8%(ゴールドマン・サックス(GS)による発表)と予測されている。これは過去数十年で最速の成長率だ。
つまり、ガソリン価格が下がるためには、経済にブレーキをかけなければならない。最終的に、成長は鈍化する。しかし、ガソリンの需要は、再びロックダウンが実施されない限り、おそらく高止まりするだろう。
つまり、この「変動しやすい」CPIが表す数字は、FRBが予想しているよりもはるかに長い間続くかもしれない。
インフレ要因 2: 住宅価格
現在、私と妻は、娘の住宅購入を支援しようとしているところだが、正しい感覚よりもお金を持っている人たちが高い値を付け続けているため、苦戦を強いられている。
私たちだけではない。
裕福な誰もが不動産に殺到し、住宅価格は高騰している。そして、それが不動産価格にどのような影響を与えているかを見てみよう。
これは、2005年以降で最大の増加だ。
投資家を責めることはできない。不動産は、過大評価されている株式に比べれば、良い投資先に見える。そのため、住宅価格は5月だけで8%上昇するなど、高騰を続けている。
住宅価格は「変動しにくい」CPI数値の一つだ。暴落しない限り、大きく下落することはない。
今後1、2年の間に不動産の暴落を予想している人はいるだろうか?ウォール・ストリートでは、この状態はしばらく続くだろうと言われている。
インフレ要因 3: 中国
私たちが購入するジャンク品の多くは、中国などの海外から輸入されたものだ。これは、インフレが「一過性のもの」であることを売りにしたい人にとっては問題となる。 なぜなら、輸入品の価格も高騰しており、前年比11.3%増となっているからだ。
5月、米国に輸入される商品の価格は、前月比1.1%上昇した。しかし、年単位で見ると、11.3%も上昇している。
生産会社は価格を引き上げたくはないが、どこかの時点で、銅、鉄、アルミニウム、エネルギーなどの投入資材の高騰に伴うコストの転嫁を余儀なくされるだろう。
つまり、世界は今、2つのサイクルにある。1つは、経済成長率の上昇、そしてもう1つは、それに伴うインフレだ。
どちらもすぐに衰えることはないだろう。
だからこそ、FRBは間違っている。インフレは、FRBが考えている以上に長く続き、より加速し続けるだろう。
自分の身を守り、利益を得るための方法
コモディティ価格の上昇はインフレを促進し、コモディティにレバレッジをかけている企業はインフレ時に非常に良い業績を上げることができる。エネルギーだけでなく、銅・鉄・金・銀も同様だ。
価格が上がっても好調に推移できる銘柄を買うべきだろう。ここで朗報なのは、金鉱業会社のように、今まさにバーゲン状態となっている銘柄があり、それらの多くはヴァンエック・ベクトル金鉱株ETF(GDX)で追跡されている。
現在、市場は金を嫌っている。それ以上に鉱業株を嫌っている。だからこそ、金や鉱業株は特に、インフレが加速している今、あなたが取るべき逆張りの戦略だ。
あなたのポートフォリオを保護し、そして有益な花火を提供してくれるかもしれない。
ぜひ考慮して頂きたい。
あなたの成功を願って。
ブロドリック
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