配当収益を増やしたいなら、頼りにすべきはFRBではない
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- 2021年8月20日
- トピックス
ジャクソンホール会談についてご存知だろうか。
場所はワイオミング州ジャクソンホールで、2021年8月26日~28日に開かれる。
議題:「不均衡な経済でのマクロ経済的な政策」
参加者:米国の中央銀行員、エコノミスト、その他様々な政策担当者
このジャクソンホール会談は、株式市場や債券市場にとっては野外音楽イベントのようなものだ。しかし、毎年恒例のこのイベントも、配当重視の投資家にとっては、いつもと同じような内容になることだろう。私は、この2つが重要なポイントになると予想している。
1.FRBは今後もインフレを進行させていくだろう。
2.現在、景気回復のために導入している量的金融緩和策の縮小については、今後も慎重な姿勢を崩さないだろう。
株式市場や債券市場の関係者にとって、今度の集まりは大規模な野外音楽イベントのようなもので、我々は歌詞を覚えてこう合唱する。
今後もまともな配当や利回りを見つけることは非常に困難であり続ける。
このゼロ金利の世界で皆さんが反撃できるよう、私はこれからも全力を尽くしていく。そのためには、このイベントがなぜそれほど重要かを簡単にお伝えしよう。
ジャクソンホールはただの避暑地ではない
ジャクソンホールは、グロ・ヴェットルとティトンという2つの山脈に挟まれた谷間の町である。
連邦準備銀行の一つである、カンザスシティ連邦準備銀行が、1978年からグランドティトン国立公園で経済・政策に関する会談を開催している。
標高1万3000フィートの山とワイオミング州の大草原の中で、国内外から数十人の参加者が集まり、経済問題や政策の動き、市場の動向について議論を行う。
あまりワクワクする過ごし方ではないように思えるかもしれないが、長年にわたり、政策立案者はこの討論会を利用して大きなニュースを発表し、市場はそれに反応して、通貨、金利、株式がしばしば大きく変動してきた。
期待されていること
来週の木曜日には、パウエルFRB議長がこのイベントで挨拶をするが、そのタイミングが興味深いところだ。
FRBのメンバーの中には、現在の月800億ドルの国債買入れプログラムと、毎月400億ドルの住宅ローン担保証券買入れプログラムを縮小したいと考えている者もいる。
また、雇用統計が大幅に改善し、インフレ率が上昇しているにもかかわらず、これほど緩和的な政策を維持することに懸念を示している者もいる。
今、市場はパウエル議長が何を考えているかの手がかりが得られる
債券購入を減らしたいと思っているだろうか?その場合、FRBは債券購入の縮小をいつから始め、どのくらいの期間がかかるだろうか?
金利については?彼はいつ金利を引き上げを始めるべきだと考えているのだろうか?
そして、期待してはいけないこと
私について言えば、前にもお話した通り、FRBは株式市場を揺るがすようなことはほとんどして来なかった。むしろ、前任のイエレン氏やバーナンキ氏の時代より、現在はより市場ファースト、市場を重視した政策を取っている。
仮にパウエル議長が2021年後半、あるいは2022年にテーパリングを開始することを示唆したとしても、金利については言及しない可能性が高い。
金利は物議を醸しかねないテーマだからだ。その代わりに、会談では、金利はゼロ付近でずっと固定し続けることを強調するだろう。
それが「正しい」とか「間違っている」とか指摘することは私の仕事ではない。
私の仕事は、あなたにどうすればいいのかを伝えることだ。その点で、はっきりお伝えできることは、あなたは単に自分のポートフォリオの配当や利回りを高める工夫をすればいいのだ。
つまり、高利回り・高格付けの株式やETF(上場投資信託)を中心にすることで、市場を上回る投資収益を得ることができる。また、オプションを売るといった他の戦略を学ぶことで、さらに毎週のように収益を発生させることもできる。
それではまた
マイク・ラーソン
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