今、金を買うべき3つの理由
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- 2021年7月9日
- トピックス
金価格は、1800ドルを超えて戻ってきているが、市場からは肩すかしを食らっている。
投資家を責めることはできない。金は何カ月も私たちを失望させてきた。
しかし、水面下では強気の要因が働きつつある。
金を買うべきか?鉱業株を買うべきか?
貴金属が大きな可能性を秘める理由をご紹介したい。
理由1:上昇時期の到来
いつも鋭い分析を行うGoldSilver.comのジェフ・クラーク氏によるチャートを見てみよう。
クラーク氏と私は一緒に鉱山業界を見てきたが、彼は素晴らしい。そして、彼のチームが作成したこのチャートは目を見張るものがある。1975年以降、毎年日ごとの金の平均損益を計算している。
ご覧のように、金は上半期に軟調な動きとなり、下半期になると、一気に上昇する。今年も歴史的な前例に倣うとすれば、7月4日に打ち上げられた独立記念日を祝う花火は、金価格が年後半に向けた強気相場の始まりを告げるものだ。
理由2:各国の中央銀行が再び金を積み上げる
中央銀行は良い意味でも悪い意味でも、金を動かす原動力となっている。彼らが金を買うと、金の価格が上がる。
彼らが手をこまねいていると、金は低迷する。
では、今、中央銀行はどのような状況だろうか?カザフスタン、タイ、セルビア、ガーナの中央銀行が保有量を増やしている。
ブルームバーグのウェブサイトに紹介されていた、HSBCホールディングス(HSBC)による他の中央銀行の動向予想を示すチャートを見てみよう。
パンデミックの際には、中央銀行による金購入額が大幅に減少したことがわかる。ワールド・ゴールド・カウンシルの最近の調査によると、現在、約5つの中央銀行のうち1つが、今後1年間に金の準備を増やす意向だという。
実際、HSBCは2年間連続して金の購入量が増えると予測している。
シティグループ(C)は、中央銀行による購入量が、2021年には500トン、来年には540トンに増加すると見ているが、彼らのアナリストによる予測は、あまりにも低すぎるものだ。
私が推奨する銘柄をご紹介する前に、3つ目の強気要因を見てみよう。
理由3:ゴールデンクロスは強気のサイン
私は、ゴールド・ニュースレター誌を発行しているブライエン・ランディン氏が、数日前に金のチャートに「ゴールデンクロス」が発生したと述べたことに注目している。
「ゴールデンクロス」とは、中期的なトレンドを示す50日移動平均線が、長期的なトレンドを示す200日移動平均線と交差したり、下から上に突き抜けることを指す。
チャートではほとんど見えないが、左上の数字を確認して頂きたい。50日線は200日移動平均線をわずかに上回った。ゴールデンクロスを示現したのだ。
なぜこれが重要なのか?
数年前、伝説のチャート研究家であるジョン・ボリンジャー氏が、「ゴールデンクロスは、大きな強気相場においては素晴らしいツールだ」と言っていたのを思い出す。
一例を挙げてみよう。2009年2月に金のゴールデンクロスが発生した際、2011年9月のピーク時には、金は110%以上も上昇した。
歴史は繰り返さない一方で、しばしば重なるものだ。もし金が現在の価格から110%上昇した場合、1オンスあたり3600ドル以上にまで高騰することになる。
どのように行動するべきか。
このような場合には、金属にレバレッジをかけた鉱業株が活躍する可能性がある。それは、金の価格が上昇すればするほど、それらの企業の利益率が大きく広がるからだ。
もう一つのチャートには、2つの例がある。昨年の3月に市場が底を打ったとき、金が他のものと一緒に上昇し、8月まで上昇し続けたことを覚えていらっしゃるだろうか。
この期間に、金価格とヴァンエック・ベクトル金鉱株ETF(GDX)、そしてヴァンエック・ベクトル中小型金鉱株ETF(GDXJ)を比較したチャートを見てみよう。
金価格が30.45%も上昇したことがわかる。悪くない。そして、GDXで追跡しているシニア金鉱株は122%以上も上昇した。また、GDXJで追跡しているジュニア金鉱株は171%以上の上昇を見せた。
これは、鉱業株がいかに原資である金にレバレッジをかけているかを示すものだ。また、鉱山会社の規模が小さければ小さいほど、潜在的なレバレッジは大きくなる。
厳しい市場だからこそ、苦しい時のクッションとして、金や鉱山を常に所有しておくべきだろう。
そして今、彼らの出番が近づいてきている。そのチャンスを最大限に活用してみてはいかがだろうか。
あなたの成功を願って。
ブロドリック
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